なぜ滝藤賢一は「バイプレーヤー」の中で抜きんでた存在なのか

なぜ滝藤賢一は「バイプレーヤー」の中で抜きんでた存在なのか

唯一無二の存在感を発揮(時事通信フォト)

 岡田将生と志尊淳のダブル主演、元欅坂46・平手友梨奈の出演などが話題のホラー映画『さんかく窓の外側は夜』(1月22日公開)。出演者の一人である俳優・滝藤賢一は、今や映画やテレビドラマの世界で欠かすことのできない存在として知られている。

 もともと映画監督を志望して19歳で上京したという滝藤は、俳優・仲代達矢が主宰する俳優養成所「無名塾」の劇団員に受かったことから役者の道へと路線を変更。1998年から2007年にかけて、約10年間は主に舞台を中心に活動を行っていた。

 転機となったのは原田眞人監督による2008年公開の映画『クライマーズ・ハイ』だった。同作で新聞記者・神沢周作役を演じると注目を集め、「無名塾」を退塾して映画やテレビドラマを中心に俳優活動を行うようになっていく。

 翌2009年にはNHKの土曜ドラマ『外事警察』で連続ドラマ初のレギュラー出演に挑戦。その後はNHK大河ドラマ『龍馬伝』や人気作『踊る大捜査線』(フジテレビ系)シリーズ、2013年放送の『半沢直樹』(TBS系)など、話題作に次々に出演するようになっていった。

 テレビドラマ初主演は2014年放送の『俺のダンディズム』(テレビ東京系)。その他の作品でもたびたび主演を務めたが、むしろバイプレイヤーとして唯一無二の存在感を発揮するようになっていく。今年映画化されることで注目を集める話題作『バイプレイヤーズ』第3シリーズにも名を連ねている。

 そんな滝藤賢一の俳優としての魅力について、映画ライターのSYO氏はこう指摘する。

「芸歴20年以上を誇るベテラン、滝藤賢一さん。特徴的なハスキーボイスと安定した演技力で、善人も悪人も演じ分けられる点が大きな魅力です。2019年の映画『影踏み』では、その実力を生かして、ある衝撃的な役どころに挑戦。観た者を驚かせました」(映画ライター・SYO氏)

 シンガーソングライターとしても活躍する山崎まさよしが主演を務めた『影踏み』は、プロの窃盗犯である主人公が“ある真実”に迫るクライムサスペンス。滝藤はヒロインに想いを寄せる久能次朗役を演じた。「衝撃的な役どころ」を担ったとSYO氏は言うが、実力派バイプレイヤーならではの名演は、『さんかく窓の外側は夜』でも発揮されるに違いない。

 映画『さんかく窓の外側は夜』は、「霊が祓える男」(岡田将生)と「霊が視える男」(志尊淳)がタッグを組んで呪いの謎に挑む物語だ。原作は漫画家・ヤマシタトモコのヒット作で、滝藤は「霊を信じることのない刑事」役として出演する。SYO氏は本作の見どころについて次のように語る。

「『さんかく窓の外側は夜』では、目に見えないものを“信じない”刑事を演じています。このキャラクターは、原作でも今回の実写映画版でもとても重要なポジションで、多くの人々が心の隙間に入り込まれ“呪い”に屈するなか、唯一“ブレない”存在。いわば、呪いが効かない最強属性なのです。

 岡田将生さんと志尊淳さん演じるコンビをバックアップし、自らも強烈な個性を放つ……。まさに、滝藤さんにぴったりな役と言えるでしょう」

 滝藤賢一の演技は、またもや観客に強烈な印象をもたらすことになるのではないだろうか。

◆取材・文/細田成嗣(HEW)

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