桜を見る会と芸能人、ぼやく出席者と断って株あげた人々

桜を見る会と芸能人、ぼやく出席者と断って株あげた人々

断った人たち(時事通信フォト)

「憲政史上最長の総理」となった安倍首相が国民に栄耀栄華を見せつけてきたのが盛大な「桜を見る会」だ。大勢の文化人、芸能人、タレント、アスリートが出席して花を添えたが、その“新宿御苑の花見”が各界に混乱を巻き起こしている。

 政治家とタレントはどちらも名前を売ってナンボの世界。総理は「桜を見る会」に著名人を招待して話題づくりに利用し、呼ばれた側は「総理の招待」をステイタスアップに利用する。だから著名人は原則ノーギャラで出席してきたのだ。

 だが、桜を見る会に批判が強まると、「参加したらイメージダウン」と見られるようになった。

 各局の情報番組では桜を見る会に出席経験のあるタレントがまるで“針のむしろ”に座らされているように暗い顔で出演。『スッキリ』(日本テレビ系)では、お笑いコンビ「ハリセンボン」の近藤春菜が、「(招待状の)裏に安倍晋三と書かれて『すごいな』と思ったが、われわれもなんで呼んでいただいたんだろうねって思いながら……」と経緯を説明すると、父で俳優の高橋英樹とともに出席したことがあるフリーアナウンサーの高橋真麻は、「芸能人がいるエリアって食べ物も飲み物も置いていない」と明かした上で、「こっちのほうが朝から着付けして、メークしてお金がかかっている」と、苦笑い。“ボランティア”だったことを強調した。

『サンデージャポン』(TBS系)でも、安倍首相主催の桜を見る会に2回出席して「懐柔された」と批判されたことがある爆笑問題の太田光がこう“ブチ切れ”て見せた。

「直前に『安倍のバカヤロー』ってラジオで言ったんですよ。その時は安倍シンパの連中からギャアギャア言われて、その何日か後に桜を見る会行ってツーショットやったら、今度は安倍を許さないって方からギャアギャア言われて。オレ、本当に反社と総理大臣とだけは一緒に写真写るのはやめようと思ったくらい」

◆「なぜあいつが呼ばれた」

 対照的なのが桜を見る会を「欠席」したタレントだ。いまや芸能界では「安倍総理の招待を断わった」というのがステータスとなりつつある。

 まだこの問題が発覚する前の今年4月、お笑いコンビ「千原兄弟」の千原ジュニアが、「桜を見る会みたいなんに今年も声かけてもうたんですけど、知らんおっさんと見たないわ、って断わったんです」と語っていたことが、ネットなどで評価され、“媚びない芸人”と株を上げた。

『バイキング』(フジテレビ系)では、MCの坂上忍が一度出席したときの印象をこう語った。

「これって政権与党のファンクラブの集いなの? ってちょっと思っちゃった。そうするとボクらの立ち位置って花を添える、悪く言ったら客寄せパンダみたいなもんで。(次の年は)お断わりしたんです」

『おぎやはぎの「ブス」テレビ』(AbemaTV)でもこの話題に。お笑いコンビ「おぎやはぎ」の矢作兼が、「俺たち招待状来たことないよな?」と問いかけると、相方の小木博明は「一回、お断わりしてるよ」と語り、「政治家NG」と不敵に笑って見せた。

 タレントの石原良純も招待状をもらったが、「仕事で行ってない」(フジテレビ系『ワイドナショー』)と明かしている。

 なんとコンサートで“出席拒否”を宣言したのが歌手の松山千春だ。全国ツアーの東京公演(11月13日)で、

「桜を見る会の招待状は届いてますが、一度も出席したことはありません。総理主催は構わないけど、(総理の地元の)山口県の知り合いばかり集めてもなぁ」

※週刊ポスト2019年12月6日号

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