さんまが発案した「バツイチ」「ドヤ顔」「天然」 それぞれのきっかけは

さんまが流行の発信源となって世に広めた多くの言葉「バツイチ」「ドヤ顔」「天然」

記事まとめ

  • 明石家さんまが流行の発信源となって世に広めた言葉はとても多い
  • 大竹しのぶとの離婚記者会見で額に「×」と記し、1回目の離婚をバツイチと表した
  • 笑福亭鶴瓶がゴルフのパターで成功したときに放ったのが「兄さん、ドヤ顔」だった

さんまが発案した「バツイチ」「ドヤ顔」「天然」 それぞれのきっかけは

さんまが発案した「バツイチ」「ドヤ顔」「天然」 それぞれのきっかけは

明石家さんま

 明石家さんまといえば、日本一おもろい還暦芸人。今年7月1日の誕生日で64歳になるが、いまだ若手芸人をライバル視するほどで、現役感がたっぷりだ。そんなさんまが流行の発信源となって世に広めた言葉は、とても多い。「バツイチ」もそうだ。

 さんまは88年9月、女優の大竹しのぶと電撃入籍。翌年に、タレントでミュージシャンのIMALUが誕生している。しかし、結婚生活は長く続かず、およそ4年後の92年9月に離婚。その記者会見で、額に「×」と記し、1回目の離婚をバツイチと表した。この造語は、『現代用語の基礎知識』(自由国民社)の1993年版に掲載されている。
「ドヤ顔」を初めて口にしたのも、さんまである。

 20代のころから親しい笑福亭鶴瓶とプライベートでゴルフを楽しんでいたとき、鶴瓶がパターで成功した。そのときに放ったさんまのひとことが、「兄さん、ドヤ顔」だったのだ。もう30年以上も前。鶴瓶はこのとき一瞬首をかしげたが、決めたあとに見せる自信満々の顔であると理解して以降、鶴瓶、さんまがバラエティ番組で口にすることによって、徐々に浸透していった。

 愛すべき後輩・ジミー大西に対して表現した「天然」も、テレビを通じて広めたのは、さんまである。

 80年代、ジミーはさんまの弟子のような存在だった。そんな彼に着目したのが、あの萩本欽一。元コント55号の相方で、「坂本二郎(故人)の再来」と絶賛した欽ちゃんは、ジミーを使いたいとさんまにオファーした。

 しかしジミーは、自分の持ちギャグである「やってる、やってるぅ」をマスターするのに半年もかかったほど、比類なきおバカさん。さんまは、「大将(萩本)に迷惑がかかってしまう」ことを理由に、断った。それでも欽ちゃんは、レギュラー番組にジミーを起用。ところが、稀に見る出来の悪さに頭を抱え、「ジミーちゃん。天然だね、あれ」と口にして、たった3回で降板させた。

 ジミーはその報告を、自身も出演していた『オレたちひょうきん族』(フジテレビ系)の現場で、さんまにした。そして、そのまま、本番に突入。コントでジミーがボケたとき、さんまはさっき耳にしたばかりの新語を思い出し、「おまえ、天然やからなぁ」とツッコんだ。

 同番組では、その後何度もさんまが口にしていたが、「天然ボケ」として一人歩きしたのは、そのおよそ20年後。計算なく、ごく自然にズレた言動をしてしまうことを示す「天然」が、伝説のバラエティ番組から広まったことは、あまり知られていない。

 さんまはお笑い怪獣であり、ボキャブラリー製造者でもあったようだ。
(伊藤雅奈子)

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