大学所有の“演習林”で「林業実習」! 東京農大・亀山翔平助教「どのように次世代の人を育てていくかが課題」

川瀬良子がパーソナリティをつとめ、日本の農業を応援するTOKYO FMの番組「あぐりずむ」。毎週火曜は、農業はもちろん、時代の先を捉えるさまざまな研究をおこなっている東京農業大学から、最先端の農学研究を紹介します。8月2日(火)と8月9日(火)の放送では、2週にわたり東京農業大学・奥多摩演習林からお届け。副演習林長の矢部和弘(やべ・かずひろ)教授と林業工学研究室の亀山翔平(かめやま・しょうへい)助教に、奥多摩演習林で実施している「林業実習」について伺いました。


(左から)亀山翔平助教、川瀬良子


◆林業実習では女子学生の姿も

今回は、東京・奥多摩町にある東京農業大学が保有する施設・奥多摩演習林でおこなっている「林業実習」をレポートしました。2泊3日でおこなわれる林業実習には女子学生の姿も見られ、重量およそ5kgのチェーンソーを手にした伐採作業と林内作業車を操縦して伐採した木を山から道まで運び出す作業などを実践。30度ある斜面での作業は思いのほか大変ながらも、話を聞いた3年生の女子学生は「大きい機械を動かすのは初めてなので、ワクワクします!」と声を弾ませます。


林業実習の様子



大学が演習林を保有する意義について、矢部教授は「こうした林業の実習もありますし、動植物や防災について山で学んでいきますので、大学が演習林を持つのはとても重要なこと」「実習が終わった後の(学生たちとの)反省会が重要ですね。研究室に来てくれた卒業生が『林業実習が楽しかった』と言ってくれるのが、私にとっての喜びでもあります。」と笑顔をのぞかせました。


(左から)矢部和弘教授、川瀬良子


◆亀山助教が研究している“林業工学”とは?

林業工学を専門としている亀山助教。自身がおこなっている研究について「どうすれば森のなかで効率的に作業ができるのか、どのように道をつくっていけばいいのか、どうすれば安全に作業できるか、などの研究を進めている」と説明します。

ひと言に“山中に道を通す”と言っても簡単なことではありません。「例えば、山のなかに作業道といって機械が入れる道が必要になるが、どこにどのような道を整備すればいいのか。重機の大きさによって道の幅も変わりますし、道を整備しすぎるのも森林環境に良くないので、いかにバランス良く効率の良い道をつくっていけるかなどを考えて、計画している」と話します。

そのほか、ドローンを駆使した研究にも取り組んでいます。ドローンを飛ばして山にどのぐらい資源があるのかを把握したうえで、道を整備するルートや道幅などを細かく計画したり、これまで人力でおこなっていた苗木やワイヤーロープの運搬などの大変な作業も、ドローンを使うことで効率化につながります。

ただ、重機や機器、ドローンを活用して作業効率化を図っていくにしても、「重要なのは、それを操作する“人”です。どのように次世代の人を育てていくか、というのは林業のなかでの課題。学生たちには、自分が木を切る機会もなかなかないと思うので、林業実習を通して体感してもらいたい」と話しました。

30℃を超える暑さのなか、汗水を流して一生懸命実習に取り組む学生たちの姿を目の当たりにした川瀬は、「森のなかでこうした実習を学生のうちに経験できるのは本当にすごいこと」と感心しきりでした。

<番組概要>
番組名:あぐりずむ
放送日時:毎週火曜 15:50〜16:00(番組「THE TRAD」内)
パーソナリティ:川瀬良子
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/agrizm/

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