「びじゅチューン!」映像作家・井上涼、“ゲイ”を自覚した少年期

「びじゅチューン!」映像作家・井上涼、“ゲイ”を自覚した少年期

「びじゅチューン!」映像作家・井上涼、“ゲイ”を自覚した少年期

放送作家の高須光聖が、世の中をもっと面白くするためにゲストと空想し、勝手に企画を提案していくTOKYO FMの番組「空想メディア」。5月 5日(日・祝)の放送には、前週に続き、映像作家・アーティストの井上涼さんが登場しました。


高須光聖、井上涼さん



NHKの番組「びじゅチューン!」で、オリジナルソングとアニメーションを手がけている井上さん。今回は、自身のセクシュアル・マイノリティから、趣味だという喫茶店での人間観察まで、幅広いトークを繰り広げました。

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◆「同性愛の本を読み漁ったけど……」

高須:井上さん、カミングアウトされてましたよね?

井上:はい、ゲイです。

高須:いつごろ気付いたんですか?

井上:自覚したのは小学校〜中学校の、思春期に差しかかるころですかね。

高須:自分でびっくりしませんでした?

井上:びっくりするというよりは、「なんとなく、まわりと違うようだぞ?」と、だんだんフェードインしていく感じだったんです。

高須:(ダウンタウンの)松本(人志)ともよく話してましたけど、僕はお笑いを作っていると、「俺、おかしくなってんちゃうか?」と不安になるときがあるんですよ。(興が乗りすぎて)開けたらいかん扉から、見てはいけない自分が出てきそうな。そんな感じってありました?

井上:いえ、もう(扉が)開いちゃってるって感じでしたね。

高須:ちなみに初恋はいつです?

井上:小学1年生とか、割と早かったです。

高須:女の子ですか?

井上:男の子でした。

高須:もう、開いてますやん!

井上:だけど、人と違うとは思っていなかったんです。その後、男女の違いがはっきりしていく過程で、「これ、人に言えなくない? なんかやばいんちゃうか?」と、サスペンスの事実を知ってしまった人のような切迫感を持ち始めました。

高須:子どものころはコミュニティも狭いから、誰に相談したらいいか、わからんしね。

井上:インターネットもまだなかったので、図書館で、タイトルに「同性愛」とつく本を読み漁ったんですけど、「なんかやばいことが書いてそうやけど、意味わからん」と余計不安になって。本を家に持って帰られへんから、外で読んだりしてました。差別がないに越したことはないですが、今思うと、結果的に「まわりと違う」という感情が育んだものが、自分のなかにはあると思いますね。

高須:そこは難しいね。人には悩む時間や、(悩みを)解消するためにもがく時間が必要じゃないですか。そこで、自分のなかにかさぶたを作って、皮膚を厚くして頑張ろうとする。それを思うと、自分の5歳の娘をどう育てたらええのかと、最近悩むんです。もちろん、放っておいても絶対、苦しいことは起きるだろうけど。できるだけいろんなところに、ちょっとずつでもぶつかっておいたほうがいいと思うんですよね。井上くんは、けっこうな体験をしていて。

井上:でも、これをみんなが体験する必要があるかと言うと……。

高須:わかる。本当にそうだよね。

井上:親御さんの悩みは尽きないですよね。心配になっちゃいますよね。

高須:井上くんと話してると、優しさが伝わってくるな。

◆喫茶店での会話はエグい!?

高須:趣味とかはありますか?

井上:喫茶店が好きで。ある程度広くて、いろんな人が入れ替わり立ち替わりやってくるところ。隣の席から偶然聞こえてくる話を聞くのが趣味と言えます。あまりいい趣味じゃないけど。

高須:面白いですか? やっぱり。

井上:「意外とエグい話してるなー」というときが多いですね。けっこうな声のボリュームで「〇〇さんは本当にお金に汚い」「私もそう思ってたけど、言えないじゃない」みたいな(苦笑)。衝撃的だったのは、出会い系アプリで初めて会ったであろう若い男女の会話。「趣味は?」みたいな可愛らしい話から始まり、30分きっかり経ったくらいで、女性の温度が急に代わって「これ、読んでもらえます?」と書類を出して。たぶんネットワークビジネスの勧誘なんですよね。男性が、「うわー、話には聞いてたけど、こういうやつか! ちょっと可愛いと思ってたのに!」みたいな。

高須:あははは!

井上:最初の30分がうまいんですよ。男性から「もっとビッグになりたいと思っている」みたいな話を引き出して、「さっきこう言ってたじゃない。私たち、一緒にビッグになれると思うんだ」と。怖いなぁと思いましたし、男性の感じがすごく悲しくて。そういうのが面白くて、コーヒー2杯でいられるだけ(喫茶店に)います。人間観察にはもってこいの場所です。

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7月20日(土)からは、静岡県・MOA美術館で特別展「井上涼展 夏休み BYOBUびじゅチュ館」が開催されます。新作の映像インスタレーションに加え、尾形光琳 国宝「紅白梅図屏風」をモチーフにした作品、「びじゅチューン!」で制作したアニメーションの原画などを展示予定です。


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聴取期限 2019年5月13日(月) AM 4:59 まで

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<番組情報>
タイトル:空想メディア
放送日時:毎週日曜 25:00〜25:29
パーソナリティ:高須光聖
番組HP:https://www.facebook.com/QUUSOOMEDIA/

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