『ウルトラマンダイナ』ヒロイン山田まりやを直撃!「ダイナの現場は本当にあたたかくて、当時の私にとっては癒しになっていました」【歴代ヒロインたちのウルトラマン④】

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初代『ウルトラマン』(1966~1967)の放送以降、国民的な人気を誇るウルトラマンシリーズ。その最新作『ウルトラマンデッカー』が話題だ。8月8日に発売された「週刊プレイボーイ」34・35合併号には「ウルトラマンヒロイン大集合!」と題し、歴代のウルトラマン美女たちが登場した。最新水着グラビアだけでなくインタビューなども収録し、それぞれがシリーズへの愛を披露してくれている。

その特集より、歴代ヒロイン4名のインタビューを、4日間連続で週プレNEWSに再掲載。今回は『ウルトラマンダイナ』(1997~1998)で、ミドリカワ・マイ役を演じた山田まりやさんが登場。ミドリカワ・マイは、対怪獣のエキスパートチーム「スーパーGUTS」の最年少隊員。コンピューターに精通しており主に司令室で情報分析や通信を担当。自称"スーパーGUTSのスーパーレディ"だ。作品から得たものや当時の心境、そしてウルトラマンシリーズの魅力を語る。

山田まりやさんが演じたミドリカワ・マイ

――『ウルトラマンダイナ』に出演した当時の山田さんは、すでにバラエティやグラビアで活躍していた時期だったと思います。

山田 当時はまだ17歳でしたね。確かに、バラエティのレギュラーが5本ほどあって、ラジオもあって、グラビア活動もしていたので、1年間も続くドラマ出演は大丈夫かなという気持ちはありました。しかも、当時の事務所の野田(義治)社長が、タレントへの無茶振りも当たり前の、今にしたらとんでもない社長でもあったので(笑)。ただ、私ってグラビアでデビューしたと思っている人が多いと思うんですけど、実は女優デビューのほうが先なんですよ。

――そうなんですね。てっきりグラビアでデビューかと......。

山田 その前に、『ムーンスパイラル』(注:山田の役柄は、謎の組織と戦う捜査官の娘。ヒーローが登場しない、深夜枠のSFドラマとして制作された。キャッチコピーは、『1990年代のウルトラQ』だった)というドラマに出させていただいているんです。実は、この作品も円谷プロダクションさんが制作した特撮作品で、『ウルトラマンガイア』にはその縁もあって声をかけていただいたんですよ。

――とはいえ17歳ですし、演技経験もまだ豊富ではなかったなか、歴史あるウルトラマンシリーズの現場にはどう馴染んでいったんでしょうか?

山田 なんとか奇跡的にみなさんのお力で(笑)。私が演じたミドリカワ・マイは、自由奔放で天真爛漫な役柄だったので、そこはお芝居をしていた感覚じゃないというか、かろうじてセリフを言っていた感覚というか(笑)。

――17歳の山田さんと自然に重なる部分があったことが、功を奏した?

山田 その部分はあると思います。演技経験がほぼない私に対して、みなさんやさしかったですしね。ただお芝居って、うまい人とやると引っ張ってもらえるんです。私は演技レッスンをしていなかったので、理屈じゃなくて第六感でその場に必要とされる演技を感じ取って、周りの先輩俳優さんたちに引っ張ってもらいながら演じていくんですけど、そうすると感覚が研ぎ澄まされていくんですよ。当時はフィルムで撮影していたので、何度も撮り直しができるわけじゃない。その緊張感も、私にとってはいい方向に働いたと思います。あとは、私のスケジュールですね(苦笑)。この日に撮り切らないと、もうスケジュールがないっていう。そういう意味で、自分なりの緊張感はかなりあったと思います。

――そのぐらい、過酷なスケジュールだったというか。

山田 うーん......でも、やっぱり一番はスタッフさんの技術ですね。照明さん、カメラマンさんはじめ、みなさんのノウハウが本当にすごいので、こういうライトで撮ったらいい絵になるとか、このアングルで撮ったらいいシーンになるとか、全部が的確なんです。「俺に任せろ!」って感じの人ばかりで、頼りになったし、かっこいい人が多かったですね。監督さんも含め、そんなスタッフさんたちみんなにミドリカワ・マイを作り上げてもらった感覚があります。

――ほかにも、役を作っていくうえで大きかったのはどんなことですか?

