武井壮 毎日必ず「知らないことを知る時間」を設ける…創造性を育てる上で必要なものは“知識”

UNIVERSITY of CREATIVITY(UoC)の近藤ヒデノリ(Hide)と平井美紗(Misa)がお届けするinterfmの番組「UoC Mandala Radio」。クリエイターに“ワクワクする社会創造の「種」を聞く”というテーマで、毎回さまざまな領域で社会創造をおこなっているゲストを招き、未来に向けた創造やアクションについて語らいます。

5月11日(水)の放送では、先週に引き続き、武井壮さんがゲストに登場。YouTubeでの活動や、知識を身に付けることの重要性について語ってくれました。

(左から)Misa、武井壮さん、Hide


陸上十種競技の元日本チャンピオンであり、引退後はタレントとして活動。ゴルフ・野球・格闘技・柔道などさまざまなスポーツに挑戦。2021年から日本フェンシング協会の会長に就任しました。

◆さまざまなフィールドで自己発信をおこなう理由

Hide:武井さんは現在YouTubeでの配信(YouTubeチャンネル「武井壮百獣の王国」)も積極的にされています。チャンネルで公開されている「オトナの育て方」を観て、自分もすごく勉強になりました。

武井:ありがとうございます。嬉しい。

Hide:YouTubeを始めたきっかけは何でしたか?

武井:YouTubeは13年ぐらい前から始めていて、HIKAKINと同期なんですよ。

Misa:へええ!

Hide:それは早いですね。

武井:当時から全部のSNSを開設するって決めていました。(SNSは)ミニマムな個人メディアだと思っているので、発信できる場所に自分を置かないっていうのは、自分にとっては損失でしかないんですよ。僕のPRができる場所ですしね。最初に配信したのは、猫が足をグーパーさせる動画でした。

Misa:(笑)。

武井:それが13年後に1回バズったんですよ(笑)。動画を出した頃はタレントになろうと思っていた時期だったので、「何かチャンスがあるかもしれない」と思って発信していました。でも今後、ラジオやテレビといったメディア、そして、芸能界も縮小していくかもしれない。であるなら、自分で発信できるメディアを先に持っておいて、ある程度の視聴者を確保しておく。自分発信の面白いと思えることやサービス、商品を提供できるように準備をしておこうと思ったんですよね。自分の“蔵”を作っているイメージです。

Hide:ああ〜!

武井:食料も売れるものもお宝も全部しまい込んでおいて、それをいつか放出できるように準備をしているって感じです。毎日やることって決めているんですよ。1時間フィジカルトレーニングをして、1時間勉強をして、1時間新しい技術の勉強をする。それで得たものをどんどん蔵に貯めていっている状況です。

Hide:その習慣を欠かさないのってすごいですね。ちなみに何の勉強をされているんですか?

武井:「知らないことを今日知る」っていうことが、全部勉強なんですよね。

Hide:なるほど!

武井:知り合った芸人さんのネタを1時間見るだけでも勉強です。次に会ったときにそのネタをきっかけに話を広げることができますから。僕にとって、知らないことを知ることによってそれらが全部“商品”になるんです 。タレントって自分で取り入れたものをアウトプットすることで、お仕事をもらっているわけですから、アウトプットできるタネをひたすら頭のなかに詰め込んでいます。

Hide:インプットですね。

武井:学術的なことじゃなくてもいいんです。例えば、クリームパンを食べたら、クリームパンのことを1時間調べたっていいんですよ。クリームパンが題材になった番組に出たときに、僕が一番喋れますからね。そういうことを毎日1つずつ増やしていっているんですね。だいたいのことって1時間も調べたら、周りの人よりも詳しくなれますよ。

Hide:たしかに。今だとインターネットがあればいろんなことが調べられますしね。

武井:そうです。仕事として成立するもの だったら、勉強するものはなんでもいいですね。

Hide:なるほどなあ。僕らがやっているUoCは創造性の研究機関なんですけども、いろんなものを繋げていくのが創造性なのかなって思っているんですね。

武井:間違いない。(創造性は)知の連結です。1つずつの知識を繋げていけば、新しい連結ができることもありますし、それが創造なのかなって僕も思います。

◆武井流スポーツ理論は“当たり前”を極めること

Hide:スポーツにおける創造性は、どういう風に捉えていますか?

