紅白歌合戦、平成元年の「第40回」で終了するはずだった

紅白歌合戦、平成元年の「第40回」で終了するはずだった

1989年の司会の武田鉄矢と三田佳子(共同通信社)

 NHK紅白歌合戦は2019年大晦日で放送70回の節目を迎える。その歴史に埋もれた知られざる意外なウラ話を、最新刊『紅白歌合戦ウラ話』が話題の合田道人(ごうだみちと)氏に聞いた。

■突然、「出演キャンセル」になった歌手がいる?

 松島詩子が当日交通事故に遭い、代役として正月パーティで仲間とお酒を飲んでいた越路吹雪が宝塚の袴姿で出場(第2回・1月3日開催)。雪村いづみが流感と胃痙攣を併発して急遽欠場、対戦は不戦勝に。江利チエミが“親友のぶんも頑張ります”と真紅のバラを胸に2つ着けて登場した(第7回)。

■「髪型」が原因で落選した歌手がいる?

「男なのに髪が長くてNHK的ではない」とザ・タイガースとザ・スパイダースが落選し、七三分けのブルー・コメッツは当選(第18回)。

「『真っ赤な太陽』でブルコメと組んだ美空ひばりが“ウチのブルコメはちゃんとした髪だから”なんて発言も。表向きは髪型が理由でしたが、人気絶頂のタイガースのファンの熱烈な応援が問題視された向きもあるようです」(合田氏)

■常連だったのに紅白を初めて「辞退」したのは誰?

 江利チエミ(第21回)。第4回に初出場以来、紅白の常連だったが、NHK会長の“そろそろ飽きたね”のひとことで第20回に落選したとされ、翌年にオファーを受けるも辞退。

「その頃はお昼の12時にNHKからレコード会社に連絡が入り、午後3時に発表する形式で、江利チエミの出場は新聞にも載ったんです。でもその後に本人の意向で辞退が伝えられました」(合田氏)

■紅白は平成元年の第40回で「終了」するはずだった?

「天皇陛下崩御と“完成されていてこれ以上の番組は作れない”などの理由から、平成元年(第40回)を区切りに紅白も終了する予定だったんです。この年は第1部を『昭和の紅白』としてザ・タイガース、ピンク・レディーなど往年のスターが揃い、出場回数も『過去○回』という表現に。第2部は『平成の紅白』として例年通りの対戦が行なわれました。

 ちなみに2部制になったのはこの時から。最終回のはずでしたが、続けてほしいという声が多く、終了の予定を撤回し、現在まで続いています」(合田氏)

■紅白にも甲子園のような“21世紀枠”が存在した!

 第41回は「21世紀に伝える日本の歌」をコンセプトに尾崎紀世彦や大津美子などベテラン勢がカムバック。植木等は『スーダラ節』を紅白初披露して瞬間最高視聴率56.6%を記録した。“21世紀枠”は2000年になるまで設けられ、第42回は南沙織や山本リンダなどが続々と復帰。再ブレイクしていた美川憲一も『さそり座の女』で登場した。

※週刊ポスト2019年12月20・27日号

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