山下達郎 “架空の人物説”に「よく言われます。ツチノコみたいなもんですよね(笑)」

本部長・マンボウやしろと秘書・浜崎美保が、リスナーのみなさんと「社会人の働き方・生き方」を一緒に考えていくTOKYO FMの番組「Skyrocket Company」。6月22日(水)の放送は、山下達郎さんがゲストに登場。人生観や音楽に対する思い、ニューアルバム『SOFTLY』のタイトルに込められた思いなどについて話してくれました。

山下達郎さん



この日のTOKYO FMは、山下達郎さんのニューアルバム『SOFTLY』リリースを記念したワンデースペシャルということで、朝の6時から21時までトータル15時間“新旧全曲から厳選してお届け! 山下達郎ソング”をオンエア。山下さんも8番組にゲスト出演しトークを展開しました。

◆やしろは顔が落ち着いてきた?

やしろ:僕は今45歳で、10代、20代のときには感じなかったんですけど、40歳になったくらいから「生きていることって夢なのかな?」と思うことが増えてきまして。

山下:無常観ってやつですね。

やしろ:これは無常観なんですね。達郎さんの歌の中にはキーワードとして「夢」があって。「夢」って2つの意味があるじゃないですか。「どうせ夢の中なら、夢を持って生きようかな」とようやく思えてきたというか。

山下:久しぶりにやしろさんにお目にかかったけど、顔がだいぶ落ち着いてきましたよ。

やしろ:えっ、顔がうるさかったですか(笑)?

山下:12年前、最初にお目にかかったときはすごく不安そうな顔をしてたもん。この間、星野(源)くんとラジオをやったときに「ずいぶん落ち着いたな」と思いましたけど、また落ち着いてきましたね。
※2017年に放送されたラジオ特番『WE LOVE RADIO! 〜山下達郎・星野源のラジオ放談』で、やしろは山下さん・星野源さんと共演。

やしろ:収入が安定したのかもしれないですね。

山下:あははは(笑)! それは大きいですよ。「衣食足りて礼節を知る」ですから。

◆音楽はイリュージョン

やしろ:達郎さんも「人生って長い夢を見ているのかな」という感覚って、40歳前後のときに芽生えたりしましたか?

山下:ありますよ、それはいつだって。僕は高校のときは半分ドロップアウトみたいなものなので、学校にも行かないでぶらぶらしてたでしょ。そういうときは「自分が実在しているのか」と、割とおぼろげな感じだった。

やしろ:10代後半でちょっとおぼろげだったんですね。生きていることと想像の世界って曖昧じゃないですか。はっきりと分かれている時期はありましたか?

山下:ないと言ったら?だけど、自分の場合は音楽があるので。音楽って、ある種イリュージョンみたいなものなんですよ。音楽って人間が作ったものじゃないので。例えば小説なんかは文字を使うから人間が考えたものですけれど、音楽はもっと“Gifted(ギフテッド)”というか超常現象に近いものなんですよ。

やしろ:例えば自然の音なんかも、人が音楽を作る前から(世界には)音があふれていたということですかね。

山下:そうそう。例えば世の中が騒乱になったら「歌舞音曲禁止」ってのがあるでしょう? ダンスと音楽が禁止される。皇族が亡くなったときなど、喪に服す場所では歌とダンスが禁止なんです。なぜかというと、歌とダンスは人知を超えているんです。

やしろ:人が扱える領域じゃないから、だったらなるべく扱わないように……ということですか?

山下:そうです。そういうものなんです。僕はこういう仕事をしているので、割とイリュージョンの中で生きているところがあります。だから区別がそんなにはっきりしなくてもいい。

やしろ:なるほど。リスナーからは「山下達郎さん自体が、そもそも存在していないんじゃないか」「本当に(スタジオに)来るのか」って書き込みがたくさんありました(笑)。

山下:よく言われますよ。ツチノコみたいなもんですよね(笑)。

◆アルバムタイトルに込めた思い「優しくなりたい」

やしろ:以前行かせていただいたライブで、「俺の空」を聴いて「山下達郎ってバンドマンじゃん!」って思ったんですよ。すみません、変な言い方で。めちゃくちゃかっこよかったんですよ!

山下:バンドマンですから(笑)。

やしろ:世代もあると思うんですけれど、達郎さんのイメージってもうちょっとポップというか、かき鳴らすイメージがそんなになかったんですよね。「俺の空」はかっこいいですよね!

山下:ありがとう(笑)。ちょっと、しばらくやっていませんけれどね。

やしろ:今回のアルバム『SOFTLY』は、既発曲のあとにいろいろな思いがあって足された曲もあると思います。全15曲です。改めてですが、「優しさ、柔らかさ」といった意味の言葉がタイトルになっている理由とは何なのでしょうか?

山下:年を取りましたからね(笑)。「優しくなりたいな」って。若い頃は尖っていましたから、少し「優しくなりたいな」と思って『SOFTLY』とつけました。でも「優しくなりたい」とスタッフに言ったら「ダメ、無理」って。好々爺になりたいなぁ、みたいなね。

やしろ:時代も含めて、みんな優しさが大事だよという意味も?

山下:そうですね。やっぱり寛容さが少し失われている。そういう時代なので、せめて音楽の中だけでもと。アバンギャルドなものじゃなくポップミュージックなので、(自分の)音楽というのは人生の肯定というか、人の生に対する肯定というか、大衆への奉仕というか。

口幅ったい言い方ですけど、そういうものが自分の音楽の目的だと思っているんです。それは自分が音楽を始めた原初なので、それをもうちょっと優しくやってみようかなという願望です。



ニューアルバム『SOFTLY』はワーナーミュージック・ジャパンより好評発売中!



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聴取期限 2022年6月30日(木) AM 4:59 まで

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<番組概要>
番組名:Skyrocket Company
放送日時:毎週月〜木曜17:00〜19:48
パーソナリティ:本部長・マンボウやしろ、秘書・浜崎美保
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/sky/

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