高田文夫、東貴博が“東京喜劇”のキーマンになると予測

高田文夫、東貴博が“東京喜劇”のキーマンになると予測

高田文夫が「ライブ三昧の夏」を振り返る(イラスト/佐野文二郎)

 放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、ライブ三昧だった2019年8月について語る。

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 8月に入って私までが夏休み気分。頼まれている原稿が山ほどあるのにライブ三昧。近頃の若ぇ連中はネットで見ちゃ何か書いてるが、私は生身が好きなのだ。「芸」ってのは人間味だろ、きっと。現場に行かなきゃ空気も分からない。

 私が“監修”とは名ばかりの、10年以上続いている東貴博(東MAX)ひきいる“ファイアーヒップス”(尻に火がついた連中の意)の恒例夏公演。座長にはなわ、ハマカーン、やまもとまさみ等一座の呼吸もバッチリ。五輪にむけて、話も「HEY!柔道!!」。はなわの三人の息子もテレビでおなじみ柔道小僧たち、ハマカーンも柔道経験者。やっぱり親の血(東八郎)だろう、東の座長ぶりがたのもしくなってきた。「熱海五郎一座」で三宅裕司の座員、ここで座長。東が今後“東京喜劇”のキーマンになっていくだろう。

 8月8日、この秋抜擢で真打になる柳亭小痴楽。二ツ目最後の独演会(銀座博品館劇場)。少しヤンチャで可愛い、現代人のような江戸っ子がチャーミングで客席半分は女性群。早逝した父・痴楽とは若き日小遊三、米助らとつるんで私もよく呑んだ。心持ちは江戸っ子。北海道出身だから「エゾッ子だ」などと笑った。ギャグ(クスグリ)を深追いしないのが、こざっぱりしていて心地よい。「あくび指南」「大工調べ」他。

 翌9日は私と一緒に“語り”という芸を完成させた山田雅人の会(内幸町ホール)。中畑清を招いての“中畑清物語”。あれだけ陽気なキャラクターでも、引退を決意して日本シリーズで最後の打席。チームメイトの気持ち。なんと生涯最終打席でのホームラン。奇跡の一瞬を、山田の磨きあげられた“語り”で盛りあげられるとジーン。昨晩みた小痴楽の父と中畑も無二の親友だったなぁと、様々なことを想い出してしまう。

 12日は私のラジオで久しぶりに玉袋筋太郎と会う。吉本興業よりも1年早くゴタゴタがあった事務所問題。何だかんだ言っても顔を見りゃホッとする。

 12日夜は夏の恒例となった中山秀征が『夜もヒッパレ』時代のように好きな歌を歌いまくる道楽な恵比寿ガーデンホールの宴。ゲストのMAX、モト冬樹もグッジョブ。クレージーキャッツから流れるナベプロのエンタメ王道を継承。

 13日はこの夏日本で最も地味なイベント。ナイツ土屋の“消しゴムサッカー”選手権。子供達がキン肉マン消しゴムなどを持ち寄り、ポールペンのノックでパチンとサイコロを蹴とばすのだが──説明しても分からない。「土屋大丈夫か」とやってきた野次馬のサンドウィッチマン、中川家、昇太。ずっと実況してる塙、豪華だった。

◆イラスト/佐野文二郎

※週刊ポスト2019年9月6日号

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