岡田圭右、クイズ番組で猛者を切り盛りする名司会術と品位

岡田圭右、クイズ番組で猛者を切り盛りする名司会術と品位

BSフジで放送中

 松本人志、伊集院光、有田哲平、有吉弘行……名だたる芸人たちがテレビやラジオで「面白い」と公言する番組がある。脳トレ効果抜群の『クイズ! 脳ベルSHOW』(BSフジ、月〜金曜22時台)だ。ますだおかだの岡田圭右と川野良子アナが司会を務め、毎回4人の解答者の顔触れも魅力のひとつになっている。

「『芸能人図鑑』を作るイメージで、40〜80代の“昭和のスター”に依頼しています。最高齢は、当時89歳の三遊亭金馬さんでした」(小沢英治プロデューサー)

 普段、地上波のクイズ番組ではお目にかかることの少ない面々を毎回のように揃える。プロレスラーの藤原喜明(70)が収録中にウイスキーを飲み始め、隣の席にいる安達祐実の母・安達有里(61)に突然キスをするハプニングもあった。

「あれは……ご覧いただいた通りです。それ以外何もございません(笑い)」(岡田)

 クイズ番組初出演の著名人が多く、タブーである白紙解答は当たり前。早押しでも膝の上に手を乗せ、ゆっくり問題を聞く。

「ボタンの上に手を置いても疲れて力が抜け、いつの間にか押している人もいます」(岡田)

 制作陣が知恵を絞って作る問題は、すぐに解けるほど簡単ではなく、かといって難し過ぎることもない。絶妙な塩梅のクイズが出題される。

「4班に分け、それぞれ異なるレベルの問題を作ります。半年に一度くらいのペースで新タイプのクイズも入れ新陳代謝を図っています」(演出の丸林徳昭氏)

 当代随一の芸人仲間が「岡田が生き生きしている」と声を揃えるように、昭和の猛者を切り盛りする司会が評判だ。1日5本撮りの収録は約11時間に及び、昼以外の休憩は各収録合間の10分間のみ。岡田のテンションは最後まで落ちない。

「解けない問題が続いてしょんぼりしている解答者には、岡田さんはこれでもかとヒントを出して正解に導く優しさがあるんです」(川野アナ)

 フリーアナウンサーの徳光和夫氏(78)も、同番組の大ファンで、ほぼ毎日見ているという。

「クイズ番組の司会者というのは解答者に優劣をつけてしまいがちですが、分け隔てなく接する岡田さんの進行には品位を感じるんです。解答の開け方も絶妙で、私も『クイズダービー』の司会を大橋巨泉さんから受け継いだ時に苦労したのでよくわかります。先に不正解の解答を開けて、最後に正解を出すオーソドックスなやり方だけでは視聴者も飽きてしまうものですが、岡田さんの開け方やテンポの良さは巨泉さんに近いです。

 クイズの難易度も絶妙で、簡単ではないけど、よく考えれば解ける。閃いた時は長嶋茂雄の逆転3ランを見たような喜びに浸れる(笑い)。これまで2回出演させてもらいましたが、歌番組に40年以上関わったのに、ヒット曲の歌詞を埋める問題ができなくて悔しい思いをしました。次回は『正解者と同じ答え』と書きます(笑い)」

 岡田が心掛けているのは、どんなことなのか。

「解答者にテンションを上げてもらうために、元アスリートなら『選手』と呼びます。元巨人の川相昌弘選手に『クイズは苦手ですけど、スクイズは得意です』とコメントしてもらったように、普段見せない一面を引き出すのが自分の役割だと思っています」(岡田)

 かくして誰もが安心して観ることのできるクイズ番組として好評を博している。

※週刊ポスト2019年5月17・24日号

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