“先生不足”の今「校内の死傷事故」を防ぐために…若新雄純「規律や持ち物チェックより安全優先へ」

市川美絵がパーソナリティをつとめるラジオ生放送番組「Seasoning~season your life with music~」。8月18日(木)の放送は、木曜レギュラーパートナーの若新雄純(慶應大学特任准教授などをつとめるプロデューサー)が登場。最近起きたニュースを独自の視点で解説する「若新雄純の『色メガネ』」のコーナーでは、「校内設備の安全面の現状」について取り上げました。


木曜レギュラーパートナーの若新雄純



◆若新「学校のあり方が見直されるべきとき」
宮城県白石市立の小学校で2021年4月、防球ネットの支柱が倒れて児童2人が死傷した事故を受けて、全国で学校設備の詳細な点検が実施されました。共同通信の独自集計によると、「安全性に問題あり」と判断された設備が、都道府県庁所在地47市区のうち19市区の公立小中学校で見つかり、計1,298ヵ所にのぼったそうです。



戦後のベビーブームで子どもの数の増加に伴い、当時建設された小中学校などについて若新は「何度か改修工事がされていると思うが、古くなってきている建物も相当あると思う」と推察します。

今回、児童の死傷事故がきっかけとなって点検が実施されたことで、校内設備における安全性の問題点が浮き彫りとなりました。事故が起こるまで点検してこなかった理由の1つとして、若新は「現状では、そもそも先生にそんな(細かく校内設備を点検するような)時間がない」と指摘します。

「先生の仕事は細かいところまで要求されていて、子どもたちのケアや保護者に対するケア、学校内での事務作業、サービス残業的な部活動の顧問で遅くまで帰れないなどに加えて、先生のなり手が少なくなってきている問題も重なってきている」と過酷な現状を説明。

そうした状況下で、体育の授業で使う設備や器具に不具合はないかなど、先生が毎回チェックをするのは「難しい」と若新。とはいえ、子どもたちの命を守ることに直結するような校内設備の安全性の担保は「最優先にすべきこと」と声を大にします。

先生の人手不足などの問題もあるなかで、点検時間を捻出するには「何かを削るしかない」と主張。あらためて、「(学校生活において)子どもたちの命を守ること、身体の安全以上に大切なものはない」と強調したうえで、児童や生徒に規律を守らせたり、持ち物のチェックや宿題をやってきたかどうかを確認したり、連絡帳に必要事項をちゃんと書いているかどうかなど、「先生は、子どもたちがクラスのなかで全員足並みを揃えて、物事ができているかを細かくチェックすることに、相当の意識と時間を取られていた。『やらなくていい』とまでは言わないが、それらの優先順位をちょっと下げて、後回しにすればいい」と話します。

最も優先すべきは「子どもたちの命に危険が及ぶことがないかどうか、身体的な安全性に加えて、心の安全。クラスでいじめられていないか、勉強についていけないなどの不安はないかなど、心と体の両面にわたっての安全性も一番に掲げていかなければならない」とも。

最優先にすべきことに時間を割きつつも、先生にかかる負担を増やさないようにするには、集団行動における統率や、児童や生徒に規律を守らせることに充てていた時間のハードルを少し下げるなど「学校のあり方が見直されるべきタイミングではないか」と力を込めます。

この話は学校だけでなく、職場においても同様です。規律などを守らせることよりも「心身ともに安全であるということが、やる気も引き出すし、昨今は『個性に合わせて』と言われているわけだから、少しずつ変えていきつつ、いろいろな面での安全の優先順位を上げることが、学校や会社など組織の役割に変わっていくのではないか」と語りました。

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<番組概要>
番組名:Seasoning~season your life with music~
放送日時:毎週月曜~木曜 13:30~15:55
放送エリア:TOKYO FMをのぞくJFN全国20局ネット
パーソナリティ:市川美絵、角田陽一郎(月曜)、副島淳(水曜)、若新雄純(木曜)
番組Webサイト:https://audee.jp/program/show/38286

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