危険地帯を巡る丸山ゴンザレスの“危機回避術” 「“最悪”に備えていく」

危険地帯を巡る丸山ゴンザレスの“危機回避術” 「“最悪”に備えていく」

危険地帯を巡る丸山ゴンザレスの“危機回避術” 「“最悪”に備えていく」

日本が世界に誇る各界の“知のフロントランナー”を講師に迎え、未来の日本人たちに向けてアカデミックな授業をお届けするTOKYO FMの番組「未来授業」。8月28日(水)の授業講師には、「ジャーナリスト兼情報屋」として、世界の“危険地帯”を巡り、取材を続けている丸山ゴンザレスさん。第3回のテーマは「スラムは本当に危ないのか」。

丸山ゴンザレスさん



◆責任の所在は自分の中に求める

丸山:“スラム街”ってどういう場所だと思うかを、ちょっと聞いてみたいんですよね。僕にとって“スラム街”って、世間一般で言われるような危険な場所っていうイメージは、かなり薄いです。全く危なくないかっていうと、そんなことはないです。もちろん犯罪とかあります。ただ、僕がスラム街を調べたり取材したりするときに“その犯罪って、いつ、どこで、どういう状況で起きてるのか”って考え始めます。

大体調べていくと、多いのが夜中だったりとか雨が降ってる日とか。犯罪を実際に起こすのは、スラムの人じゃなくて、出入りしてる人だったりとか。実際にいろんなスラムに行ってみて思ったのは、スラムっていうのは、都市部とか人口集中地区における、非合法に暮らしているエリアの事なんですよ。つまりコミュニティになっている、家族が暮らしているんですね。そこに入っていったところで、そんなに危なくないって思ったんです。

自己責任って言葉は好きじゃないですが、やっぱり自分で情報を集めて、判断して、仮説を立てて行ってみようと思った、そこの旅に勝る経験値ってないと思うんですよ。物事って表裏ありますから、とにかく自分で考えて出した仮説なり、やろうとするプランなり、それを信じてダメだったら、自分の考え方が甘かったっていう考え方をするのが、よっぽど健全だと思うんですね。つまり、責任の所在をよそに求めない。自分の中に求める。そういう風に生きるほうが、海外を取材したりとか歩く上では、必要な考え方かなと思いますね。

◆錯綜する情報をどうやって取捨選択するか

――取材で入ってくる様々な情報を、どのように取捨選択しているのか伺いました。

丸山:アメリカの北部って、天候変わりやすいんですよ。ニュースサイトを見ていたら、日本の天気予報で見てたら雨、アメリカのやつで見たら晴れ、全部違うんですよ。で、どこの天気に合わせていくっていう話になったら、ある程度、最悪を想定していくから、雨具とかを持って行くっていうのが、基本的なスタンスですね。

つまり“なきゃないで大丈夫だろう”じゃなくて“一応、複数情報が出たら最悪に備えていく”っていうのが基本的なやり方なんですね。フィリピンの拳銃密造村に潜入取材しようと思ったときは、情報が錯綜してたんですね。“大丈夫”だとか“今はもう無い”とか“入れない”とか“俺が紹介してやるよ”、なんて人もいっぱいいました。

じゃあ、その情報を精査してみようと思ったときに、まず“俺が連れて行ってやるよ”とか“俺が紹介してやるよ”って言う人に「あの、来月行くんですけど」って言ったら“え、マジ?”みたいな感じで、急にひよってくる。そこの時点で、信用できないと思って除外していく。

そうすると“大丈夫だよ”と“結構やばいよ”っていう情報とかが残りますよね。どっちを信じるかってときに、これはある種のテクニックなんですけど、時系列に意見を並べるんですね。最新のほうをとります。ただ、最悪にも備えます。

◆丸山 ゴンザレス 1977年、宮城県生まれ。考古学者崩れのジャーナリスト・編集者。無職、日雇労働、出版社勤務を経て、独立。著書に『アジア「罰当たり」旅行』(彩図社)、『世界の混沌を歩くダークツーリスト』(講談社)などがある。人気番組『クレイジージャーニー』(TBS系)に「危険地帯ジャーナリスト」として出演していた。

◆今年も「未来授業〜FM Festival2019」開催!

“大学生をはじめとする若い世代にこそ、日本人としての誇りと自信を持ってもらいたい!”“彼らの「生き方」の琴線に触れる知的コンテンツを提供したい!”そう考え、当企画をFMの祭典=FM Festivalとして2010年度にスタートさせた番組が「未来授業〜FM Festival」。日本や世界を舞台に第一線で活躍し、時代の礎を築く「知の先達」による公開授業を通じ、 先達たちがこれまでに培ってきた豊かな知見に基づき、学生との対話型討論を通じて、 「知的エンターテインメント」としての場を提供します。

10月3日の東京会場、SESSION1では「<いのち>は一体だれのもの?」をテーマに、京都大学iPS細胞研究所所長・山中伸弥さんと芥川賞作家・川上未映子さんが講師を務めます。

そして同日のSESSION2は「地球が教えてくれること〜THINK SOUTH FOR THE NEXT〜」をテーマに、探検家の舟津圭三さん、写真家の石川直樹さんが登壇。

そして10月5日(土)の大阪会場では「ボクたちはAIなんかにとって代わられない」をテーマに、プロ棋士の加藤一二三さん、『東大王』(TBS系)東大王チーム大将の水上颯さん、大人気のYouTubeチャンネル「QuizKnock」の須貝駿貴さんが講師を務めます。

応募は9月26日(木)まで。応募方法や詳細はコチラから!

<番組概要>
番組名:未来授業
放送日時:毎週月〜木曜19:52〜20:00
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/future/
未来授業〜FM Festival2019 Webサイト:https://www.tfm.co.jp/future/fes/

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