山本耕史が演じる“暴れん坊将軍”が「驚きの連続」の理由

山本耕史が演じる"暴れん坊将軍"『紀州藩主・徳川吉宗』は21歳の設定 渡辺麻友ら出演

記事まとめ

  • 『暴れん坊将軍』の徳川吉宗役でおなじみの役者は松平健だが、山本耕史が演じることに
  • BS朝日『4K大型時代劇スペシャル紀州藩主・徳川吉宗』を見た筆者は"驚きの連続"と語る
  • 吉宗は21歳の設定だが山本は42歳で上野樹里が6歳の江を演じて以来の衝撃だったという

山本耕史が演じる“暴れん坊将軍”が「驚きの連続」の理由

山本耕史が演じる“暴れん坊将軍”が「驚きの連続」の理由

山本耕史が”暴れん坊将軍”に!?

 時代劇『暴れん坊将軍』の主人公・徳川吉宗役で、おなじみの役者といえば松平健だ。その吉宗を、山本耕史が演じることになった。山本の吉宗をいち早くチェックしてきたコラムニストのペリー荻野さんが驚いた理由とは? ペリーさんが綴る。

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 まさか平成も終わろうというこの時期に、新たな“新さん”に出会えるとは。8日にBS朝日で放送される『4K大型時代劇スペシャル 紀州藩主・徳川吉宗』である。

 徳川吉宗といえば、ご存知『暴れん坊将軍』。松平健演じる八代将軍・徳川吉宗が、江戸城を抜け出して、『旗本の三男坊・徳田新之助』通称、新さんとして事件を探索し、悪人たちをやっつける。1978年に放送開始以来、40年たっても再放送が続いているので、私のように毎日どこかで新さんの顔を見ているファンも多い。人気シリーズである。

 今回は、その吉宗が将軍になる前、徳川御三家の紀州藩主だった若いころを描く。いわば「暴れん坊将軍エピソードゼロ」である。早速、私も試写させてもらったが、これはもう驚きの連続であった。

 まず、第一にこれは3時間の大作であること。BS時代劇、久々の長編である。第二に主演が山本耕史であること。多くの時代劇に出ている山本が主役なのは驚かないが、なんと演じる吉宗は、若干21歳の設定なのだ!! 若っ。山本は42歳。これは大河ドラマ『江~姫たちの戦国』で、上野樹里が6歳の江を演じて以来の衝撃である。

 物語は、藩主として紀州藩江戸屋敷に暮らす吉宗(山本)が、浪人姿で屋敷を抜け出し、紀州藩の武士を狙う謎の刺客を追う過程が軸になる。とはいえ、世間知らずの新さんは、居酒屋で「あたたかい飯」を食べて感激(殿様は毒見役がチェックしたあとの冷たいものしか食べられない)したり、寺子屋の美人(渡辺麻友)にぽーっとなったり、初々しいわー。だが、新さんにも魔の手が伸び、やがて、吉宗は亡き父の隠し子と対決することに!?

 山本耕史の新さんは、悪人に「オレがこの手で成敗してくれるわ!」と言い放つ。これは松平健の暴れん坊吉宗の決めセリフ、「余の顔を見忘れたか、成敗!!」に通じている。なるほど、21歳のときから「成敗魂」はあったのである。バシバシスピーディーな剣さばきも、女子にウブなところ、スカッと解決させるところも「暴れん坊」シリーズとの共通点。特に今回は、事件のヒントの裏にさらなる裏があるという展開が面白い。脚本は『相棒』などで知られる長谷部幕臣王である。

 ひとつ違う点があるとすれば、それは「脱ぐ」ことだ。松平健吉宗も、弓を射るときなど片肌脱ぐことはしばしばあったが、山本吉宗は、上半身バッチリ脱いでにっこりと4K対応している。

 思えば山本耕史は、2012年、時代劇『薄桜記』に主演。これはかつて昭和の映画スター市川雷蔵が主演した作品だ。昨年には田村正和が主演して注目された『鳴門秘帖』にも主演している。そして今回『暴れん坊将軍』の徳川吉宗。時代劇の名キャラクターを継承しているようにもみえる。それはかつて北大路欣也が『銭形平次』、『子連れ狼』、『大岡越前』など、名作を引き継いできた流れとよく似ている。

 同じ人物を演じた先輩俳優をリスペクトしつつ、新しい魅力を打ち出すのは簡単じゃない。それに挑む男気も時代劇の伝統だ。私は勝手に続編アリとにらんでいる。頑張れ、ニュー新さん!

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