急逝した元AV女優の紅音ほたるさんを悼み、関係者が明かす生前エピソード

急逝した元AV女優の紅音ほたるさんを悼み、関係者が明かす生前エピソード

紅音さんのマネージャー兼婚約者の原敏史氏よりご提供いただいた、紅音さんのLINEのプロフィール写真。亡くなる前までの数年間はポールダンサーとして活動していた

8月15日、32歳という若さで急逝した元AV女優の紅音ほたるさん。

生前、仕事をともにしたアダルト業界の仲間や関係者からも惜しむ声が相次いだ。そこで彼女との思い出を振り返ってもらい、追悼コメントをいただいた。

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●AV男優・田淵正浩「プロ意識の高い、志ある女優さんでした」

彼女はおそらく女優史上、最もカメラを壊した人だと思います。というのも、彼女の潮吹きはものすごい水圧と水量で僕の男優歴27年の中で見ても圧倒的トップです。その潮をもろにカメラで受けると壊れるわけです。でもそんなの監督なら知って然るべきなんですね。何度も撮っているのだから。

しかし、あるベテランの監督で、撮り始めると興奮して我を忘れ、彼女の潮吹き寸前にカメラをググーッと突っ込んじゃう方がいたんです。カメラのレンズをサランラップでカバーもせずに突っ込んで潮を浴びて壊れ、しかも代替え機もないってことで1、2時間くらい撮影中断してしまったことがあった。彼女、控え室に戻って怒ってましたねー。



彼女は自分の体を熟知していて、自在に潮吹きが操れるわけです。カメラも撮りやすいタイミングで出しているにも関わらず、監督の不適切な判断や行動によって時間にロスが出ることが許せなかったのでしょう。共演作などで同期の女優や後輩女優にダメ出し、仕事上の注意をしている姿を見たこともあります。彼女ほどプロ意識も高く、賢い女優は希有(けう)でした。

●AV女優・北条麻妃「紅音さんとの共演作で“現場の楽しさ”を知りました」

紅音さんとは私が現在の北条の名前になる前の「白石さゆり」時代に一度だけ共演したことがあります。その『ドリーム学園12 6時間完全版』」(ムーディーズ)は当時デビューして2年だった私にとって初めての大作で、10名もの大勢の女優さんと共演したのも初体験だったのでとても緊張していました。

紅音さんとはメイク室が一緒だったのですが、朝入って来られた時の挨拶は元気でハキハキとしていて。現場がパッと明るくなった感じで、私の緊張も少しほぐれました。元気で素敵な人だなあ、と。

また、パケ写真の撮影時も、私以外はほとんど若い単体女優さんが多かったんですが、10名で並んで撮らなければいけないのに誰かしらが「トイレ行きまーす」とか「メイク直して」とかそんな感じで撮影を中断させて。なかなか撮影が進まなかったんですね。そんな中、紅音さんだけは淡々と構えて待っていた姿も印象的でした。



思えば、当時は「このまま女優を続けるかどうか」と気持ちが揺らいでいた私にとって、初めて撮影現場の楽しさを知ることになったキッカケでしたし、紅音さんの毅然とした振る舞いに刺激されました。ご冥福をお祈り申し上げます。

●AVライター・文月みほ

彼女は、デビュー当時はロリ路線で売っていましたが、ギャルに転身し成功した女優さんです。転身の理由を本人に取材したところ「どうすれば多くの人に見てもらえるのか、同世代の男友達にリサーチしたんです。すると、作られた清純キャラより自然体のギャルのほうがいいという答えが多かったので、セルフプロデュースした結果がこれです。事務所には叱られましたが、自分の意思を通して成功でした」と教えてくれました。

この話だけでも感激したのですが、実は裏話もあるんです。この取材は、撮影現場の昼休憩にお弁当を食べながら行なう段取りでした。ところが、彼女はお弁当に手をつけなかったんです。すると監督から「今すぐ取材をやめろ。食事が優先だ」と私が注意をされてしまって…。その時、彼女が即座に「取材のせいではなく、この後の潮吹きの撮影に響くから食べないんです」と監督にキッパリと説明してくれたんです。

仕事をする同じ女性として、どんな時もしっかりと自分の意志を主張できるってカッコいいですよね。とても良い刺激をいただきました!

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あらためて、ご冥福をお祈りしたい。

(取材・文/河合桃子)

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