“診察〜薬の受け取り”がオンラインで可能!? ワンストップでできる薬局「ミナカラ」その仕組みとは?

笹川友里がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「DIGITAL VORN Future Pix」。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。4月9日(土)の放送は、医療ヘルスケアテックの世界にフォーカス。株式会社ミナカラのファウンダーで取締役の喜納信也(きな・しんや)さんをゲストに迎え、お届けしました。


(左から)喜納信也さん、笹川友里


喜納さんは北里大学薬学部を卒業後、大手ERPパッケージメーカーに所属しながら、調剤薬局・漢方薬局の薬剤師として勤務。2013年に株式会社ヘルスケアスタイルラボラトリーを立ち上げ、2015年に株式会社ミナカラへ社名変更。現在は取締役として新規事業の創出などに着手しています。

◆コロナ禍で“オンライン医療”の認知度が向上

同社が運営しているオンライン薬局「ミナカラ」について、喜納さんは「オンラインを活用した医療の提供、なかでも特に薬の提供をしているので“オンライン薬局”という名称を使っています。日常生活で体調が悪くなるなどの受診前からサポートを開始し、実際に受診して薬を受け取り、なおかつ、日常生活での服薬中までワンストップ(1ヵ所で何でもそろう)でサポートしていくサービス」と説明します。

患者の立場からすると、日常生活における家事や仕事などと違って、“病院・薬局に行く”ということは非日常な体験になっていますが、「医療は本来、生活のなかで普通に体験するテーマなんです。なので、“起きた瞬間からの日常生活”をいかにサポートしていくかがとても大切。オンラインも活用するからこそ、医療を非日常ではなく日常的に提供することができるのではないか、との思いで取り組んでいる」と言います。

また、喜納さんがやりたいこととして、「患者さんの“(この症状で)受診すべきなのか?”という上流の判断まで助けてあげたい。日常生活で困ったときにいつでも相談できて、再受診や(薬の)再購入もできるし、“今日はこのまま寝ていてもいい”など、患者の意思決定をサポートして安心を提供することが、重要なバリュー(価値)だと思っている」と自社の強みを語ります。

2013年の起業当初はオンラインで薬を提供することはできませんでしたが、2014年の法改正によって、ドラッグストアなどで購入することができる市販薬がインターネットで購入することが可能に。これにより、2015年あたりから参入が本格的になります。さらに、2020年からオンライン診療やオンラインによる処方薬の提供が可能となったことに加え、新型コロナも影響して「急速に認知が広がった」と実感を語ります。

◆医療業界も進むDX、その課題は?

カルテの電子化など、医療機関におけるDX(デジタルトランスフォーメーションが進む一方で、「患者さん側のオンラインの利用率が非常に低い」と喜納さん。オンライン診療やオンライン薬局の利用は、全体の5%未満だと現状を語ります。一方、アメリカでは20%ぐらいの人が、コロナ禍となる前からオンライン診療やオンライン薬局を利用したことがあるそう。

日本とアメリカでここまで差がつく理由について、「そもそも(日本は)それほど困っておらず、ニーズがない可能性がある」と推察。アメリカは国土が広いこともあり、「病院までのアクセスが大変で、物理的に困っている人の比率が大きい可能性がある。保険の制度も違うので、コスパも含めて自分に合う医療を患者自身も探さないといけない」と解説します。

GDP(国内総生産)に占める医療費の割合についても、日本よりアメリカのほうが大きく、「医療費の負担や医療の課題は、海外のほうが困っているケースがあり、より良い医療の仕組みを模索する土壌にもつながっていると思う。また、(患者側もオンライン等を)使いたいという実量の違いもあるのではないか」と分析。

さらに、「日本で医療を利用している人は75歳以上の方が多く、感覚的にインターネットを使っていない人の多くがそのゾーンなのでは、というのがある。医療を受けている人が、オンラインのサービスを使おうと習慣を変えていくには時間がかかるものだと思う。そこがDXを浸透させていく難しさ」と語ります。

そうした課題を挙げつつ、「我々のような医療サービスは、必ずしも患者さん本人だけじゃなく、患者さんをサポートしているパートナーやご家族の方をいかにサポートしていくかもすごく重要。患者さん、ないしはそのご家族の課題を解決しながら浸透していくと思う」と予見します。

最後に、「今まで通り、医療機関・薬局が使えることに加えて“オンラインでも使える”という新たな選択肢があったほうが患者体験的にもいいし、働いている僕たちからしても、リモートワークで提供できていくといいなと思う。新しいテクノロジーを使って患者さんの医療体験の全般を整理し、アップデートしていきたい」と展望を語りました。

次回4月16日(土)の放送は、株式会社BEAMS 代表取締役社長の設楽洋(したら・よう)さんをゲストに迎え、お届けします。BEAMSのDX戦略やファッションシーンについてなど、貴重な話が聴けるかも!? どうぞお楽しみに!

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聴取期限 2022年4月17日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:DIGITAL VORN Future Pix
放送日時:毎週土曜 20:00〜20:30
パーソナリティ:笹川友里
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/podcasts/futurepix/

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