都市部での「大規模な災害」から身を守る “備えと心構え”

都市部での「大規模な災害」から身を守る “備えと心構え”

都市部での「大規模な災害」から身を守る “備えと心構え”

日本が世界に誇る各界の“知のフロントランナー”を講師に迎え、未来の日本人たちに向けてアカデミックな授業をお届けするTOKYO FMの番組「未来授業」。9月6日(木)の授業講師には、国立研究開発法人 防災科学技術研究所の水・土砂防災研究部門長・三隅良平さんが登場。想定外の気象現象に襲われたとき、災害被害を最小限に抑えるために、日頃から注意すべきことを紹介しました。

写真はイメージです



さまざまな気象現象が、都市部に大きな被害をもたらす恐れについて語ってくれた、三隅さんの「未来授業」。4時間目のテーマは「気象災害への備えと心構え」です。

たくさん雨が降ると山が削れ、がけ崩れが発生。その土が川によって運ばれて、平野を埋め立てたり、雨で川の水が溢れ、川の中の土砂が広く堆積して平野ができたりするのが自然の摂理です。それを抑え、「人間が住みやすいようにしてきたのが、都市の構造」だと三隅さん。「だからこそ、今は小さな災害が起こりにくくなっていますが、逆にいえば大きな災害に対しては非常に弱い。普段、小さな災害が起こらないぶんだけ備えが甘くなり、大きな災害が起こる構造になっている」と、都市部の現状を分析します。

では、私たちはどういったことに気をつけていけばいいのでしょうか。三隅さんは「今年の西日本の大雨もそうですが、災害の予知は現代の科学をもってしても、非常に難しい。災害が起こる前に、誰かが『すぐ避難しなさい』と言ってくれるとは限らない」と警告。大切なのは「自分の命は自分で守り、家族の命は自分たちで守る」ことだと話します。

だからこそ、「自分が住む場所で、過去にどんなことがあったのか、どんな災害があったのかを調べておくことは大事」と三隅さん。「過去に起こった災害は、必ずもう1度起こります。意外と、自分の家の近くで洪水や、竜巻の被害があったということもあります。まず自分の住んでいる場所で、過去にどういうことがあったのかを、しっかり調べることが大切」と語ります。

そこでまずできることが、過去の地図のチェックです。三隅さんは、「とくに首都圏では、土地を作り変えられている場所が多い。関東にお住まいの方は、インターネットで『迅速測図』と検索していただくと、明治時代の関東の地図を見ることができます。意外なところに川があったり、今建物のある場所が沼だったり、気がつくことがあると思います」とアドバイス。昔、川や池だった土地は、非常に水が集まりやすく、埋め立て地は地震被害が大きくなるなど、過去の地図が自然災害の回避には参考になります。

もう1つは、市町村が作っているハザードマップです。「インターネットで『ハザードマップ』を検索すると、『国土交通省ハザードマップポータルサイト』というのがヒットします」と三隅さん。しかし注意が必要なのは、ハザードマップで色が塗られていないことが、安全を意味するわけではないということ。「側溝の増加などはハザードマップには書いていません。自分の家族の命を守るためにも、近所の方と協力し、自分の家の周りをシミュレーションしておくことが大切」と、4日間の授業を締めくくりました。

<番組概要>
番組名:未来授業
放送日時:毎週月〜木曜19:52〜20:00
番組Webサイト: http://www.tfm.co.jp/podcasts/future/

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