高嶋ちさ子、暗黙の家庭内ルール「オチのない話はするな」

高嶋ちさ子、暗黙の家庭内ルール「オチのない話はするな」

バラエティー番組で見せるトークスキルは、生まれ育った高嶋家で培われた(撮影/加藤千絵)

 バラエティー番組に出ては、許せないことを遠慮なく指摘し、時には怒りも顕にする。そんな姿が人気なのが、ヴァイオリニストの高嶋ちさ子(52才)だ。家庭でも、そんな歯に衣着せぬ発言を繰り返しているが、一方で笑いにもあふれていた。

 家族中がイタズラ好きで、いつどこで何を仕掛けられるかわからない。ちさ子いわく、
「いい大人があの手この手でイタズラを考えている環境」だった。

「父がゴリラのかぶりものをかぶって『ただいま』と家に帰ってきたり、私たちが学校から帰る頃を見計らって母が玄関に『引っ越しました』の貼り紙を貼っておく、なんてこともありました」(ちさ子・以下同)

 当然、とりとめがないおしゃべりだったとしても一筋縄ではいかない。

 高嶋家の暗黙のルールとして定められていたのが「オチのない話はするな」というもの。ダウン症の姉・みッちゃん相手でも関係ない。

「高嶋家ではちょっとでもつまらないことを言うと猛攻撃にあいます。みっちゃんにだって容赦ありません。『いまの何? そのオチのない話、どういうこと?』って徹底的にダメ出しされます」

 いま、バラエティー番組で見せるトークスキルは、高嶋家で磨かれた賜物なのかもしれない。

厳しい意見をもらえるのはありがたいことです

 高嶋家で純粋培養されたちさ子のけんかっ早さと舌鋒鋭い“ツッコミ”。精神科医の片田珠美さんは「ちさ子さんの怒り方や言葉には現代の日本人が共感を寄せ、応援したくなる要素が詰まっている」と分析する。

「ちさ子さんは誰にも媚びないし、ヴァイオリニストとして努力の末、自分の力でポジションを掴んでいる。そういったところに視聴者からすれば信頼が置けるし、怒りにも納得がいくのだと思います。また、怒りをため込まずに適度に発散している。発散できているからこそ相手の意見にも耳を傾けやすいのでしょう。

 怒りをきちんと伝えながら、反省したり相手を褒めたりするときはパっと切り替えられるところも、望ましい“怒り方”だと感じます」(片田さん)

 実際、この1月に出版した著書『ダーリンの進化論』(小学館)の中で、ちさ子は「音楽好きで舞台を見に行く夫から頻繁にダメ出しを受けている」と明かしている。その内容は、

《クラシックとはいえ、動きがないと見ていて飽きるよ。歩き方1つからよく考えて、人の目を引くようなことをしたほうがいい》
《自分たちはいいと思ってやっているんだろうけれど、それほど客席は感動していなかったよ》

 と、かなりの直球かつ辛口だ。しかし、ちさ子はこれらの言葉を真摯に受け止めている。

「厳しい意見をもらえるのはありがたいことです。『よかったよ』と褒められるだけでは進歩しませんから」

 自分への厳しさを持つ人だけが、人の力を動かす叱り方ができるのかもしれない。

【プロフィール】
高嶋ちさ子(たかしま・ちさこ)/1968年東京都生まれ。6才でヴァイオリンを始める。桐朋学園大学を経て、1994年イェール大学音楽学部大学院修士課程アーティスト・ディプロマコースを卒業。『めざましクラシックス』『12人のヴァイオリニスト』などのプロデュースを手がける傍ら、テレビやラジオなどでも活躍。

撮影/加藤千絵

※女性セブン2021年1月21日号

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