鍵盤の貴公子・大井健 恋愛で苦い経験すると弾きたくなる

鍵盤の貴公子・大井健 恋愛で苦い経験すると弾きたくなる

幅広い世代の女性を魅了する話題のピアニスト、大井健

 甘いマスクと気品を兼ね備え、幅広い世代の女性を魅了する話題のピアニスト・大井健(36才)。女性週刊誌初密着で、普段見ないコンサートの裏側と彼の素顔をのぞいた──。

 そっと心を包み込むように奏でられるやさしいピアノの旋律に、うっとりと耳を傾ける女性たち。甘く切ないその調べはじんわりと心に染みわたる──。

「ちょっと疲れたな、癒されたいな、という時にはぜひぼくのコンサートへ足を運んでほしいです。肩肘張ってまじめにクラシックを聴くというより、例えばアロマで心を解放するように、リラックスできる演奏を心がけています」

 そう言ってふわっと微笑むのは、今開催されるコンサートのチケットが最も入手困難なピアニストの大井健。2015年にメジャーデビューし、イメージソングを提供したスマートフォンのCMに出演。「だから私は、Xperia。」のフレーズで「あのイケメンは誰!?」と一躍注目を集めた。

2017年に発売したセカンドアルバム『Piano Love II』ではビルボードクラシックチャート1位に。“鍵盤の貴公子”の愛称で女性を中心に熱烈に支持され、この日、都内で催されたバースデーコンサートのチケットも即完売。追加公演も組まれ、全国からファンが集まった。

「演奏者がその瞬間に出す音と時間を共有するのが生演奏の醍醐味。音楽を通じたコミュニケーションとして、今日であれば客席のしっとりしたムードに沿ってやさしいトーンで統一しようかなとか、曲目や和音の出し方などを変えています。なので、その場の雰囲気で弾く即興などは耳に入った音につられそうになる。例えば咳払いが“ド”や“ソ”に聞こえたら、その音を演奏に入れてつなげたくなってしまうとか(笑い)。そんな客席との一体感も楽しみながら弾いています」

 より多くの人にピアノの魅力を伝えたいという思いからクラシックに留まらず、さまざまなジャンルに挑戦している。作曲家・中村匡宏とのピアノデュオ『鍵盤男子』ではUKロックやアニメ曲もレパートリーに加え、貴公子の繊細な音色から打って変わり、超高度な技巧を駆使したアグレッシブな連弾で圧倒する。

「ソロとは逆に鍵盤男子のライブはアクティブで、跳ねたり踊ったりと客席も元気よく騒ぎながらピアノに触れてもらいます。ソロの雰囲気が素に近い気がしますが、ぼく自身は場面で人格が入れ替わるのを面白がっている。幼少期はわんぱくで、毎日暗くなるまで野山を駆け回って虫捕りをしていました。ユニットを組み、オリジナルのピアノを追求しようとするチャレンジ精神は、その頃の好奇心で培われたものかもしれません」

 意外にも昆虫好きという貴公子。

「子供の頃は自分で捕ったバッタやクワガタやドジョウなどを飼っていて、大人になったら日本に生息するクワガタを全種類集めるのが夢でした」

 ほかにも芸術鑑賞や読書、宇宙など愛してやまないものを明かしてくれた。

「ピアノの練習の気分転換に、朝食のサラダ作りに始まり、料理をするのも好きです。今トライしたいのはカレー。通なスパイスを揃えて本格的なインドカレーを作りたい。クッキング系の動画を見るのが好きで、寝る前に見るとついつい夜更かしをしてしまうのが悩みです(笑い)」

 愛するものは数あれ、行き着くのはピアノへの深い愛。

「素晴らしい芸術や文章に触れた時や、恋愛でほろ苦い経験をした時も、ぼくはピアノを弾きたくなるんです。そうした人生の喜怒哀楽の結晶が共感を生み、人を癒せる音楽につながると思う。表現者として感情豊かに、心に響く美しいメロディーを届けたいです」

 格の高いイメージがあるクラシックも、彼の魔法にかかれば誰もが幸せになる音楽に生まれ変わる。

【プロフィール】
◆大井健/おおい・たけし。1983年8月14日生まれ。東京都出身。A型。3才からピアノ教師の母の影響で音楽に触れ、幼少の頃からドイツやイギリスに渡り数々のコンクールで優勝。2015年にデビューし、作曲家とピアニストによるデュオ『鍵盤男子』としても活動している。12月24日には東京・渋谷でソロコンサート『Happy X'mas with You』の開催が決定。

撮影/平野哲郎

※女性セブン2019年10月17日号

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