東山紀之が体現する“理想のジャニーズ”、後輩たちへ見せる矜持

東山紀之が体現する“理想のジャニーズ”、後輩たちへ見せる矜持

東山が見せる”理想のジャニーズ”とは?(時事通信フォト)

 ここまであらゆるテレビ番組に同時期に出たことはなかったのではないだろうか。東山紀之(54才)がこの年末年始、トークからバラエティまで多くの番組に出演している。そこで見せているのは、“理想のジャニーズ”ともいうべき姿だった。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。

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「年末から年始にかけて、最もバラエティで見かけるジャニーズ所属タレント」と言えば、東山紀之さんで間違いないでしょう。しかもその出演内容は多岐に渡り、これまで見せなかった姿を次々に披露していることに驚かされます。

 2日の『10万円でできるかな&家事ヤロウ!!!』(テレビ朝日系)では、「テレビ初公開」となるスーパーでの買い物姿を見せたほか、ジャニーズきっての料理上手として「10年ぶり」となる料理姿も見せました。

 3日の『ウッチャン式』(TBS系)では、初共演となるフワちゃんと2人きりのデート。フワちゃんから呼び捨てにされ、自撮り棒でツンツンされながらも紳士的にエスコートしました。

 4日の『アイ・アム・冒険少年 新春4時間SP』(TBS系)では、「無人島からの脱出」に挑戦。泥水をすすり、モリで魚を突き、イカダで脱出を図りました。

 その後も5日の『ウチのガヤがすみません!』(日本テレビ系)、6日の『1周回って知らない話+今夜くらべてみました 合体!初告白連発4時間SP』(日本テレビ系)、7日の『ニンゲン観察バラエティ モニタリング』(TBS系)、8日の『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)に出演。さらに10日の『爆買い☆スター恩返し』(フジテレビ系)、12日の『火曜サプライズ』(日本テレビ系)などへの出演も予定されています。

 もちろん、「8日公開の主演映画『おとなの事情スマホをのぞいたら』のPR」という目的があるのは間違いありません。しかし、これまでの東山さんならPRという目的だけで、「スーパーで買い物」「フワちゃんとデート」「無人島からの脱出」をするとは思えず、やはりそれなりの思いが感じられるのです。

マッチの活動自粛で事実上のトップに

 その思いとは、ジャニーズ事務所と後輩たちに対するもの。昨年を振り返ると、ジャニーズ事務所は波乱続きでした。中居正広さん、手越祐也さん、山下智久さんが退所。しかも後者2人は不祥事による活動自粛がありましたし、それ以外でも長瀬智也さんの今年3月退所が発表されました。

 さらに厳しかったのは、11月の「ジャニーズ事務所のトップ」と言われる近藤真彦さんの不倫報道。当初メディアが忖度で報じなかったこともあって、近藤さんだけでなくジャニーズ事務所も批判にさらされてしまいました。

 また、近藤さんが無期限活動自粛に入ったことで、現在の事実上のトップは東山さんにスライド。昨年末で嵐が活動休止し、少年隊の盟友である錦織一清さんと植草克秀さんが退所したほか、King & Prince、SixTONES、Snow Man、なにわ男子、美少年、HiHi Jetsら次世代を担う若手が台頭しつつある今だからこそ、トップとしてあるべき姿を示しているように見えるのです。

 実際、このところの東山さんは後輩たちを思いやり、胸を貸すようなシーンを次々に見せてきました。『アイ・アム・冒険少年』では、「気になっている後輩」に、なにわ男子の名を挙げ、「大阪まで見に行った」「上手でどうやって育っていくか楽しみ」などと励みになるようなコメントを連発。さらにA.B.C-Z・河合郁人さんのリクエストに応えて少年隊の名曲「仮面舞踏会」でダンス共演するシーンもありました。

『1周回って知らない話』では、後輩たちの素朴な質問に答えたほか、Snow Man、HiHi Jetsメンバーへのドッキリ企画を実行。昨年末の『嵐にしやがれ 最終回』(日本テレビ系)でも「嵐とやりたいこと」を聞かれて、「思い出を語り合いたい」「一緒に歌って踊りたい」を挙げたほか、表彰状を贈ってフィナーレに花を添えるなど、後輩ジャニーズたちとの共演を重ねています。

 東山さんは後輩ジャニーズ絡み以外でも、『人生最高レストラン』(TBS系)で思い出の飲食店を紹介したり、『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)で退所した中居正広さんとの共演を実現させたり、『ウッチャン式』で女性のスマートなエスコート方法を見せたり、『おしゃれイズム』(日本テレビ系)で妻子のエピソードを話したり、『そんなコト考えた事なかったクイズ!トリニクって何の肉!?』(ABC・テレビ朝日系)でクイズ解答者の振る舞いを見せたりなど、ジャニーズとしてのお手本となるような姿を見せ続けています。

嵐への表彰状に書かれた最後の言葉

 東山さんが見せるトップとしてのカリスマ性は、ジャニーズらしいスマートな振る舞いだけでなく、迷いのない発言によって高まっています。

 たとえば最近の発言を見ても、『1周回って知らない話』で「ジャニーズを辞めたいと思ったことは?」と聞かれて、「考えたことはない。他に行かなくてもここで新しい道を作ればいい」。『おしゃれイズム』で「ジャニーズ事務所を退所した人との関係は?」と聞かれて、「僕らの関係性が崩れることはない」。『アイ・アム・冒険少年』で「ダンスのうまいジャニーズは?」と聞かれて、「1位は錦織、2位はオレ、3位は(植草)カッちゃん。(少年隊は)超えられないと思う」。いずれもきっぱり断言していましたが、これらの発言こそジャニーズトップとしての矜持ではないでしょうか。

 そもそも東山さんは54歳にして現役バリバリでありながら、1993年の『琉球の風』でジャニーズ初の大河ドラマ主演を飾り、23年連続公演の『PLAYZONE』でジャニーズミュージカルの先駆者となったレジェンド。嵐に贈った表彰状の最後に、「代表 東山紀之」と書かれていたことからも、「ジャニーズのトップは俺なんだ」という覚悟が感じられます。また、東山さんがトップとしての姿を見せることで、SMAPの解散騒動が起きた約4年前から批判にさらされることの多かったジャニーズのイメージ回復にもつながるでしょう。

 東山さんはプライベートでも、年齢の近い後輩だけでなく、「交流を持たせてもらってありがたい」と語るように若手との交流も積極的。年始の番組でも、A.B.C-Zのメンバーや岸優太さんら本人が「東山さんのお宅にお邪魔しました」と気軽にエピソードトークをしていましたが、その他でも河合郁人さんによる東山さんのモノマネを自らセルフカバーするなど、懐の深さを見せています。

 そんな「理想の上司」と言える東山さんの存在が、ジャニーズ事務所にSMAPや嵐に次ぐ国民的グループをもたらすのかもしれません。

【木村隆志】
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月30本前後のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演し、番組への情報提供も行っている。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。

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