ハーフの女性が考える、日本人の“無意識な偏見”とは?

ハーフの女性が考える、日本人の“無意識な偏見”とは?

ハーフの女性が考える、日本人の“無意識な偏見”とは?

小田嶋隆が木曜パーソナリティをつとめるTOKYO FMのニュース番組「TIME LINE」。9月20日(木)放送の「ストーリー」のコーナーには、英会話を切り口とした多文化理解教育をおこなう「Culmony(カルモニー)」代表の岩澤直美さんが出演。「ハーフに対する日本人の偏見意識」についてトークしました。



女子プロテニス・大坂なおみ選手の全米オープン制覇を受けて、ネット上ではその快挙に盛り上がる一方で、「彼女のような(ハーフの)選手を日本人として認められない」という心ない意見も一部でみられました。また、先日はサッカー元ドイツ代表、トルコ系移民3世のメスト・エジル選手が突然代表引退を表明し、普段から人種差別的な発言を受けていたことを明かしました。

2つ以上の国にルーツを持つ人の呼称としては、“ハーフ”以外にも“ダブル”“ミックス”などさまざまな表現があります。自身も日本とチェコのハーフである岩澤さんは「どのように呼ばれても『自分のことを指しているんだな』とわかる。呼び方よりも本質が大事」と説明。また、「ダブルと呼ばれたい人もいれば、『私は日本人であり、フランス人である』という友人もいる」と人によってさまざまな考え方があることを明かします。

岩澤さんは、今回の大坂選手の快挙に対して肯定的な見方をする日本人に対して、「(いい結果を残したことで)日本人として認めてもらえた嬉しさもあるが、普段から日本人として受け入れてもらいたいという気持ちがある」と葛藤を述べます。
というのも、岩澤さんの出身地はあまり外国人がいないエリアだったため、子
どものころにいじめにあったり、偏見の目にさらされたりしたことがあるそうです。「大人になってからはそれほどストレートな悪意を感じたことはない」と言いつつも、家を借りる際に日本人であることを証明するために書類やパスポートの提示を求められたことがあると言います。また、就職活動で提出した書類に対して、面接官に「本当に自分で書いたの?」と問われた友人もいるとか。地元に比べて外国人の人口が多い都内では、短いコミュニケーションで戸惑うことは少ないそうですが「少し深い会話をするとなるとナイーブな部分もある」と岩澤さん。

日本にいるときは外国人扱いされ、海外に行けば日本人扱い。岩澤さんはそんな周囲の反応に「自分は日本人なのか、外国人なのかどっちなのだろう」と悩むことも少なくなかったのだとか。「日本だと半分だけ受け入れられるという意味では、今はまだ“ハーフ”という呼び名がふさわしいのかも」と語ります。

小田嶋が「日本人の偏見はどんなところから生じていると思うか」と問うと、岩澤さんが挙げた点は2つ。1つ目は日本人が「日本人や、自分とは何か」に対する明確な答えを持っていないこと。日本ではアイデンティティに関する教育があまりおこなわれていないため、帰化して日本国籍を得た人やハーフ、海外にしか住んだことのない日本人など、「日本国籍を持っていても、言語や文化、見た目が日本人然としていない人たちへの扱いがわからないのかもしれない」と話していました。
2つ目は、「違いに対する壁やコンプレックスがある」こと。岩澤さんは、日本人は「自分とは違うものに対しての扱いがわからず、同じ種類の人たちだけでコミュニティを作っていこうという意識が強いのでは」語ります。

岩澤さんは「日本は島国ということもあり単一民族という印象が強いですが、今は50人に1人がハーフと言われるほど多様化している。私たちはそれを理解し、多様な日本人を普段から受け入れていく必要がある」と述べていました。

これを受けて小田嶋は「確かに日本人は自問自答する機会が少ないかも」と振り返り、「“(アイデンティティについて)考えないこと”がハーフと日本人の間の壁につながっているのかもしれない」とコメントしていました。

<番組概要>
番組名:TIME LINE
放送日時:毎週月〜木曜19:00〜19:52
パーソナリティ:佐々木俊尚(月)、速水健朗(火)、古谷経衡(火)、ちきりん(水)、飯田泰之(水)、小田嶋隆(木)
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/timeline/

関連記事(外部サイト)