武井:創造性は正直、後付けでいいと僕は思っています。創造性よりも当たり前のことを理解しなければいけない。ちょっと今からシンプルなテストをしてみましょうか。

Hide:はい。

武井:目をつぶって、腕を地面と水平になるところに上げてもらっていいですか? おっ。Hideさんはかなり水平になっています。Misaさんは左腕がちょっと高くなっているかな? このテストって、誰にも邪魔されずに何の環境的影響も受けず、相手に反応する必要もなく、自分の思ったとおりに体を動かす作業なんだけど、スポーツの根本的な技術なんですよ。

Hide:うんうん。

武井:当たり前にそれができないと、スポーツはできるわけがない。1+1=2を知らないのに因数分解ができるわけがないのと一緒です。思ったことができない体で、思ったことをしようとして複雑な運動をしているんですよ。それだとスポーツが上達するわけがないんですよね。

創造性が詰まった動きっていうのは、できないんだけどできちゃうかもしれない要素を含んだ“ギャンブル”なんですよ。今まで何万回も繰り返してきているから「こうすればうまくいくはず」と当てはめているだけ。そこには何の確証もないんですよ。

すごく上達した人も、実はミスをするんです。ミスの幅が狭いから、ミスしていると判断されないんですね。動いている本人のなかには、“偶然”という大前提があるわけです。先ほどの両腕を地面と平行にするにはどうすればいいかっていうと、(手の)中指とか体の先端部分を自分の体の一番遠くに置けば、当然平行になるんですよ。

Misa:おお! たしかに。

武井:それって当たり前のことじゃないですか。円の直径を示すように腕を動かせば、真横になるわけです。つまり、体のパーツを水平するには、体から一番遠いところにやればいいんですよ。言語化すれば当たり前のことだし、ふたりともさっきよりも動きが改善されています。

そんなことも考えずに相手とゲームをするなんて、まさに偶然対偶然。カジノに行っているようなものです。(自分が言いたいことは)「そんなことに人生を懸けていいの?」ってことなんですよ。

Hide:まずは当たり前のことを極める。

武井:それが僕のスポーツ理論です。

◆社会創造の鍵を握るものは知識

Misa:武井さんにとって、ワクワクする社会創造のタネは何ですか?

武井:シンプルに「知識」です。これしかないと思っています。たとえばサッカーをするってなったときに、「マラドーナやロナウドのようなシュートを打ちたい」って思うのって、その知識があるからワクワクが生まれているわけじゃないですか。

Hide:たしかに。

武井:人との会話で「〇〇って知ってる?」って言われたときも、「知らない」って言ったら話が終わっちゃうじゃないですか。「知ってる! あれってさあ」ってところから楽しい時間が始まりますよね。

お仕事にしたって、「こういうことってできますか?」と聞かれたときに「その知識はないのでできないですね」と答えると、その仕事はなくなりますよね。「こういう知識があるのでこういうことができると思います」と答えられれば、採用になるわけでしょう? 僕たちが能力を発揮できるところって、“知識のある場所”なんですよ。

Misa:うんうん。

武井:社会と繋ぎあわせる「 知の連結」みたいなものを、たくさんの人とシェアする。しかも、それを知らない人にもシェアできるようになると、ビジネスになると思うんですよね。知識というのが一番の鍵だと思っています。

Hide:すごく共感します。今までいろんな方に同じ質問をしましたが、初めて出てきた答えです。いろんな話を2週にかけてお話いただき、ありがとうございました!

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次回5月18日(水)は、医師の稲葉俊郎さんがゲストに登場します。お楽しみに!

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<番組概要>
番組名:UoC Mandala Radio
放送日時:毎週水曜23:00-23:30
パーソナリティ:近藤ヒデノリ(Hide)、平井美紗(Misa)
番組Webサイト:hhttps://www.interfm.co.jp/mandala

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