宇宙飛行士・山崎直子「宇宙で“お琴”を演奏しました」

宇宙飛行士・山崎直子「宇宙で“お琴”を演奏しました」

宇宙飛行士・山崎直子「宇宙で“お琴”を演奏しました」

ミュージシャン、デザイナー、作家、俳優、職人など、異なるフィールドを舞台に活躍する“ふたり”が語らう「三井ホーム presents キュレーターズ〜マイスタイル×ユアスタイル〜」。今回は、タレント・ふかわりょうさんと、宇宙飛行士・山崎直子さんの、宇宙やコミュニケーションについての対談をお届けします。

ふかわりょうさん(右)と、山崎直子さん



◆宇宙に行けるとしたら、何をしたい?

2010年、スペースシャトル「ディスカバリー号」に搭乗し、日本人2人目の女性宇宙飛行士として任務を果たされた山崎直子さん。物資移送責任者としての物資移送作業全体の取りまとめ、国際宇宙ステーションや、スペースシャトルのロボットアームの操作などを担当されました。

山崎:私は宇宙に行ったときに、恥ずかしながら子どものときにやっていたお琴を演奏しました。ミニチュア版なんですが、野口聡一さんも一緒だったので、野口さんが横笛を吹いて、わたしが琴を弾いて、一緒に「さくらさくら」を合奏しました。ふかわさんは、宇宙に行かれたらどんなことをしてみたいですか?

ふかわ:音ってどのように耳に入ってくるのですか?

山崎:宇宙船の中は、普通に1気圧の空気があるので音は一緒です。普通に会話もできるし、音も通じます。ただ宇宙空間に出ると、空気がないので静かな、無音の世界のはずなんです。

ふかわ:無重力状態のところって、ふわふわしているイメージがあるじゃないですか。ああいう感じで、音がふわふわしているのをキャッチしたいですね(笑)。それは科学的には無理ですよね?

山崎:そうですね。でも不思議だったのは宇宙空間には空気がないので音がなければ匂いもない、と思っていたんです。でも船外活動した人たちが宇宙船の中に戻ってくると、その宇宙服からなんとも言えない匂いがしてくるんですね。

ふかわ:え?

山崎:船長さんいわく、これが、“smell of space”(宇宙の匂い)だとしか言えないんですけど、ちょっとどことなく、甘酸っぱいようなちょっとこげたような匂いで。NASAの人とかと話していると、宇宙空間はまったく何もないわけではなくて多少、分子や有機物もあり、ギ酸エチルというものが、こうした甘酸っぱい匂いをしているとか。他にも匂いがあるものがあり、それらが宇宙服について、若干、匂いが伝わってくるんじゃないかと。

ふかわ:素朴な質問になってしまうんですけど、シャボン玉を船外に出したらどうなりますか?

山崎:どうなりますかね。これはまだ誰もやったことがないですね。空気がどんどん膨らんで風船みたいにボン!と破裂してしまうのが先か、あるいは、一瞬でミイラみたいに乾燥して縮こまってしまうのが先か……どっちでしょうね。

ふかわ:もし私が宇宙に行ったら、やってみます!


◆培ってきたコミュニケーション力

山崎さんが搭乗した「ディスカバリー号」のクルーは全部で7名。閉鎖的な空間でさまざまな国籍のクルーとずっと一緒の時間を過ごします。一方、MCとして人々をまとめる力が必要とされる、ふかわさん。多様性が求められる今、おふたりは、“コミュニケーション”というものをどのように捉えているのでしょうか?

ふかわ:山崎さんは、国境を越えて、いろんな方と接していますよね。壁を感じたりすることもあると思うんですけど、どうですか?

山崎:宇宙船の中は狭い空間で、いろんな国の人、文化も言葉も違う人が一緒に寝泊まりするので、決してスマートな部分だけではないですよね。どっちかというと、人間臭いというか、汗臭い、泥臭いというか。宇宙に行く前に1年少しかけて一緒に訓練をするんですが、その間に信頼関係の土台ができていきます。そうすると、例え意見が違ってもそれぞれの意見で捉えられるようになります。
よく言われていたのは異文化の人が一緒に過ごすときは、“人と言動は切り分ける”ということ。『あなたのことは大好きだけど、この言動だけは直して欲しい』とか、『あなたのことを信頼しているから、この訓練のここはもうちょっと一緒に改善していこう』とか。

ふかわ:たしかに大事なことですね。言葉って自分が頭の中で浮かんだことと、口から出たことが、必ずしも一致しないことがあるじゃないですか。それが誤解を生むこともあると思います。受け手は、“人と言動を切り離す”というのは、すごく今の時代、大事な気がしますね。

山崎:ふかわさんも今、MCなどされていて、いろんな方と接していますけど、心がけていることなどありますか?

ふかわ:私はみなさんを楽器と捉えています。

山崎:個性がある方が多いですもんね。

ふかわ:いろんな楽器のアンサンブルをお茶の間に届けたいなという思いです。ポルトガルへ行ったとき、公用語がポルトガル語なのでどうしようと思ったんですけど、現地のみなさんはすごく気さくで笑顔のたえない人たちなんですね。普段、言葉に頼って生活しているけど、根本は笑顔だけでいけてしまうんだというのを、そこで感じました。旅行だからというのもあるかもしれないですが、笑顔がコミュニケーションの根本にある気がしたんですよ。

山崎:気持ちが表れますもんね。

ふかわ:普段、油断すると気難しい顔をしてしまいますが、笑顔でいたほうがコミュニケーションがとれて、いろんな人と繋がれるんだなぁと。

<番組概要>
番組名:三井ホーム presents キュレーターズ〜マイスタイル×ユアスタイル〜
放送日時:毎週金曜 17:00〜17:25
ナビゲーター:田中麗奈
番組ホームページ::http://www.tfm.co.jp/curators/

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