「JTB時刻表」田代編集長が語る、時刻表の特徴や魅力とは?「昔は時刻表ミステリーみたいなものもあったんですけど…」

放送作家・脚本家の小山薫堂とフリーアナウンサーの宇賀なつみがパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「日本郵便 SUNDAY’S POST」(毎週日曜15:00~15:50)。1月29日(日)の放送は、「JTB時刻表」編集長の田代浩一(たしろ・こういち)さんをゲストに迎えて、お届けしました。


(左から)小山薫堂、田代浩一さん、宇賀なつみ



旅行好きの田代さんは、“旅に携わる仕事がしたい”という思いでJTBに入社。2年前に「JTB時刻表」の編集長に就任しました。「JTB時刻表」は、1925(大正14)年4月創刊の月刊誌で、2025年に創刊100周年を迎えます。「編集部員は私も含めて約25名ほどいます。1000ページもありますし、月刊誌でもあるので」と田代さんが話すと、小山と宇賀は驚きの声をあげます。

「時刻表は紙も特殊だったりするんですか?」と小山が尋ねると、「そうです。紙自体は触ってみると分かるかと思いますが、ちょっと薄いんですけど、かなり丈夫につくられています。ビリビリって破ろうとしてみても、なかなか硬くて破れにくいんです。時刻表用の特別な紙を使っているというのがこの本の大きな特徴ですね」と田代さん。

小山から最も好きな路線を問われると、「終着駅が好きですね」と回答。「例えば、静岡の岳南(がくなん)電車さんとか、千葉県のいすみ鉄道さんとか。そこまで(距離は)長くはないんですけど、終着駅に行ってそこで終わる。逆に言うと、そこは始発駅でもあるということです。そういうところに行くのが大好きですね」と語ります。

そして、時刻表のいいところは「そこに着くまでの過程を調べられるというところがあって。この駅とかこのタイミングで列車同士がすれ違うみたいな。そういうのを時刻表が好きな人は結構調べるんですよ」と田代さん。

「昔は(ドラマにもあったように)時刻表ミステリーのトリックを妄想する、みたいな楽しみもあったんですけど、最近では寝台列車が減ってきていて……。在来、鈍行と呼ばれる列車を通り過ごして、そこでミステリーが起きる……という楽しみ方を昔の方はよくやっていたと聞いたことがありますね」と話します。

現在、走っている寝台列車はサンライズ出雲(運行区間:東京~出雲市)とサンライズ瀬戸(運行区間:東京~高松)の2つ。そのため「すごい人気なんです」と田代さん。なぜ寝台列車がここまで少なくなったのかというと、「やっぱり新幹線と飛行機の普及ですね。それに尽きると思います」とその理由を語りました。


田代さんが日々編集している「JTB時刻表」



また、手紙がテーマの当番組にちなんで、印象に残っている手紙についてのトークも。大学生時代に1年間だけドイツに留学していたという田代さん。当時は「1990年頃だったんですけど、やっぱり電話はなかなかかけられない。そのときに母親とか友人からの手紙でホームシックにかかったりもするので、手紙をもらってよかったなという記憶があります」としみじみ。

小山が「列車のなかで手紙を書くのも良さそうですよね」と話すと、田代さんは「いいと思います。時々、そういうふうに絵はがきを書いて、途中の郵便ポストに投函して楽しむみたいなことをよく聞きますね。たまに駅の前に昔の筒形の郵便ポストが残っているところもあるんですよね」とうなずいていました。


昨年復刻された「時刻表復刻版 1925 年 4 月号(創刊号)」



次回2月5日(日)の放送も、どうぞお楽しみに!

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<番組概要>
番組名:日本郵便 SUNDAY’S POST
放送日時:毎週日曜 15:00~15:50
パーソナリティ:小山薫堂、宇賀なつみ
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/post/

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