渋谷は“一点集中”で雨が流れ込む危険性あり! 都市に潜む水害リスク、避難方法を専門家がレクチャー

9月1日(水)は、「防災の日」。TOKYO FMでは「首都圏に線状降水帯が滞留したら 水災害に備える 首都圏ノウハウ」と題して、防災の日ワンデースペシャル企画を放送。「Blue Ocean」「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。」「THE TRAD」「News Sapiens」の4番組で、災害から命を守る行動や取り組みを紹介しました。

パーソナリティの高橋万里恵(月曜、火曜担当)、手島千尋(水曜、木曜担当)と、各界のフロントランナーによる曜日替わりコメンテーターによる生ワイド番組「News Sapiens」(毎週月曜〜木曜 20:00〜21:00)では、渋谷で大雨による水災害に遭遇したことを想定し、専門家が危険性や避難方法について解説しました。

渋谷の街を取材中の山村武彦さんと手島千尋


◆“一点集中”で雨が流れ込む可能性も

関東大震災発生日にちなんで制定された「防災の日」ですが、近年は地震だけではなく、長時間にわたって同じ場所を通過・停滞して大雨をもたらす「線状降水帯」や「台風」などによる水害の危険性も高まっています。

東京有数の繁華街・渋谷を例に考えてみます。渋谷は「谷」が含まれる地名の通り、宮益坂、道玄坂、スペイン坂など、周囲が坂に囲まれた地形になっており、渋谷駅がすり鉢の底のようになっていることから、“すり鉢地形”とも言われています。

水害に詳しい、リバーフロント研究所の土屋信行さんは、渋谷でゲリラ豪雨が降った場合には「すり鉢状の地形なので、水が低いところに一点集中型で集まってきてしまう」と説明。1時間に50ミリを超える雨量が降り注ぐと、下水も排水しきれずにあふれ出し、スクランブル交差点も1メートル以上浸水することが予想されると話します。

また、こうして溜まった大量の水が地下街に流れ込むことも予想されるため、土屋さんは「(水害発生時に)渋谷の地下にいる場合は早めに地上に出ることが大切。また、地上も水が溜まってくる場所のため、建物の2階、3階などに一時避難することが望ましい」と解説しました。

◆令和元年・東日本台風でも活躍した施設たち

1999年夏に起こった集中豪雨では、地下街への浸水被害も発生した渋谷。そのため渋谷駅東口では、ゲリラ豪雨や線状降水帯などの大規模な大雨に合わせて、およそ4000立方メートルの雨水貯留施設の整備を進め、去年の8月31日から稼働しています。

渋谷をはじめとした都心部では、浸水から街を守るための下水道の施設として「雨水貯留施設」と「雨水ポンプ施設」が備えられています。東京23区には雨水貯留施設が56ヵ所、およそ60万立方メートル分を貯水可能です。また、降った雨を川や東京湾へ排水する「排水ポンプ施設」は70ヵ所あり、1分間におよそ11万立方メートルの排水ができます。

ところが、都内に初めて大雨特別警報が発表された、令和元年・東日本台風では、貯留施設の貯留率はおよそ6割に達し、8カ所の貯留施設がほぼ満水となりました。では貯留施設さえできれば、私たちは安全に過ごせるのでしょうか?

防災システム研究所の山村武彦さんは「地下の貯留施設で一定量は確保できると思う」と話しつつも、「最近の雨の降り方は以前の想像を超えており局所的な洪水も考えられるうえ、(渋谷区には)斜面もあって土砂災害の危険もあります」と指摘。ハザードマップを見て、浸水想定区域に指定されている場所は、市街地であったとしても浸水・洪水の恐れがあると思ったほうがいいと警鐘を鳴らします。

「過去にないような大雨が毎年降るような時代になって、今までの防災の常識が明日の非常識になってしまう」とも話す山村さん。自分の身は自分で守ることを念頭に、「隣近所と連携して、お互いに普段から声を掛け合える付き合いをしてほしいと思います」と、共助を呼びかけました。

<番組概要>
番組名:News Sapiens
放送日時:毎週月曜〜木曜20:00〜21:00
パーソナリティ:高橋万里恵(月曜、火曜担当)、手島千尋(水曜、木曜担当)
曜日別パートナー:山極壽一/辻田 真佐憲(月曜)、明石ガクト(火曜)、永濱利廣(水曜)、中野信子(木曜)
番組サイト: https://www.tfm.co.jp/sapiens/

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