不倫女性役多い石田姉妹 女性の多様な生き方体現する存在に

石田ゆり子・石田ひかり姉妹 『屋根裏の恋人』や『逃げるは恥だが役に立つ』で注目

記事まとめ

  • フジテレビ系『屋根裏の恋人』で14年ぶりの連ドラ主演となる石田ひかりは2児の母親
  • 姉の石田ゆり子は独身だが、『不機嫌な果実』や『CRISIS』では禁断の愛に身を委ねる役
  • ともに主演クラスの女優姉妹として現在活躍中の広瀬アリス、すず姉妹の良きお手本か

不倫女性役多い石田姉妹 女性の多様な生き方体現する存在に

不倫女性役多い石田姉妹 女性の多様な生き方体現する存在に

14年ぶりの連ドラ主演が話題の妹・石田ひかり

 数々の連ドラや映画で存在感を発揮している石田ゆり子(47才)、そして、その妹・石田ひかり(45才)は不倫作品で久々に連ドラ主演。姉妹で活躍する芸能人は多いが、今、一躍、注目を集めている姉妹がこのふたりだ。石田姉妹のこれまでの活動を振り返りながら、その役柄、生き方などについて考察していきたい。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。

 * * *
 放送中のドラマ『屋根裏の恋人』(フジテレビ系)が話題を集めています。最大の注目は、14年ぶりの連ドラ主演となる石田ひかりさん。プライベートでは2児の母親として子育てに励んでいますが、ドラマの中では不倫に走る人妻を色気たっぷりに演じているのです。

 1990年代は朝ドラ『ひらり』(NHK)や月9ドラマ『あすなろ白書』(フジテレビ系)で主演を務めるなど明るく元気なイメージの役柄が多かったものの、2001年の結婚直後に出演した『水曜日の情事』(フジテレビ系)では、一転して親友の夫と不倫する未亡人を演じました。その後、2児を出産したことで仕事をセーブしていましたが、今回はいきなり物議を醸しそうな不倫妻役。しかも相手役はジャニーズ事務所の今井翼さんだけにギャップ十分です。

◆真逆の人生歩むも、演じる役は「不倫」という共通点

 ひかりさんに脚光が当たったことで、おのずと気になってしまうのは姉のゆり子さん。1990年代はともに月9ドラマの『101回目のプロポーズ』(フジテレビ系)や『君のためにできること』(フジテレビ系)などで見せた清楚で穏やかなイメージの役柄が多かったものの、1997年の『不機嫌な果実』(TBS系)で不倫に走るヒロインを演じて以降は、魔性の女や悪女の役が増えました。

 近年でも『さよなら私』(NHK)、『医師たちの恋愛事情』(フジテレビ系)、『コントレール~罪と恋~』(NHK)に出演したほか、昨年秋の『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)、今春の『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』(フジテレビ系)も含め、アラフィフに入ってなお「恋する女性」の役を演じ続けています。

 面白いのは、不倫や禁断の愛に身を委ねる女性の役を姉妹そろって演じていること。プライベートでは、ひかりさんが「妻であり、母として暮らしている」のに対して、ゆり子さんは「独身女性として美ぼうを保ち、ペットと優雅な生活を送っている」と真逆の人生を歩んでいるにも関わらず、オファーの内容は似ているのです。

 石田姉妹は10代のころ同じ芸能事務所に別の場所でスカウトされ、同じ時期にデビューしました。女優として開花したころ、「姉妹なのに顔が似ていない」「タイプが全然違う」と言われていましたが、かたや働くママの憧れ、かたや独身女性の希望のような存在になりつつあります。その意味で石田姉妹は、「女性の多様な生き方を体現するシンボル」なのかもしれません。

◆広瀬アリス、すず姉妹のお手本に

 ここまで生き方が異なることから分かるように、姉妹そろって「あまり仲がよくなかった時期がある」「姉妹で扱われることに抵抗があった」などと明かしたほか、共演もありませんでした。しかし現在は、ゆり子さんが代表を務める芸能事務所にひかりさんが所属し、ゆり子さんのインスタグラムにひかりさんとお子さんのことが書かれるなど、関係は良好。

 女優としては、芯の強い役が似合う姉と、どこかあやうげな役が似合う妹。プライベートでは、とぼけたキャラの姉と、しっかり者キャラの妹。表裏一体の魅力を持つお互いを尊重し合っているようです。

 今後期待されるのは、満を持しての姉妹競演。1人の男性を奪い合う親友、あるいはダブル不倫に走る姉妹……石田姉妹が大人の恋を演じられる貴重な女優である以上、共演するならラブストーリーがいいのではないでしょうか。「二人がヒロインとして活躍した月9ドラマで初共演」なんて企画が実現したら話題必至です。

 過去を見渡してみても、ともに主演クラスの女優姉妹は見当たらず、現在活躍中の広瀬アリスさん、すずさん姉妹が唯一それに近い存在と言えるでしょう。年齢差、キャラクター、オファーの内容など似たところが多いだけに、広瀬姉妹にとって石田姉妹は、よきお手本となるはずです。石田姉妹なら50代、60代になっても女優として活躍しそうですし、“姉妹女優のトップランナー”としての役割を担い続けてくれるでしょう。

【木村隆志】
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月20本前後のコラムを提供するほか、『新・週刊フジテレビ批評』『TBSレビュー』などの批評番組に出演。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動している。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。

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