食のパフォーマンス「ゲリラレストラン」って知ってる?

食のパフォーマンス「ゲリラレストラン」って知ってる?

食のパフォーマンス「ゲリラレストラン」って知ってる?

放送作家の高須光聖が、世の中をもっとおもしろくするためにゲストと空想し勝手に企画を提案していくTOKYO FMの番組「空想メディア」。2月24日(日)のゲストは、前週に続きアーティストの諏訪綾子さん。“表現としての食”を確立するための活動「food creation」を主宰する諏訪さんに、ユニークな食事体験ができる「ゲリラレストラン」などの活動についてうかがいました。


高須光聖、諏訪綾子さん



諏訪さんによる「ゲリラレストラン」は、2008年にスタートした食のパフォーマンスです。パフォーマンス中は、フードで人間のさまざまな感情を表現した「“感覚であじわう 感情のテイスト”のフルコース」が提供されます。諏訪さんはこれまで、国内のみならず、パリ、ベルリン、香港、シンガポールなどでも「ゲリラレストラン」を開催してきました。

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高須:食事風景を見ると、その人の生い立ちや大切にしているもの、苦手とするものまで透けて見えますよね?

諏訪:はい。なので、ゲリラレストランも立ち見の席があって、料理だけでなく、味わっている人の反応や表情を見てもらうんです。そして、頭のなかで今まで経験した味や感情、食材を組み合わせて調理してもらい、「きっとこんな味なんじゃないか」と“想像の味わい”を楽しんでもらいます。

高須:僕、料理の話をするとおなかが鳴るんですよ(笑)。無意識に「食べたい」と思ってるんでしょうね。

諏訪:おもしろいですね。人って結構、想像で味わうんですよね。実際に口に入れて味わうのが100だとしたら、そのうち50くらいは想像で味わうんじゃないかと私は思っていて。お店でメニューを見た時点で、想像して味わってるじゃないですか。その“想像の味わい”をどこまで広げられるか、いつも考えています。

高須:諏訪さんは海外でもパフォーマンスされていますけど、日本と反応が違ったところはあります?

諏訪:宗教や食文化の違いはありますが、基本は、国で違うというよりも人で違う。好奇心旺盛な人と、そうではない人とか。

高須:イベントでトラブルはありました?

諏訪:シンガポールなんですが、普通のレストランだと思ってゲリラレストランに来ちゃったお客さんがいて。「ワイン持ってきて〜」みたいな感じ(笑)。

高須:へぇ〜。今までのゲリラレストランには、どんなテーマがあったんですか?

諏訪:「サスペンス」とかがありましたね。出す料理は基本、喜怒哀楽や、複雑な感情の起伏といった“感情のテイスト”なんですよ。食材も調理方法も、事前に一切お知らせせず、料理を出して「これは“一瞬にして沸き起こる怒りのテイスト”です」と。その料理のにおいや食感、温度、のどごし、咀嚼音も全部含めて、飲み込んでいくまでを感情として表現しているんです。

高須:(怒りは)苦いんですか?

諏訪:ふふふ、苦そうですか?

高須:むちゃくちゃ甘いか、苦いかどっちかですね。ちなみに、どんなものでしたか?

諏訪:それは、これまでほとんどの人がむせたり咳き込んだりしましたね。一瞬でパーンと立ち上がる、刺激が強いテイストなんです。スプレーで舌に吹きかける、液体なんですけどね。

高須:それだけ? おなか減るじゃないですか(笑)。

諏訪:そうですね(笑)。いわゆる栄養源やエネルギー源ではない“食”なので。

高須:パフォーマンスですもんね。

諏訪:人間って、本能的に「おなかいっぱいになりたい」「安全なものを食べたい」「おいしいものを食べたい」って求めるんですよね。そうじゃない食はあるのに、名前が付いていないから、そこは価値として確立されていない。それをやりたいんですよね。ちなみに、“一瞬にして沸き起こる怒りのテイスト”は人気メニューなんですよ(笑)。一度体験すると「もう1回味わいたい!」と。

高須:おもしろいですね〜。ゲリラレストランはどのくらいのペースで?

諏訪:1〜2年に1回くらいです。気分みたいな感じでやっているので、私も、次はいつどこにオープンするかわからない。でも、すべて作り下ろすので、3日間オープンするにも半年は準備します。ゲリラレストラン以外にもシリーズがあって、例えば「ジャーニーオンザテーブル」というシリーズは、今まで5ヵ国でやりました。これは2時間半〜3時間くらいの食事体験で、ゲストは着席したまま旅をするんですよ。海を越えたり、山に入ったり、街に出たり、夜になると雨が降って雷が鳴って、そして朝になって……と、いろんな自然条件を、味わうことで体験していくんですね。

高須:どんなふうに進行されるんですか?

諏訪:1品ごとにレストランのメニューカードみたいなものがあって、そこには「次の情景はこういうものですよ」とあるんです。あとは本当に真っ暗闇になったり、風が吹いてきたり、雨が降ってきたり。音や光の空間演出と料理が連動します。

高須:それはおなかいっぱいになります(笑)?

諏訪:なると思います(笑)。

高須:じゃあ、開催期間は短くても、つねに「次は何しよう」と考えているんですね。

諏訪:はい。「普段何してるの?」とはよく聞かれます(笑)。

高須:ちなみに、神様が「死ぬまで1つの料理しか食べられない」って決めたら、何選びます?

諏訪:そしたら……スライムみたいなもの。それ自体はすごくプレーンだけど、その時々の想像次第でいろんな味になるもの。

高須:それは神への冒涜ですよ(笑)。

諏訪:あははは。

そんな諏訪さんによる旅をテーマにした体験型の展覧会「Journey on the Tongue」は、現在「INTERSECT BY LEXUS ? Tokyo」にて開催中です。開催期間は3 月15 日(金)まで。ぜひ足を運んでみてくださいね。


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【番組情報】
タイトル:空想メディア
放送日時:毎週日曜 25:00〜25:29
パーソナリティ:高須光聖
番組HP:https://www.facebook.com/QUUSOOMEDIA/

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