グーグル・クラウド・ジャパン 日本代表・平手智行、日本のDX化に言及「DXは手段であって、ゴールではない」

笹川友里がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「DIGITAL VORN Future Pix」。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。6月4日(土)の放送は、グーグル・クラウド・ジャパン 日本代表の平手智行(ひらて・ともゆき)さんをゲストに迎え、お届けしました。


(左から)平手智行さん、笹川友里


平手さんは、1961年生まれ神奈川県横浜市出身。1987年に日本IBMに入社後、2006年に日本IBM執行役員とアメリカIBMバイスプレジデントに就任。業種別事業やマネージドサービス事業を担当。その後、ベライゾンジャパン社長、デル日本法人の代表取締役社長、デル及びEMCジャパンの代表取締役会長を経て、2019年11月から現職に就いています。

◆グーグル・クラウド・ジャパンが提供するサービス

DX(デジタルトランスフォーメーション)の実現に向けて、さまざまな取り組みがおこなわれているなか「大切なのは、企業の差別化を実現するイノベーティブ(革新的)な提供価値やユースケース(システムを用いて利用者の要求や利用目的を明確に定義したもの)の実現。ここに集中すること」と平手さん。そのためにも、グーグル・クラウド・ジャパンでは「お客様が短期間にセキュリティとプライバシーを徹底的に担保しながら、データをうまく活用して業務の正確性や利用者の利便性、顧客体験の高度化などを実現するように、必要なテクノロジーとノウハウを提供している」と説明します。

Google Cloud は、Google マップや Google Earth、YouTube、Gmail、Google 検索など、「Googleが提供するすべてのサービスが、地球規模で安全に遅延なく、快適にご利用いただけるように構築した新たな技術。Google Cloud には、利用者の方々により便利でイノベーティブな価値を提供するための最先端のAI(人工知能)や機械学習の技術が満載で、すべてのお客様にご利用いただける」と言います。

◆クラウド活用の4つのメリット

ビジネス変革のスピードがものすごく速まっている昨今、「企業の皆さまは、ユーザーのご要望や期待値の変化に速やかに対応する必要がある。ITのテクノロジーは、企業の柔軟で迅速な変革の加速を支えるだけでは駄目で、データの有効活用で牽引することが求められている時代」と、クラウドの重要性について言及。また平手さんが、クラウドを利用した際の“4つの利点”を挙げます。

1つ目は“俊敏性と柔軟性”。インターネット環境さえあればすぐに利用でき、国内外に事業を拡張させたい場合にも「すでに動いているシステムをコピーするだけで拡張できる」と説明します。

2つ目は“投資とコスト”。初期投資を抑えることができ、事業の拡大に合わせてプランの変更が可能なため、コスト面でのメリットが大きいことを挙げます。

3つ目は“本業に集中できる”。その理由として「システムを運用するうえで、負荷となる非機能要件をクラウドが引き受けることから」と言います。

そして、4つ目は“コラボレーション”。「リアルタイムで他の参加者の思考プロセスを同時に見ることができ、それにインスパイア(感化)されながら一緒に共同作業を完成させていくので、意識の共有や生産性が劇的に向上する」と語ります。

◆日本は伸びしろが非常に大きい

欧米などに比べて、日本はデジタル化が出遅れているものの「DXを加速させていけば、2030年までに日本のGDP(国内総生産)に対してGDP13%相当にあたる70兆円の経済効果を生み出せる、という試算もあって伸びしろが非常に大きい」と期待を寄せます。 ただ、先を行く欧米では「DXという言葉はもう使われていない」と平手さん。「欧米では具体的なユースケースの変革がどうなるか、という議論が進んでいて、その実行指針として『モバイルファースト』『クラウドファースト』という言葉が使われている」と話します。

モバイルファーストとクラウドファーストについて、前者はユーザーの行動様式の変化にきちんと対応しているか、後者はデータを収集し、データ活用やAI・機械学習をしっかりおこなっているか、とそれぞれ説明したうえで「DXは手段であって、ゴールではない」と強調。DX化を進めている日本は、「DXがゴールであってはならない。ここがポイント。まだまだ日本は“DXをやるぞ!”ということに目が向いている」と指摘しました。

◆コロナ禍でも進化し続けるGoogle Cloud

笹川が、コロナ禍における社内での変化について尋ねると、平手さんは「まず、人の意識が大きく変化した。ネットで完結、検索を活用した活動様式が定着したのではないかと。非対面で場所に依存しないプロセス(過程)を体験したことで、デジタルの重要性を強く認識したと思う」と語ります。

多くの人がデジタルの利便性や効率性を体感したことによって、期待値や行動様式が著しく変化し、「企業やお店が従前から持っていた経験値が機能せず、その後の変化のスピードも速くなった。そのため、“需要と生産計画”“サプライチェーン(供給連鎖)と物流”といったプロセスの状態を可視化して、データで対応しないと振れ幅が大きくて対応しきれない、ということでデータ経営の必要性が著しく増加した」と私見を述べます。

また、サイバーセキュリティについても言及。「Google は、サイバーセキュリティに今後5年間で100億ドル投資することを表明しています。Google Cloud がお預かりしているデータはすべて暗号化されていて、演算するときは、通常であれば効率の観点から暗号を解くのですが、演算中も常に暗号化されたままの状態ですから、そこは Google Cloud の優位性だと思う」と胸を張ります。その言葉通り、Google Cloud は、デジタル庁のガバメントクラウドのひとつとして採択されています。

さらに Google Cloud は、2023年の開通を目指してカナダと日本を結ぶ海底ケーブル「Topaz」の敷設を進めています。これにより、YouTube、Gmail、Google 検索などのサービスをより快適に利用できるのはもちろんのこと、「新たなネットワークが必要な事業者の皆さまにも提供することができる。『Topaz』は5本目の海底ケーブルとなりますが、地域への経済効果は非常に大きいと言われています。これを活用して新しい事業が日本と北米間、あるいは世界で広がっていくことを期待している」と力を込めていました。

次回6月11日(土)の放送も、引き続き平手さんをゲストに迎えてお届けします。今後求められるIT人材について、平手さんの仕事術など、貴重な話が聴けるかも!? どうぞお楽しみに!

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聴取期限 2022年6月12日(日) AM 4:59 まで

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<番組概要>
番組名:DIGITAL VORN Future Pix
放送日時:毎週土曜 20:00〜20:30
パーソナリティ:笹川友里
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/podcasts/futurepix/

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