とんねるず 石橋と木梨が対照的な活動で示し続ける存在感

とんねるず 石橋と木梨が対照的な活動で示し続ける存在感

「朝の顔」として注目の木梨憲武

 今年3月、30年続いた『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)が終了。それから、とんねるずの活動に注目が集まっている。2人の対照的な動きについて、コラムニストのペリー荻野さんが綴る。

 * * *
 冠番組から解き放された感じのとんねるず。その動きは常に注目の的だが、石橋貴明と木梨憲武では、その動静は対照的だ。まず、石橋のテーマは「過去」である。

 石橋は先日、中居正広が司会する音楽番組『UTAGE!』(TBS系)に、全身タイツのもじもじくん姿でサプライズ出演。『ガラガラヘビがやってきた』を歌いまくって、『うたばん』の再来だと騒がれたばかり。同時期に『とんねるずのみなさんのおかげでした』の名物コーナー「細かすぎて伝わられないモノマネ選手権」がスペシャル番組とし復活すると発表されている。

 また、石橋メインのフジテレビ『たいむとんねる』は、タイトル通り、懐かしいアイドルやファッション、流行、マンガなどをマニアックに取り上げる番組。この番組で面白いのは、同世代のゲストと「そうそう」と共感で盛り上がるときよりも、年齢差のあるゲストとかみ合わないトークをする瞬間だ。

 先日の「年の差カラオケ」の回では、30歳のMay J.が歌った小坂明子の『あなた』には、大いに反応した56歳の石橋だが、43歳のミッツ・マングローブが熱唱したL⇔Rの『KNOCK’ON YOUR DOOR』は「まったくわかんない」と気持ちいいほどさっぱりした発言。清水ミチコが石橋のためにユーミンの90年代の大ヒット『真夏の世の夢』も石橋には「ささらず」との判断。理由は80年代のユーミンの曲のほうが自分には「ささる」からだという。言いたい放題だが、そうじゃなくては石橋ではない。言いたい放題できる現場がどんどんなくなる中、50代後半のおやじの代表として、過去の番組、過去のカルチャーが、石橋の存在をくっきりとさせている。

 一方、木梨は春に超人的な能力を得た初老のサラリーマンを演じた映画『いぬやしき』に主演。この秋からは、TBSラジオで初の単独冠番組『木梨の会』をスタートさせている。土曜の朝6時から一時間の生放送である。

 この番組の木梨は、実に自由だ。先日も番組冒頭から渋谷のスクランブル交差点に木梨本人が出没。「酔ってる方、帰る方…いろいろ」と生中継を始める。その前の回では、テレビ朝日の番組のためにフランクフルト滞在中で、ホテルや街の通りから、自らスマホに向かってひとりしゃべりを続けて、ここでも生中継をしてみせる。不測の事態のため(?)、木梨から留守番を頼まれたカンニング竹山は、朝6時からスタジオで待機するということになって“ぺーぺー扱い”に文句を言いつつも、海外からの中継を「覚えた」木梨は、今後も大胆な放送を試みると予想していた。

「細かすぎて~」には木梨は出演しないという。過去にこだわって存在感を示す石橋と新しいことをひょいひょいと試す木梨。夜の石橋と朝の木梨。ふたりでライブもという話もあるようだが、そこそこの距離感で好きなことをやるのが、とんねるずの平和なのだ。

関連記事(外部サイト)