CS版「プロ野球ニュース」Pが語るネット時代ならではの工夫

CS版「プロ野球ニュース」Pが語るネット時代ならではの工夫

『プロ野球ニュース』はCSに舞台を移し、現在も元気に放送中

 地上波での放送開始から41年、『プロ野球ニュース』は現在、CS放送・フジテレビONEで60分間、ほぼプロ野球だけを今も伝え続けている。CSは2001年にスタート、17年目を迎える。試合当日に生放送。全試合をどこよりも詳しく分析し、勝敗は最後まで伝えない。その番組コンセプトは同じだが、地上波時代と比べて制作現場は大きく様変わりしている。

 かつては全球場に中継スタッフと解説者、アナウンサーを派遣。その後、フジテレビや地方局のスタジオから解説者とアナウンサーの掛け合いで放送するスタイルだった。現在は局の制作部に6台並んだテレビ画面に映る試合映像を見た後で、解説する形となっている。

 スタッフは総勢15人。試合が始まると6台並んだテレビ画面方向に視線が集まる。評論家と担当するアナウンサーが並んで座り、試合のポイントを確認しながらの観戦。編集箇所を絞り込んでいく。本番直前に行なわれる最終確認では、編集作業が終わったVTRを見ながら解説陣が担当アナに解説。もちろん台本はない。

 スタジオには固定カメラが4台あるだけ。展開に合わせて遠隔操作で切り替える。VTRの時間は決まっているが、予定時間をオーバーすることも頻繁にある。生放送ならではの緊張感だ。地上波時代からの名物コーナーの「今日のホームラン」では、アシスタントの稲村亜美がバットを振って紹介する。

「地上波と比べて番組予算が違いますからね。でも今まで築きあげてきたノウハウと解説陣を生かしながら、CSのサイズで放送しています」(吉田博章プロデューサー)

 6試合のうち注目カードをセ・パ各1試合選び、『ズームアップゲーム』として集中解説。勝敗を分けたシーンを“熱視線”として解説者がさらに細かく分析する。これは、ネットなどで全試合が完全中継されている今の時代に合ったものだという。

「ネット社会の現在、放送の時点ではニュースなどですでに勝敗がわかっていることが多い。ただ文字では見ているが映像では見ていない。そこでポイントとなるプレーを中心に、映像を使って詳しく解説する。ワンプレーの大きさがプロ野球の醍醐味だということが視聴者に伝わればいいと思います」(吉田氏)

 現在は平松政次氏、谷沢健一氏、大矢明彦氏らが交代でMCを務めるほか、関根潤三氏、江本孟紀氏、田尾安志氏、齊藤明雄氏らを含めた総勢16名の解説陣2人が日替わりで登板。アシスタントとして稲村やフジテレビの女子アナが出演する。

※週刊ポスト2017年8月11日号

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