引退を決意した女子プロレスラー・豊田真奈美の44歳で免許を取得した“バイク愛”「ハーレーに乗りたかったんです!」

各界のバイク女子に突撃インタビューするこのシリーズ企画、第4弾のゲストは女子プロレスラーの豊田真奈美さんが登場!

華麗な飛び技で知られる"飛翔天女"は、なんとプライベートでは大型自動二輪免許を所持し、アメリカンバイク界の王者とも言うべきハーレーダビッドソンを駆る"バイク愛"溢れるライダーでもあったのだ。

アメリカのプロレス専門誌『レスリング・オブザーバー』で年間ベストバウトに選ばれたこともあるレジェンドの愛車ライフとは一体どんなものなのか? もしやアメリカン・ニューシネマの代名詞的存在『イージー・ライダー』ばりに、破滅へのハイウェイをぶっ飛ばしているのでは!?

そこで、11月3日に行なわれる「デビュー30周年記念興行」で現役生活に終止符を打つことが発表され、今後の動きも気になる彼女を直撃。バイクに乗り始めたきっかけから引退後のことまでガッツリお聞きした! リング上の強すぎる姿からは思いもよらない素顔の豊田真奈美が明らかに?

−そもそも、なぜバイクに乗ろうと思ったんですか?

豊田 友達にツーリングに連れて行ってもらったことがきっかけですね。バイクの後ろに乗っけてもらったんですけど、10何台で行ったそのツーリングがすごく楽しくて「自分で運転したら、もっと楽しいんだろうな」って思うようになったんですよ。

−それまでは特に興味はなかった?

豊田 いえ、昔からハーレー好きな友達もいたので、乗ってみたいと思ったことはありましたけど、現実的には考えられなくて。とにかく全女(全日本女子プロレス)にいた当時はスケジュールが忙しすぎて、免許を取りに行く時間もなかったので原付の免許しか持ってなかったんですよ(笑)。私は一生、車の免許を取ることはないんだろうなと思っていたんですけど、40歳過ぎて余裕も出てきたし、いろんなことに挑戦していきたいなと思って。

−免許を取るキッカケは?

豊田 バイク好きの友達に連れて行かれたお台場のハーレーのイベントがあって。そこに「ジャンプスタート」という体験コーナーがあったんです。バイクが台に固定してあって、免許がなくてもエンジンをかけてアクセルを開けたりする体験ができるもので、それをやって「やっぱり自分で乗ってみたい!」と。ちょうどそのイベント会場に私の家の近くの自動車学校がブースを設けていたので、その場で申し込みました。

免許を取ったのは2015年の9月で44歳の時ですね。まずはバイクを、そのあと車も取りました、ちゃんとマニュアルで! そしたらトライク(三輪バイク)も乗れるし。

−やはりバイクに乗ることがメインなんですね! でも年齢を重ねてからの挑戦、大変だったのでは?

豊田 大変でしたね〜。夏休みの時期に重なっていたので、学生とか若いコたちに囲まれて勉強しましたよ(笑)。

−教習で苦労したことはありますか?

豊田 中型のバイクぐらいは習わなくても普通に起こせましたけどね…その一方でギアチェンジが上手くできないというのがありましたし、あと加速ができない。急制動(時速40km以上から急停止する検定課題)なんて、今考えると30〜40kmぐらいなので、なんでできなかったんだろうと思いますけど。たぶんスピードを出すのが怖かったんでしょうね。もうクラッチ握りっぱなしで進まないという(笑)。














−リング上の恐れを知らぬ飛びっぷりからは想像できないです!

豊田 案外、安全運転なんですよ(笑)。原付時代も違反もしていないからゴールド免許でしたし、今もゴールドです。でも教習所の適性診断では「安全運転すぎて逆に事故を起こすタイプ」って診断が出ました(笑)。高速の合流も慎重すぎて、慣れるまでは上手くできなくて…。車の流れるスピードに合わせて入っていかなきゃいけないのにおっかなびっくりで行くから逆に危なくて(笑)。

−はははっ、らしくないですね。現在はハーレーに乗っているそうですが…お似合いです!

豊田 ハーレーに乗りたかったんです。形とかカッコイイじゃないですか。今乗っているのは「ストリート750」で、免許を取ってから1年後ぐらいに試乗会に行って決めました。水冷エンジンなので夏場はいいですね。ちょこちょこ買い物とかに行ってます。

あと、友達の「ストリートグライド」(ツーリング用の大型バイク)を借りて乗ったりもします。それが先日、借りて出かける時にしょっぱなで立ちゴケしちゃって「ごめんなさ〜い!」って…(苦笑)。でも幸いながら、走り出す前に倒しただけなので壊れたりもせず、友達は「一番最初に転んでおいてよかったね」って言ってくれて。確かに慣れてきた頃が危ないから、その後はもう気をつけて乗るし、その時も「もうやめとく?」って言われたけど「ヤダ! 乗る!」って言って出かけました。

−そこでやめないところはさすがです…。

豊田 そこでやめたら、もうそれ以上できないから!

−おおっ、プロレスラーの意気込みですね(笑)。バイクに乗り始めて、自分が変わったなと思うところはありますか?

豊田 それまでは結構、インドア派だったんですよ。でもバイクに乗るようになってから、いろんなところに行ってみたくなって。今まで友達と行ったのは長野の伊那とか静岡の浜松ぐらいが一番遠いのかな。でも浜松に行ったのは確か12月で初心者の私にペースを合わせてもらって、時速80kmぐらいで、たびたび休憩を挟みながら行ったんですけど、もう寒すぎて心が折れました(笑)。

−バイクに乗る時の体感温度は気温よりかなり低くなりますし、冬の寒さは半端じゃないですよね…。

豊田 初めての冬は寒くてビックリしました! 近場のハーレーショップに行くだけでも、革ジャンを着てても寒くてしょうがなくて。バッテリーから電源を取って暖かくなるジャケットがあるんですけど、その場で買ってすぐに繋げてもらいました(笑)。でも、それを着てても冬は寒いです!











−それに加え、バイクに乗っているとトラブルやハプニングはつきものですが、何か経験はありますか?

豊田 私はないんですけど、まだ免許を取り立てだった頃に友達が一緒に走ってくれたんです。で、前を走るそのバイクのマフラーがいきなり飛んできて!

−えーっ!

豊田 「何か落としたよー!」って(笑)。大きくてイイ音するな〜と思ったら、マフラーが外れてた(笑)。幸い、交通量の少ないところだったので何事もなく拾えましたけど、あれはビックリしました。

−振動が大きいから、留めているネジが緩んじゃったんですかね…。ところでバイク友達は多いんですか?

豊田 はい。最初にツーリングに連れてってくれたコもでっかいのに乗ってますし、女のコだけじゃなくていっぱいいますね。

−きっと、その人たちもバイク仲間の輪を広げたかったんですね!

豊田 ええ、まんまとハメられて(笑)。でも楽しいですね。

●後編⇒16歳から女子プロレスに青春をかけた豊田真奈美が痛みのある生活とサヨナラ「引退後はバイクに乗って楽しみます!」

(取材・文/明知真理子 撮影/松井秀樹)









豊田真奈美(とよた・まなみ)




1971年3月2日生まれ、島根県出身。87年8月、16歳で全日本女子プロレスデビューして以来、"飛翔天女"の呼び名で人気選手として活躍。11月3日、デビュー30周年記念大会(横浜大さん橋ホール)を最後に現役を引退する。最新情報は公式ツイッターにて @marukomariya

関連記事(外部サイト)