『華丸大吉&千鳥のテッパンいただきます!』が大好評!"爆笑なまりカルテット"に聞いた、テッパン「方言トーク」

『華丸大吉&千鳥のテッパンいただきます!』が大好評!"爆笑なまりカルテット"に聞いた、テッパン「方言トーク」

『華丸大吉&千鳥のテッパンいただきます!』が大好評の(左から)博多華丸、博多大吉、千鳥の大悟とノブ

10月29日にスタートした『華丸大吉&千鳥のテッパンいただきます!』(関西テレビ・フジテレビ系、毎週火曜22時〜22時54分)が大好評のふた組。共通点でもある"方言"のテッパンネタをいただいちゃいました!

■千鳥は岡山弁じゃなく島のおじぃ弁&ノブ弁?

――『華丸大吉&千鳥のテッパンいただきます!』がスタートしましたが、ふた組のコンビネーションはいかがですか?

大吉 福岡の僕らの番組に千鳥のふたりが来てくれて、街ぶらロケを一緒にやったりしたことはありましたが、全国ネットでがっちりやるのは初めてです。

大悟 でも違和感はないですね。

ノブ 自然体でできる空気感をおふたりがつくってくれてるんで。僕たちは楽です。

大悟 華丸さん、大吉さんはどしっと構えている感じですね。わしらは後輩とか同世代と仕事することが多いんで、やっぱりぶつかり合うこともある。でもおふたりは待ちに待ってくださる(笑)。

――横綱相撲的な?(笑)

ノブ そうそう。横綱相撲。

大悟 「しゃべりたいだけ、どうぞ」って感じ。

華丸 試合放棄に近い......。

ノブ いや、それはダメですよ。試合放棄は(笑)。

華丸 争う気はないということやね。

――第1回の華丸さんのオープニングトークが「タコの刺し身には醤油よりポン酢のほうが合う」でしたから。争う気はなさそうですね(笑)。

華丸 そう。ポン酢のほうがいいんよ。そこにわさびね。まさかやろ? ポン酢には普通、柚子胡椒(ゆずこしょう)やったり、もみじおろしやったりやけど、ポン酢にわさび。これ書いといて。

ノブ いや書かなくていい!

――(笑)。ふた組の共通点といえばやっぱり方言ですが、そもそも地方出身の芸人さんだと大阪弁か標準語を使う人が多いなか、皆さんはなぜ方言を使っているんですか?

ノブ 実は初舞台だけ大阪弁でやったんですよ。でも、僕ら高校からずっと一緒なのに、急に大阪弁で漫才やったらふたりして照れちゃって。しかもネタも全然面白くなくて、めっちゃスベったんですよ。それで岡山弁のままになりました。

大悟 でも、わしもノブも今は大阪弁をしゃべれてると思ってますけどね(笑)。

大吉 これでも?

大悟 別に岡山弁にしようとも思ってない。普通に大阪弁になってると思ってしゃべってるけど、周りから「岡山弁が強い」って言われるだけです。わしとしては「まだ岡山弁出てるか?」みたいな感じですよ。

――いやがっちり出てますよ。特に大悟さんはキツめです。

ノブ 大悟は「わしにゃあ?」とか言うとるから。岡山弁でもない(笑)。島のおじぃの言葉やから、それ。

――そうなんですか?

ノブ 大悟は島(出身地の岡山・北木島)の言葉です。

――東京ホテイソンのたけるさんも岡山出身で、最初は岡山弁で漫才をやっていたみたいです。でも周りの芸人から、「ノブさんじゃん」と言われてやめたそうですよ。

ノブ 言われるかも。しかもツッコミのコですもんね。

――でも、たけるさんは「あれは岡山弁というよりノブ弁です」って言ってましたよ。

ノブ 確かに僕の言葉は大阪弁と岡山弁が混ざってる気持ち悪い言葉ですからね。漫才でウケるしゃべり方を選んでいったら、自然とこうなったんです。

――漫才で岡山弁を使うことについて、関西の芸人さんからアドバイスはなかったですか?

ノブ デビュー当時から笑い飯と一緒におったんですけど、「わざわざ直さんくても全然わかるんちゃう?」って彼らが言うてくれて。まあでも、東京ではさすがに岡山弁は通用しないんやろなと思ってたら、華大さんが東京で「ですばい、ですばい」言うてて(笑)。すごい猛者がいらっしゃった。

――近くに方言の使い手がいたと。

ノブ 華大さんが方言というものを東京の人になじませてくれた先駆者じゃないかなと。だから、僕らが東京でこうやってやれてるのも、本当におふたりのおかげなんじゃないですかね。

■華丸・大吉が影響受けた方言芸人は......

――華大さんは2005年に東京へ進出されましたが、方言についてはどう考えてました?

大吉 最初は標準語でやったり、博多弁でやったり、いろいろと考えてましたね。でも結局、僕らは栃木弁のU字工事を見て、「これでいいんだ」と思えたんですよね。だから実は僕ら、U字工事に影響を受けてるんです(笑)。

――え! そうだったんですか(笑)。知りませんでした。

大悟 確かに方言といえば......。

ノブ U字工事は地元ネタですしね。

華丸 俺たちは、かんぴょうを明太子に変えてるだけ。

大悟 だけではないでしょ(笑)。

大吉 まあ純粋な博多弁というよりは標準語とミックスさせて使ってますね。だから地元では「こんなん博多弁やない」ってよく言われる。

ノブ 地元ではもっと「ばいばい」言うんですか?

