ドラマで話題の「定時帰り」 初心者に送る3つのアドバイス

吉高由里子主演ドラマで話題の「定時帰り」 初心者が心掛けるべき3つのポイント

記事まとめ

  • 働き方がテーマの吉高由里子主演ドラマが放送され、働き方の見直しが注目を集めている
  • 定時帰りを実行するためには、「定時で帰る」と周囲に宣言することが大切だという
  • また、仕事では結果を出し、周りの人の仕事を助けることも重要なポイントだそう

ドラマで話題の「定時帰り」 初心者に送る3つのアドバイス

ドラマで話題の「定時帰り」 初心者に送る3つのアドバイス

TBS系ドラマ『わたし、定時で帰ります。』の公式サイトより

 ワークライフバランスや働き方改革が叫ばれて久しい。4月スタートの新ドラマでそこにド直球を投げ込んでいるのが、『わたし、定時で帰ります。』(TBS系列火曜午後10時〜)だ。

 初回(4月16日)9.5%、第2話(4月22日)10.4%の視聴率を獲得し、順調な滑り出しといっていいだろう。定時に帰ることをモットーにウェブ制作会社で働く東山結衣(吉高由里子)が、クセの強い上司・同僚たちと対峙しながら奮闘する物語だ。

 主人公の東山結衣は、定時に帰るだけでなく、有給もすべて消化することを信条とし、やるべきことをきちんとこなし、請われれば時に残業もするというのが仕事のスタンス。だが、残業が常態化している社内の雰囲気からすると、東山の働き方は「自分勝手」「ラクをしている」と映ってしまう。

 政府がお題目を唱えている「働き方改革」は、各企業でそれぞれの方法で行われてはいる。だが、人の意識は法律をつくるようには短い時間で変われない。上司も口では早く帰れというが、自身は相変わらず残業していたり、心の中では「残業をいとわずやるのが仕事というものだ」と思っていたりする。そのため、「上司や先輩社員より早く帰れない」という独特の雰囲気がある会社も多いはずだ。

 筆者自身もかねて「早く帰ろう」と努力していたが、最初はとても難しかった経験がある。定時で帰ったせいで評価が下がったり、「自分勝手」「ラクをしている」と見られないようにするにはどうしたらいいのだろうか。『できる人の口ぐせ』(中経の文庫)などの著書があり、仕事のモチベーション研究などを行う菊入みゆき・明星大学特任教授はこうアドバイスする。

「定時帰りを白い目で見られないようにするには、1つはドラマの主人公のように『わたし、定時で帰ります。』と宣言すること。2つ目は、集中していい仕事をして、仕事で結果を出すこと。3つ目は、周りの人の仕事に関心を持ち、助けておくことです。自分で集中して仕事をすると、効率的に仕事ができ、余裕が生まれてきます。そのとき、『どう? 手伝うことある?』 と声をかけてあげてください」(菊入氏)

 自分が定時で帰ったあとに残った人が何かのトラブルに対応してくれているかもしれない。周りの人に思いやりを持っていれば、社内での人物評価も下がることはないはずだ。ドラマでもヒロインの東山結衣は、社内から浮いてはおらず、「できるビジネスウーマン」と見られてもいる。

 一方で、何かを犠牲にして目標を成し遂げるのは、日本人が好きなストーリーではある。箱根駅伝や高校野球は青春を犠牲している(ように見える)から、感動的になる。がむしゃらに努力することを美徳とする意識も高く、それは日本人の勤勉さの土台になっているのだが、方向性を間違えると、悪循環に陥る。やはり時間よりも質を追求するべきだろう。

「人生において仕事の時間ばかりになると、他のことをやる時間がなくなり、生活者としての視点が欠けていきます。すると、お客さんの気持ちもわからなくなり、いい商品やサービスを生み出せなくなります。また、自分の業界や会社の常識を“世界の常識”と錯覚し、社会常識が欠けていくことにもなりかねない。企業の不祥事の一因ともなります」(菊入氏)

 ドラマの中の言葉に「定時帰り」の背中を押してくれるヒントがある。「会社だけの人間になるな。人生を楽しめ。色んな人に会え。世界を広げろ」(東山が新人研修のときに社長に言われた言葉)。私生活が充実すれば、仕事もそうなる。逆もまた然り。定時帰りで人生の好循環を手に入れたいものだ。

●取材・文/岸川貴文(フリーライター)

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