山田 演技経験が少ない私にとっては、7人の隊員がその時々の自分の役の心情を解釈して、全員でディスカッションする時間があったことも、とても大きかったと思います。例えば、隊長役の木之元亮さんが、「俺はマイのことを心配しているから、こういう動きをするはずだと思うんだよ!」とか、そういう話を何度もして、気持ちから動くということを教えてもらいました。そんな現場は、後にも先にもないです。だからなのか、今も自分が演じた役柄をフルネームで覚えているのは、ミドリカワ・マイだけですもん(笑)。そういうほかではない貴重な時間があったことで、最初は乏しかった、物語や役への理解を徐々に深めていくことができました。

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――すごい現場だったんですね。

山田 当時の撮影は、東宝ビルトという撮影所で行っていたんですけど、そこ自体がテーマパークみたいで、それも楽しかったですね。街のミニチュアがあって、怪獣の想像があって。隊員のスーツがあって。私は、そこに遊びに来ちゃっている感覚というか(笑)。

――もちろんしっかりと仕事をしつつ、そういうリラックスした時間もあったんですね。

山田 満喫していましたね(笑)。逆にバラエティの現場って、緊張感がすごかったんです。年上の芸人さんたちの中に17歳の私がいて、しかも訳もわからずツッコミを入れるような役回りで(笑)。当時の(ビート)たけしさんに、「殿っ!」ってツッコんだりもしてましたよねー。でも、バラエティって収録中はワイワイやってるけど、終わるとみなさん忙しいからすぐに帰っちゃうんです。だから、孤独感を感じることも多かったですね。私は芸人さんではなかったですし。

そんな中で、『ダイナ』の現場は本当にあたたかくて、当時の私にとっては癒しになっていました。『ダイナ』は、スタッフさんもやさしいし、キャストは自分の出番がない時でも楽屋に戻らず、スーパーGUTSの基地の周りで、ほかの人のシーンを見ながら話をしているんです。そこでプライベートの話をしたりもして。ずっとみんなで、ずっと一緒にいるから、当時の自分にとっては、素の自分でいられる唯一の場所でした。

――じゃあ、大変なことはあまりなかったですか?

山田 思春期真っ盛りなので、とにかく眠い(笑)。それはつらかったですね。当然、プライベートの時間も、自由に使えるお金もほとんどなかったですし。

――そこは、どうやって乗り越えたんですか?

山田 その頃は、ちょうど母と10歳下の弟と一緒に暮らし始めたばかりでしたし、「私は芸能界で一生食べていくぞ! 家族を養うぞ!」という気持ちがとにかく強かったんです。その力は大きかったですね。それと、やっぱり『ダイナ』のキャストとスタッフさんのやさしさ、あたたかさ。それがなかったら、つらい部分はあったと思います。

――「みんなにミドリカワ・マイを作り上げてもらった感覚があります」という言葉がありましたが、そんな中で山田さん自身がマイという役に手応えを掴んだのは?

山田 転機になったのは、第25話と26話(「移動要塞浮上せず!」前後編)です。それまでは司令室から指示を出すことが多く、戦いには参加していなかったマイが、『私だって、スーパーGUTSの一員よ!』と言って戦闘に参加するんですが、あの回でマイも私もひと皮剥けた感覚があるし、人としても役者としても成長したからこそ、みんなと一緒に戦うことができたんだと思っています。あの回で、マイちゃんと自分がさらに重なった感覚もありました。それ以降も必死に演じている私を見て、スタッフさんたちが何かしたいと思ってくださったのか、私の弟のサプライズ出演もありました(第47話「さらばハネジロー」)。それは、今も私と弟の大切な思い出になっています。

――ウルトラマンシリーズは、引き続き今も、多くの人たちに愛されています。

山田 今だと当時はなかったSNSで、中国やインドなどの海外のファンからメッセージをいただいたり。舞台に出演すると、「僕、『ダイナ』のファンでした!」という方が娘さんと一緒に来てくださったりもします。そんなふうにたくさんの人たちから長い間愛されているのは、ウルトラマンがずっとヒーローであり続けて、みんながヒーローを求めているからなんじゃないかと思います。ヒーローって、影響力がすごいんですよね。うちの息子もある時期、ウルトラマンの影響を受けて、本気で地球を守ろうとしていましたから。今、何が起きてもおかしくない世の中で、だからこそウルトラマンのように子どもの希望になる、将来の夢を見る力につながるヒーローが必要なんだと思います。

――山田さんもマイ隊員も、たくさんの人に希望を与えたのでは?

山田 大人になっても『ダイナ』やマイちゃんのことを好きでいてくれて、「まりやちゃんが今も元気に活動してくれていることが希望だ」って言ってくれる方もいます。そんなふうに同じ時代を生きていってくれているのは、本当に光栄です。当時の私は、とにかく家族を食べさせることが目的だったんですけど(笑)。

(©円谷プロ)

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●山田まりや(やまだ・まりや)
1980年3月5日生まれ 愛知県出身 身長153cm
◯1996年に円谷プロ制作の特撮ドラマ『ムーンスパイラル』でデビュー。現在はオリジナルブランド「Mariya's choice」 で大豆ヌードルなどを販売 

取材・文/大久保和則 撮影/山上徳幸

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