「年間約21億個」の荷物を配送! DX推進担当が語る「ヤマト運輸」の“強み”とは?

笹川友里がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「DIGITAL VORN Future Pix」。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。4月30日(土)の放送は、ヤマト運輸株式会社 執行役員 DX推進担当の中林紀彦(なかばやし・のりひこ)さんをゲストに迎え、お届けしました。


(左から)笹川友里、中林紀彦さん


中林さんは、2002年日本IBMに入社。データサイエンティストとして、数々の企業のデータ活用を支援した後、オプトホールディング データサイエンスラボの副所長、SOMPOホールディングス チーフ・データサイエンティストを経て、2019年8月にヤマトホールディングスに入社。また、筑波大学の客員教授としてビッグデータ分析の教鞭を執っています。

◆ヤマト運輸の驚きの実績

1919年11月創業のヤマトホールディングスが、宅急便を発売したのは1976年のこと。その後、スキー宅急便やクール宅急便などお客さまのニーズに応えながらサービスを広げていくなか、「最近はEC(Eコマース:電子商取引)の荷物が増えています。フリマサイトなどのCtoC(Consumer to Consumer:個人間取引)の荷物も増えており、運んでいる荷物のバリエーションと量が増えています」と現状を語ります。

コロナ禍を契機にEC市場は拡大しており、中林さんによると、昨年度のヤマト運輸の宅配便取り扱い個数は、なんと約21億個!(2021年3月期) 「これだけの荷物を運ぶため、フィジカルな接点とリソースを持っており、個人向け会員サービス『クロネコメンバーズ』は5,000万人以上、法人向け会員サービス『ビジネスメンバーズ』は130万社以上ご登録いただいています」と実績を語ります。

さらに、約22万人もの社員を有し、車両の所有数は約5万7,000台。全国各地に約3,500ヵ所の拠点があり、観光地のお土産売場などの宅急便取扱店は約18万4,000店に及ぶなど「多くのフィジカルなリソースを持っています」と改めて強調します。

◆ヤマト運輸が推進するDX戦略

ただ、中林さんが入社した2019年8月当時は「荷物をお届けするための最低限のデジタルの仕組みでした。デジタル基盤を構築することからのチャレンジでした」と振り返ります。

入社してすぐに「“次の100年に向けてヤマト運輸がどうあるべきか”を整理してまとめる期間が半年ぐらいありました」と中林さん。そして、ヤマトホールディングスは、2020年1月に経営構造改革プラン「YAMATO NEXT100」を発表。「目に見えないデジタルの部分がとても重要です。ここ2年はデータや基盤の整備を進めてきました」と語ります。

そのため、フィジカルなリソースを持ちつつも「デジタル化されていないがゆえに、人員の配置や車両の手配といった経営資源の配分を“経験と勘”に頼っていました」という点に着目。そうした課題を解決し、データに基づいて意思決定をする“データ・ドリブン経営”を実現するために、「Yamato Digital Transformation Project(YDX)」と銘打ち、デジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みを推し進めています。

ITやデジタルに精通するYDXのメンバーは、中林さんが入社した当時は10人ぐらいでしたが、現在は約80人にまで増加。「年間約21億個もの荷物をいかに円滑にお客さまのもとに届けるか。そのために、どこにどう人員を配置し、どこに車両を手配すればいいかをAI(人工知能)を使って予測しています。ここ2年ぐらいやってきて、かなり精度が上がってきています」と胸を張ります。

全国のセンター毎の過去3年分ものデータをAIに分析・学習させることによって、3ヵ月先の日別の業務量を割り出すことが可能となり、適正な人員配置や車両の手配に大いに役立っているそうです。

データ活用によるメリットは受け取る側にもあると言います。「5,000万人以上のクロネコメンバーズのデータを活用し、みなさんが受け取りやすいタイミング、受け取りやすい場所にタッチポイントを作っています。ヤマト運輸直営店での受け取りやご自宅にお届けするだけではなく、みなさんの生活導線上にオープン型宅配便ロッカーを設置するなどタッチポイントの強化に役立てています」と中林さん。

さらには、EC荷物の受け取りの利便性向上に向けて、新たなシステム「マルチデジタルキープラットフォーム」を開発。これにより、オートロック付きマンションでも「置き配」を実現。EC向け配送商品「EAZY」を配達する「EAZY CREW」(※ヤマト運輸の配送パートナー)がデジタルキーで複数のオートロック付きマンションのエントランスを解錠することが可能です。2022年3月28日(月)のローンチ以降、順次エリア拡大を目指しており、こうしたサービス躍進に「これはありがたい!」と舌を巻く笹川でした。

次回5月7日(土)の放送も、引き続き中林さんをゲストに迎え、お届けします。ヤマト運輸が目指す未来や中林さんの仕事の流儀についてなど、貴重な話が聴けるかも!? どうぞお楽しみに!

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聴取期限 2022年5月8日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:DIGITAL VORN Future Pix
放送日時:毎週土曜 20:00〜20:30
パーソナリティ:笹川友里
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/podcasts/futurepix/

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