元ミス・ユニバース、森理世が語るトランプ氏との思い出

元ミス・ユニバース、森理世が語るトランプ氏との思い出

2007年度ミス・ユニバース世界大会で優勝した森理世

 今や「ミス・○○」は百花繚乱だが、世界4大ミスコン(ミス・ワールド、ミス・ユニバース、ミス・インターナショナル、ミス・アース)の中でも抜群の知名度を誇る「ミス・ユニバース」を制したのが森理世だ。2007年度ミス・ユニバース世界大会で優勝し、世界の美の頂点を極めた森が、コンテストについて振り返る。

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 19歳の時、祖母に「10代最後の思い出にどう?」と勧められ、日本の選考会に応募しました。実はその年、ニューヨークにダンス留学をする予定で、銀行で学校の入学金を振り込もうとした瞬間に予選通過の電話がかかってきたのです。

 2007年4月に日本代表に決定し、翌月、世界大会の会場であるメキシコには1人でスーツケース6個抱えて向かいました。私も含めて各国の代表は機内でタスキを肩からかけて空港に降り立ちます。誰もが各国の代表なので、入国審査から最終審査の日まで1か月、VIP待遇でした。それから約1か月、5月28日の本番に向けてレッスンが始まりました。

 ホテルは2人で1部屋。朝6時の朝食から始まり、1日で3か所くらいのイベントをこなし、ホテルに帰ってくるのは夜中の0時を回るので、睡眠時間は毎日2時間くらい。食事はバイキングスタイルで、レッスン場やホテルの廊下などいたる所にクッキーやフルーツが置いてあって、太らせる罠かと思いました(笑い)。

 本番前日のリハーサルは異様な空気でした。皆が前に出て目立とうとするので、ステージから落ちて体に釘が刺さって大けがする人までいて……でも、すべて緊張を前日に出し切ったのか、当日はとても楽しかったですね。逆に、優勝した瞬間はその反動で、こんな重責が務まるのかと怖くなりました。

 優勝が決まると、すぐに本部のあるニューヨークに飛び立ち、約1年間ミス・ユニバースとしての活動が始まりました。世界中を飛び回り、HIVに関する正しい知識の啓蒙やチャリティーイベントに参加する日々。休みは飛行機の中とホテルで寝る時くらいです。

 任期終了間際、大会オーナーだったドナルド・トランプ氏に「理世、君は本当に一生懸命働いてくれた。今までで1番だったと聞いている。おめでとう」と握手を求められて、嬉しくて身震いしました。賞金はなく、給料制の1年間でしたが、お金では買えない経験が今の人生に役立っています。

【プロフィール】もり・りよ/1986年12月24日生まれ、静岡県出身。2007年度ミス・ユニバース世界大会で、48年ぶりに日本人として2人目のミス・ユニバースに輝く。現在、母と立ち上げたダンススタジオ「I.R.M.アカデミー」講師のほか、静岡市観光親善大使も務める。

撮影■内海裕之 取材・文■岡野誠

※週刊ポスト2017年6月30日号

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