原点は“セミの抜け殻”料理? “表現としての食”に挑むアーティスト

高須光聖氏「空想メディア」に "表現としての食"に挑むアーティスト諏訪綾子氏が登場

記事まとめ

  • 高須光聖氏のTOKYO FM「空想メディア」に、諏訪綾子さんがゲストで出演
  • 「food creation」を主宰する諏訪さんが、自身のルーツや活動内容などを語る
  • 諏訪さんは“表現としての食”を目指し、栄養源として取り入れる食以外の表現を探求

原点は“セミの抜け殻”料理? “表現としての食”に挑むアーティスト

原点は“セミの抜け殻”料理? “表現としての食”に挑むアーティスト

原点は“セミの抜け殻”料理? “表現としての食”に挑むアーティスト

放送作家の高須光聖が、世の中をもっと面白くするためにゲストと空想し勝手に企画を提案していくTOKYO FMの番組「空想メディア」。2月17日(日)のゲストはアーティストの諏訪綾子さん。“表現としての食”を確立するための活動「food creation」を主宰する諏訪さんに、ご自身のルーツや活動内容を語っていただきました。


高須光聖、諏訪綾子さん



高須:そもそも「food creation」とは?

諏訪:一言で言うと“表現としての食”ですね。普段、私たちが栄養・エネルギー源として取り入れる食以外の何か。

高須:それを日々探っていると。昔から食への興味が強かったんですか?

諏訪:と言うよりも……私、出身が石川県の能登半島なんです。能登の人は、新鮮なものは生で食べるのが一番なので、あまり調理をしない。でも、東京に来たら……なんか違う。「調理するんだ!」と(笑)。それがおもしろいなと思いました。

高須:僕は(実家が)果物屋だから、残り物の果物を食べさせられました(笑)。ご実家が食に関わりがあったとかではないんですか?

諏訪:ないですね。すごく田舎で育ったんですが、外で遊んでいると、木の実やヘビの抜け殻なんかがある。何かわからないものがあると、観察して、潰して匂いを嗅いで、最後は口に入れるんですよね。

高須:味見したくなるんですか?

諏訪:そうですね。人間の本能的な衝動だと思うんです。あとは、それを自分より小さい子に「食べられるよ」と勧めたり。でも、ただ差し出すだけでは警戒されるので、「セミの抜け殻に花びらを詰めて、花粉を振りかけたお料理です」と、プレゼンテーションしていました(笑)。友達が帰っても、暗いなか1人で遊んでいる子だった。ままごとのレベルやスキルが、普通よりも高かったんです。それが私の今の活動の原点だと思います。

高須:おもしろいですね。大学は美大に進学するわけですが、金沢美術工芸大学ではどんなことを?

諏訪:ボーッとしていました(笑)。食材を使った表現はしていましたが、今の活動を計画していたわけではなかったんです。

高須:何を専攻していました?

諏訪:グラフィックデザインです。自分がやってることはグラフィックデザインではないとは思っていましたが、それ(自分の表現)が何かはわかりませんでした。

高須:大学卒業後、東京に?

諏訪:20代で、東京に来てすぐのころは興味があることを何でもやってました。広告デザインやファッション雑誌の編集アシスタントなど。3年間で10種類くらいアルバイトしていたと思います。

高須:今の活動への第1歩はどんなことでした?

諏訪:「food creation」をやろうと思ったというよりは、成り行きみたいな感じ。デザイン事務所で働いている友人から「サプライズでお祝いするための大きいケーキを用意したい。誰か紹介して」という電話がきて、「あ、私がやろうかな」と。でもケーキを作ったことがなく……大きいケーキを焼く設備もないし。

高須:よく引き受けましたね(笑)。どうやって作ったんですか?

諏訪:透明の箱を用意して、オーブンで焼かなくてもいいようなもの……ゼリーや、固めるだけいいものを広げて並べて「大きいケーキです」と言い張ったんです(笑)。その後も、パーティで食べ物が落ちてくる大きなくす玉を作って喜ばれたり。遊びでやっていた感じです。

高須:みんなが喜んでくれるのが快感になっていった?

諏訪:特定の場で必要とされるものを食で表現することが、すごくおもしろいと思ったんです。コンセプトをデザインで伝えるグラフィックデザインと同じように、「そのコンセプト 胃まで届けます」というキャッチコピーで「food creation」を始めました。

高須:それがいつごろですか?

諏訪:2005年ですね。そこからいろんなことをやっていたら、2008年に金沢21世紀美術館の学芸員の方から展覧会(フードクリエイション 食欲のデザイン展 -感情であじわう感情のテイスト-」)をしませんかというお話をいただきました。今やっているパフォーマンス「ゲリラレストラン」の原型となるものもそこでやりました。感情の料理のフルコースをふるまう。

高須:どういう形式でやったんですか?

諏訪:美術館は飲食厳禁じゃないですか。でも私の作品は食べてもらう体験だったりするので、半年ほどプレゼンテーションして、美術館に保健所の許可をとってもらったんです。個展の会期は約2ヵ月半でしたが、平日は展示室で出前注文を受け付けて、週末は、長いテーブルに16人着席できるレストランを開店しました。

高須:へぇ〜。

諏訪:レストランはガラス張りの展示室で、食べない人はガラス越しにみんな観ている(笑)。それがすごくおもしろいんですね。食べる人がいて、それを観るだけの人がいるという。

高須:不思議な感覚ですよね。

諏訪:どっちも楽しめるんですが、もしかしたら観ているだけの人のほうが、すごく(作品を)味わえている可能性がありますね。想像が膨らむじゃないですか。

高須:食べたくなりますもんね。

諏訪:運が良ければ……ちょっとだけ……。

高須:観ている人もいただけるんですか? めちゃめちゃ嬉しいじゃないですか! 今はどういうふうに(ゲリラレストランを)開催するんですか?

諏訪:チケットを買っていただく場合もありましたし、突然、招待状が届く場合もあります。

高須:どうやって届くんですか?

諏訪:闇のフィクサーみたいな人が指名するので(笑)、なんだかよくわからないままみなさんいらっしゃいます。ドレスコードもあるので、緊張気味で。ほぼ初対面の人同士でテーブルを囲みますしね。ときには、ゴミ捨て場でしばらく待たされて、裏口から会場に入ってもらうケースも(笑)。

高須:それもすべて演出になっている。おもしろいですね〜。

国内のみならず、フードアートに造詣の深い海外でも、ケ?リラレストランやフート?インスタレーションなと?を発表している諏訪さん。そのユニークな活動に高須も興味津々でした。次回も諏訪さんをゲストにお迎えします、お楽しみに!


----------------------------------------------------
【??この記事の放送回をradikoタイムフリーで聴く??】d
聴取期限 2018年2月25日(月) AM 4:59 まで

スマートフォンは「radiko」アプリ(無料)が必要です。⇒詳しくはコチラ
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用頂けます。
----------------------------------------------------

【番組情報】
タイトル:空想メディア
放送日時:毎週日曜 25:00〜25:29
パーソナリティ:高須光聖
番組HP:https://www.facebook.com/QUUSOOMEDIA/

関連記事(外部サイト)