夏より冬のほうが危険度が高い!? 「雷」の被害に遭わないためには?

夏より冬のほうが危険度が高い!? 「雷」の被害に遭わないためには?

夏より冬のほうが危険度が高い!? 「雷」の被害に遭わないためには?

日本が世界に誇る各界の“知のフロントランナー”を講師に迎え、未来の日本人たちに向けてアカデミックな授業をお届けするTOKYO FMの番組「未来授業」。9月5日(水)の授業講師には、国立研究開発法人 防災科学技術研究所の水・土砂防災研究部門長・三隅良平さんが登場。ゲリラ豪雨や雷雨で、雷の被害に遭わないためのポイントを紹介しました。

※写真はイメージです



近年、東京ではゲリラ豪雨や強い雷雨による雷の被害も増えています。そもそも雷は、雷雲のなかに電気が生じて流れる現象。尖ったところや高いところは、雷が落ちやすい危ない場所だということが分かっています。

三隅さんによると、一番危ないのは、雷が鳴っているときに、木陰で雨宿りをすること。山登りの最中に雨雲が近づいてゴロゴロ鳴り出しても、逃げる場所がないからと、とりあえず木の陰に入るのはとても危険だそうです。「人間の体液にはイオンが含まれていて、非常に電気を通しやすい。樹木に雷が落ちると、その電気は人間のほうに流れてくる。それを側撃雷と呼びます」と解説し、「一番安全な場所は、車のなかや鉄筋コンクリートの建物」だとアドバイス。さらに、何もない場所で電柱のような高さ5m以上のものがあった場合は、すぐ近くは雷が落ちやすいですが、そこから4mほど離れた場所なら安全だと言います。高いものの頂上を見上げる角度が45°の範囲で、身を低くするのが安全な行動だそうです。

広いところで電柱などがないときは、できるだけ身を低くすること、周りにくぼんだ場所があれば、そこに入って身を低くすることが大切です。しかし、「完全に地面に伏せてしまうと、地面に落ちた雷が地面を流れてくるので危険。完全に地面に伏せないように低い姿勢をとり、雷が鳴り止んだわずかな隙に、建物のなかに避難する行動が大事になってきます」と三隅さんは言います。

また、光の速さは一瞬ですが、音の速さは秒速340mほどなので、よく、雷が光ってから10秒ほどで雷鳴が聞こえたら、その雷は3qぐらい離れた場所で落ちたと判断されます。しかし、雷雲の大きさは10 kmのものから数十kmに及ぶものまであるため、光ってから音が鳴るまで時間がかかったからといって安全なわけではなく、次は自分のところに落ちてくる可能性は常にあります。三隅さんは、「できるだけ、ゴロゴロという音が聞こえる前に、安全な建物のなかなどに退避していただきたい」と語ります。

三隅さんによると、雷に打たれて亡くなる人は年間平均2.4人ほど、負傷者も10人ほどいるとの統計があり、野球をしていた少年が雷に打たれた例もあるそうです。スポーツは障害物のない場所でおこなわれるため、「スポーツを指導されている方は、特に注意していただきたい」とアドバイス。

さらに、雷には夏のイメージがありますが、雷の危険度は冬の雪雲も同じように高いと三隅さんは続けます。雷は、雲のなかに氷の粒ができ、それがぶつかり合うことで起こります。「その意味では、夏の雲より冬の雲のほうが、雷が発生しやすい」そう。日本海側など、雪の降りやすい土地では、雪雲から雷が発生する場合が多いので、十分な注意が必要です。

次回記事では、「気象災害への備えと心構え」をテーマに伺った、未来授業4時間目の模様をお届けします。

<番組概要>
番組名:未来授業
放送日時:毎週月〜木曜19:52〜20:00
番組Webサイト: http://www.tfm.co.jp/podcasts/future/

関連記事(外部サイト)