最新ウルトラマン 普段はアルバイト、イクメンも登場

最新ウルトラマン 普段はアルバイト、イクメンも登場

話題を集めている『ウルトラマンジード』(公式HPより)

 子供たちだけではなく、ハマっている大人も多い『ウルトラマン』シリーズ。その最新作が、主人公の朝倉リクを濱田龍臣(17才)が演じている『ウルトラマンジード』(テレビ東京系)だ。このウルトラマンシリーズ、「突っ込みどころが満載」と話題を集めている。コラムニストのペリー荻野さんがその見どころを解説する。

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『ウルトラマン』がテレビに登場して早50年余り(初代は1966年放送開始)。『ウルトラマン80』で活躍した長谷川初範もハズキルーペのCMでにっこりしている今日この頃だが、現在放送中の『ウルトラマンジード』は、なかなかにすごいことになっていた。
 
 まず、主役の朝倉リクを演じているさわやか男子が誰かと思ったら、濱田龍臣! 大河ドラマ『龍馬伝』で龍馬の幼少時代を演じ、『怪物くん』では、怪物くんの仲良しヒロシだった彼である。あのくせっ毛はそのままにスラリとした17歳に成長していたのだった。

 若きウルトラマンは人間同様、悩みも多い。なにしろ朝倉リクは、”悪に堕ちたウルトラマン”とされるウルトラマンベリアルの遺伝子を受け継ぐとされるのだ。ジードライザーでウルトラカプセルをスキャンしてウルトラマンジードにフュージョンライズするリク。

 ウルトラ初心者の私には、カタカナ用語が難しいのだが、要するにリクが手にした器具にカプセルを入れてウルトラマンに変身する。そのカプセルの種類によりいろいろなパターンができるのである。しかし、私にとってはウルトラマンになる方法よりも、リクが「科学○○隊員」みたいな肩書ではなく、ふつうにアルバイト中というのが新鮮だった。

 さらに驚いたのは、ウルトラマンジードとともに怪獣と戦うウルトラマンゼロが、ふだんはメガネをかけたサラリーマン、子育て真っ最中のパパ伊賀栗レイト(小澤雄太)の姿をしていることである。イクメンでウルトラマンって。体にゼロが乗り移っているレイトは、怪獣を前にゼロが変身しようとすると「今日は大事な会議が…」と必死に抵抗したりする。人類の危機も大事だが、会議も大事なんですね…。

 変身したウルトラマンの体型は、すっとした細マッチョで今風だが、現れる怪獣はダダとかエレキングとか懐かしい名前もちらほら。しかも、カプセルによって怪獣も二種類が融合して「ペダニウムゼットン」のような強力なものになるのだ。50年の歴史の中で出てきた怪獣はかなりの数になる。このあたりは、幅広い年代のウルトラマンファンを喜ばせる作戦に違いない。

 シリーズ構成は、小説家の乙一が担当していることも話題になった。ふだんはのほほんとバイトしているように見えるリクが、悪ウルトラマンと自分の関係をどう乗り越えるかもポイントになる。思った以上にテーマは深い。
 
 そんなまじめなテーマがあるというのに、私は番組の中でしばしば出てくるダジャレ的決めセリフが気になって仕方ない。たとえば、リクはカプセルで融合変身をする際、YOU GO!(融合)、I GO!HERE WE GO!と韻を踏むし、自らを励ますように言うセリフは「ジーッとしてても、どうにもならねえ!」とジードとかけてくるし。どこに面白フレーズが仕込まれているか、油断できないのだ。

 さまざまな仕掛けのあるシリーズで、龍臣は主題歌にも参加。のびのびと主役を演じている。多くの名子役が、思春期以降、かわいらしさからの脱却で伸び悩む中、子役から特撮ヒーローへと進み、その後、おとなイケメン枠に入るのはよい方法かも。頑張れ、YOU GO!

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