雨に弱い首都圏…「ゲリラ豪雨」の被害に遭わないためには?

雨に弱い首都圏…「ゲリラ豪雨」の被害に遭わないためには?

雨に弱い首都圏…「ゲリラ豪雨」の被害に遭わないためには?

日本が世界に誇る各界の“知のフロントランナー”を講師に迎え、未来の日本人たちに向けてアカデミックな授業をお届けするTOKYO FMの番組「未来授業」。9月4日(火)の授業講師には、国立研究開発法人 防災科学技術研究所の水・土砂防災研究部門長・三隅良平さんが登場。多発するゲリラ豪雨の対処法を紹介しました。

※写真はイメージです



気象災害と「都市と防災」について伺った9月1週目の「未来授業」。先生は、防災科学技術研究所の水・土砂防災研究部門総括主任研究員であり、防災のスペシャリストとして活躍する三隅良平さんです。未来授業2時間目は、「ゲリラ豪雨にあったとき」をテーマにお届けしました。

最近「ゲリラ豪雨」という言葉を、よく耳にするようになりました。「ゲリラ豪雨」と「集中豪雨」は似たイメージがありますが、「集中豪雨は、普通3〜4時間くらいかけて200〜300mm程度の雨が降る現象。ゲリラ豪雨は、1時間くらいで上がる雨ですが、雨の強さが50〜100mmくらいに達し、非常に狭い範囲で被害が起こります」と、三隅さんは解説します。

さらに「ゲリラ豪雨」は、首都圏、都市部でこそ危険度が増すと言います。「昔は、100mmほどの雨でもそれほど大きな被害にはなりませんでした。しかし、首都圏、都市域では雨が地面に浸み込まず、そのまま側溝や下水道に入り、川に流れ込むので、雨が降ってから川の水が増水するまでの時間が短い。大人にとっては何でもない側溝も、小さなお子さんにとっては危ない場所になります」と三隅さん。

例えば、今年5月に滋賀県で、小学1年生の女の子が側溝で流されて亡くなる事件がありました。側溝の深さは45cm程度。大人なら膝くらいの高さですが、「おそらく強い流れで転び、そのまま立ち上がれずに溺れてしまったのでしょう。家の周りを、“小さな子どもにとって大丈夫だろうか?”という視点で見直してみるのも大事です」と、三隅さんは注意を促します。

さらに都市部の「ゲリラ豪雨」は、大人も注意が必要だと言います。以前、東京の石神井川で水が溢れた際、三隅さんは被災者からこんな体験談を聞きました。「ちょっと強い雨が降ってきたので、工場を確認しようと家を出たら、狭い路地に並んだアパートの壁の穴から、突然、すごい勢いで水が流れてきて、あっという間に足を取られて流された」とのこと。電柱に捕まって難を逃れたものの、ケガをされたそうです。東京で川が氾濫すると、大量の水が狭い路地に張り込み、見通しがきかなくなります。突然、水が流れてくる事態は、地方より都会のほうが起こりやすいと三隅さんは言います。

では、雨に弱い首都圏、東京都で「ゲリラ豪雨」に遭遇し、被害に遭わないためには、どうしたらいいのでしょうか。「被害に遭いやすい場所はいくつかあります。ひとつは自動車道の下を、道路がくぐっているような場所。水は必ず低いところに集まるので、(道路に)雨が溜まった状態になります」と三隅さん。そこに車で突っ込んでしまうと、「マフラーの排気口から水を吸い込んでしまい、エンジンが止まる。(外の)水の高さが上がると、今度はドアが水圧で開かなくなります。そうこうするうちに車のなかに水が入ってきて、なかにいる方が溺れてしまう」と言います。また、「そういうことが過去に何度も起こっています」と警告。もし車のドアが開かなくなりそうなら、「まず窓を開けて、外の水を車のなかに入れてあげると、外となかの水圧が釣り合ってドアを開けることができます」と、対処法を教えてくれました。

そして何より、ゲリラ豪雨に遭わない予防策が重要だと三隅さん。「最近、気象会社が雨雲の位置を確認するアプリを出しています。スマートフォンを持っている方は、天気の情報を見るアプリを入れて、チェックする習慣をつけるといいと思います。雨雲が近づいてきたら、早めに家のなかなど安全な場所に退避しましょう」とアドバイスを送りました。

次回記事では、「雷鳴が聞こえたら」をテーマに、避難方法について伺った未来授業3時間目の模様をお届けします。

<番組概要>
番組名:未来授業
放送日時:毎週月〜木曜19:52〜20:00
番組Webサイト: http://www.tfm.co.jp/podcasts/future/

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