俳優・濱田岳 NHK番組で持った「ナレーターとしての覚悟」

俳優・濱田岳 NHK番組で持った「ナレーターとしての覚悟」

番組開始時からナレーションを担当している

 ポルノやヤクザなど、NHKらしからぬテーマに果敢に挑むドキュメンタリー番組『アナザーストーリーズ 運命の分岐点』(NHK BSプレミアム、火曜21時〜)。歴史的大事件からスキャンダルまで取り扱うこの番組で、開始時からナレーションを担当しているのが濱田岳だ。濱田が番組について語る。

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 最も思い出に残るのは、番組レギュラー化直前のパイロット版「チャレンジャー号爆発事故 夢をつぐ者たち」です。命をかけて挑戦する人々を描くハードな題材は、ナレーターとしての覚悟を持たせてくれました。

 僕の道具は「声」のみ。番組の流れ的に強調したい箇所では、気持ちの中でカギ括弧をつけて読みます。僕には視聴者の気持ちをのせる役割もありますが、のせすぎないようにも気を付けています。のるかのらないか、泣くか泣かないかは観る人に委ねる塩梅が大事と思っています。

 エマニエル夫人の回は、非常に噛みました(笑い)。原稿に集中していても、モニターに彼女の胸が映ると条件反射でパッと1回見ちゃうんですよ。男の悲しい性を知りましたね。失敗といえば、「難しい部分は読めたぞ」と思った矢先に出てくるロシア人の名前にも、よくやられています(苦笑)。

 どの回も取材力に驚かされます。僕は一番先に番組を観る“視聴者”。次は何を掘り下げてくるんだろう? と僕自身が楽しみにしているんですよね。

◆はまだ・がく/1988年生まれ。東京都出身。俳優。1998年、ドラマ『ひとりぼっちの君に』でデビュー。2007年公開の主演映画『アヒルと鴨のコインロッカー』で第22回高崎映画祭最優秀主演男優賞を受賞。映画では『永遠の0』(2013年)、『信長協奏曲』(2016年)、『マスカレード・ホテル』(2019年)など多数の作品に出演。ドラマ『釣りバカ日誌〜新入社員 浜崎伝助〜』(2015年)で「第2回コンフィデンスアワード・ドラマ賞」主演男優賞を受賞。2015年から『アナザーストーリーズ 運命の分岐点』のナレーターを務める。

取材・文■上田千春

※週刊ポスト2019年4月5日号

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