異色のコラボ作『スター・ウォーズ歌舞伎』を市川海老蔵親子が熱演。スター・ウォーズは「勧善懲悪を描く歌舞伎と似ている」

異色のコラボ作『スター・ウォーズ歌舞伎』を市川海老蔵親子が熱演。スター・ウォーズは「勧善懲悪を描く歌舞伎と似ている」

一夜限りの上演となったスター・ウォーズ歌舞伎

市川海老蔵と長男の堀越勸玄(かんげん)が11月28日、『スター・ウォーズ歌舞伎〜煉之介光刃三本〜(れんのすけこうじんさんぼん)』を都内で上演。一夜限りのコラボ作は全世界に配信され、歌舞伎ファンからスター・ウォーズファンまで多くの人々を魅了した。

今作は12月に公開されるシリーズ最新作『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』を記念して上演。テーマはスカイウォーカー家の"家族の愛と喪失"。銀河の圧倒的支配者となったカイロ・レンの物語を約40分の歌舞伎に落とし込んだ。

スター・ウォーズファンである海老蔵は、上演前のトークで「私と『スター・ウォーズ』は偶然にも1977年生まれの同い年。父(故・十二代目市川團十郎)と初めて一緒に映画館で観た映画も『スター・ウォーズ』でした。そして『スター・ウォーズ』が完結を迎え、私も十三代目市川團十郎を襲名させて頂くという大きな節目を迎えるのも、不思議な縁を感じます」と自身と重ね合わせた。

そして、完結編である最新作に対しては、「最後の映画だと言われていますが、終わるのであれば正義に勝ってもらいたいですが、そうじゃないかもしれないのが魅力的」と予測できない結末に期待しつつも「終わってほしくないですが......終わるんですかね?」ともどかしさを漏らした。

また、今回の実現については「かなり前からオファーを受けたというよりも、僕からも『こういうことができますよ』という部分もちらほらある」と告白。

歌舞伎とスター・ウォーズ、異色に見える組み合わせだが、物語が「善と悪が、しのぎを削っている」部分に着目し、「光と闇が描かれていて、勧善懲悪を描く歌舞伎と似ている。歌舞伎でも心の中の恐怖や恐れからダークサイドに堕ちてしまう」と共通点に言及。さらに「ジョージ・ルーカス監督が歌舞伎の隈取(くまどり)をデザインに取り入れたというお話も聞いたことがあります」と、その結びつきについても明かした。

本作では、海老蔵がカイロ・レンこと魁煉之介(かい・れんのすけ)と最後の壽臺(じゅだい)であるルーク・スカイウォーカーこと皇海大陸琉空(すかいおおおか・るくう)の2役を担当。早替わりでライトセーバーが激しくぶつかりあうふたりの戦いを熱演。また魁煉之介の幼少期を勸玄が演じたほか、C−3POも出演し、舞台を盛り上げた。

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は12月20日(金)に全国公開。また『スター・ウォーズ歌舞伎〜煉之介光刃三本〜』は公式YouTubeチャンネルで5日(金)まで公開されている。

取材・文/鯨井隆正

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