映画監督・中川龍太郎の最新作「やがて海へと届く」撮る原動力は「大学に入ったときの景色の追体験」

日曜日の昼下がり、静かな通りに佇む一軒の店「your time」に集うお客様たち。カウンター越しには、それぞれの個性あふれる物語が聞こえてきます。パーソナリティのチャンカワイがお届けするTOKYO FMの番組「ヱビスビール presents Color Your Time」。

4月3日(日)、4月10日(日)放送回のゲストは、最新作『やがて海へと届く』が現在公開中の映画監督・中川龍太郎さん。自分時間「my time」にまつわる物語をひも解いていきます。


(左から)中川龍太郎さん、チャンカワイ


◆自分は皆の良さを生かしていく指揮者的な役割

チャンカワイ:最新作『やがて海へと届く』が公開中です。東日本大震災を扱っているんですよね?

中川:そうですね。

チャンカワイ:撮影するにあたって、どんな思いがありましたか?

中川:大学時代に震災を経験したんですけど、そのときは自分自身もまだ子供だったので、震災地というものをきちんと整理して受け止めることができていなかった気がしていて。およそ10年という時間をかけて、大きな悲劇というものが、ただの痛みだけではない変わった(違う)側面もあるのか。または、痛みは痛みとしての側面を改めて検証するためにも、この物語と向き合うことが必要なことだと思っていました。

チャンカワイ:監督という立場で大切にしていることは?

中川:自分は皆を引っ張って導いていくというタイプではなくて、どちらかというと全員で話し合って、それぞれの良さを生かしていく指揮者みたいな役割だと思っています。だから、なるべく撮影の助手であったり、各部署の助手の方も含めて、意見がフランクに言えるような環境作りというものはすごく意識はしています。

チャンカワイ:だからこそ、優しい空気感がそのままフィルムに残ったっていうことなんですかね?

中川:それはそうかもしれませんね。

◆もう1回、映画のなかで追体験したい

チャンカワイ:「こんな作品を作りたい」って思ったときの原動力ってなんですか?

中川:日々の生活の中での怒りやマイナスの感情というのは、実は原動力になっている部分があるなって思いますね。作っている作品自体は明るいものであっても、その裏にある感情の部分は複雑な思いがある、というのは結構あったりしますね。

チャンカワイ:では公開中の『やがて海へと届く』を撮るにあたっての、一番の原動力はなんでしたか?

中川:やはり大学に入ったときの景色ですかね。新入生歓迎で人がバーッといたりとか、飲み会だったりとか、そういった新しい世界が開けたような経験というのが、自分にとってはある種の懐かしい甘酸っぱさと同時に、世界への違和感というか、社会への違和感の入り口として感じられるものでもあったんですよね。

そのときの感情を、もう1回映画のなかで追体験したい。そしてあれはなんだったのかということをもう1回確認したいという気持ちが、一番最初の原動力だったような気がしますね。

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またこの番組ではヱビスビールのプレゼントをご用意しています。詳しくは番組ホームページをチェックしてください。

<番組概要>
番組名:「ヱビスビール presents Color Your Time」
放送日時:日曜 14:55〜15:00
パーソナリティ:チャンカワイ
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/podcasts/cyt/

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