華丸 いや、博多弁の目安は「ばい」の量やないから(笑)。やっぱり東京では、多少わかりやすいようにしてますよ。

――昔、吉本の社員さんに「博多弁の漫才は売れへん」と言われたんですよね?

大吉 デビューしてすぐの頃、「おまえらみたいなもんを由緒正しいNGK(なんばグランド花月)に立たすわけにはいかん。本格派の漫才師か落語家か喜劇人しか出さない」って言われたからね。でも最近の出演者を見たら、くまだまさし、もう中学生、大西ライオンだよ? これはどういう変わりようなん?(笑)

華丸 今は変わったけど、昔は「関西弁じゃないとダメ」といわれてたから。

――確かに大阪のお客さんは昔、関西弁以外は受けつけない風潮がありましたね。

華丸 『オールザッツ漫才』(MBS)とかね。

ノブ 東京弁というだけでウケなかったり。

華丸 俺たちは完全に浮いてた。客席に関西の芸人さんが座ってて、なんか値踏みみたいな見方をするやん、そっちが。あんたが。ジャリズムが!

――そんなことないです(笑)。

ノブ あ、ジャリズムさんたちの世代だ(笑)。

大吉 客席で見ている関西の芸人さんたちはみんな、「名前は知ってるけど、この人たちはどんなもんなん?」って感じで見るからね。

■タメ口でも許される大悟はゆきぽよと一緒?

――方言で困ったことはありましたか?

ノブ 言葉が伝わらないというのはめっちゃありますね。最初の頃はツッコむときに「あんごう」って言葉を使ってたんですけど......。

――あんごう?

ノブ 「アホか!」とか「バカか!」という意味なんですけど、「おめぇ、あんごうか!」って言っても、お客さんは「はぁ?」ってなりました。

――それはわかりませんね(笑)。

ノブ 大悟が違う方向に行くというボケをしたとき、大阪弁では「そっちのほうは行かへんやろ!」ってツッコみますが、岡山弁では「そが〜なとこ、行かま〜が!」って言うんですよ。

――全然わからない(笑)。

ノブ さすがにそれは「何を言ってるかわからん」と笑い飯に言われました。

――逆に得したことは?

大悟 ちょっと生意気な口をきいても、「まぁ田舎のコやからな」で許してもらってるかもしれませんね。

――ハンデをもらえると。

ノブ 確かに方言のおかげで、大悟のいかつさがあんまり出てないかも。

――大悟さんはロケで街のおっちゃん、おばちゃんと触れ合うときにタメ口ですもんね。

大悟 タメ口でしゃべってもおっちゃん、おばちゃんに好かれるんですよ。田舎弁やからやと思いますよ、標準語やったらきつくなる。「○○じゃろ? おっちゃん」って言っちゃえば、「おう、そうか、そうか。学校行ってないんか? おまえ」って感じですから。

――いや、そこまでの決めつけはないでしょ(笑)。

ノブ ジャンルで言えば、大悟はゆきぽよと一緒なんかもしれん。ゆきぽよのタメ口は悪い気しないでしょ?

――確かに怒れないですね(笑)。華大さんは博多弁で苦労したことはありましたか?

華丸 東京進出する前、『爆笑オンエアバトル』(NHK総合)に出てた頃は「鶴屋華丸・亀屋大吉」という百貨店みたいな名前でやってたんやけど、この時代は大変やったね。

大悟 鶴屋? 亀屋? 売れる気ありました?(笑)

華丸 いや、つけられたんよ。

大吉 会社に「おまえ鶴屋ね、おまえ亀屋ね」って。もうむちゃくちゃよ(笑)。

華丸 博多に変えてからは説明しなくてよくなったけど、前の名前のときは漫才の頭に「われわれは福岡出身なんで博多弁でしゃべりますよ」という前置きがあるから、つかみの笑いまで時間がかかった。

大吉 でも武田鉄矢さんがいるから。金八先生のモデルがあるんで、まだ助かりました。

――なるほど。博多弁がすでに全国に浸透してたんですね。

大吉 逆に博多弁を使うほど金八先生に近づくんやけど。

――あと博多弁は陣内孝則さんのイメージもありますね。

華丸 陣内さんと(藤井)フミヤさんの博多弁はちょっとカッコいいんよね。武田鉄矢さんのは面白いんよ。同じ言葉やけどちょっと違う。

大吉 芸能界には福岡県人が山ほどいるんで、受け入れられやすかったのかもしれないですね。

●博多華丸・大吉
1990年に結成。「華丸・大吉」「鶴屋華丸・亀屋大吉」を経て現在のコンビ名「博多華丸・大吉」に。福岡で活動した後、東京へ進出。2014年には「THEMANZAI」で優勝

●千鳥
2000年に結成。岡山弁と大阪弁を混ぜた独特な漫才スタイルで、「M-1グランプリ」や「ABCお笑い新人グランプリ」など、多くの賞レースで活躍

取材・文/インタビューマン山下 撮影/藤木裕之

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