“スタンプ押し職人”も存在!? 知られざる「押し鉄」の世界

“スタンプ押し職人”も存在!? 知られざる「押し鉄」の世界

“スタンプ押し職人”も存在!? 知られざる「押し鉄」の世界

さまざまな趣味と娯楽の奥深い世界をご紹介するTOKYO FMの番組「ピートのふしぎなガレージ」。9月21日(土)放送のテーマは「スタンプラリー」。
「御朱印集め」がルーツと言われる「スタンプラリー」。グーグルマップで旅行気分を楽しむ人もいる現代では、実際にその場所へ出かけてスタンプを押すアナログな行為にこそ価値があります。今回は新潮社「日本鉄道旅行地図帳」 元編集部 田中比呂之さんにスタンプラリーの魅力を教えていただきました。
(TOKYO FM「ピートのふしぎなガレージ」2019年9月21日(土)放送より)

写真はイメージです。



── “押し鉄”って何ですか?

“押し鉄”は各駅に用意されたスタンプを集める鉄道ファンのことです。この呼び方をするようになったのはここ10年くらいじゃないでしょうか。でも私のスタンプ帳は、昭和46年に最初の駅スタンプを押していて、それからずっと押し続けています。

現在、JRの駅が5,000強、私鉄の駅が5,000弱、合わせて全国に1万くらいの駅があります。あくまで推定ですが、その3割くらいの駅にスタンプが置かれているんです。中には歴代のスタンプを3つも4つも置いている駅もあります。それらを押して集めています。

── 夏休み企画のスタンプラリーとは違うスタンプなんですか?

そうですね。置き場所は待合室だったり、切符売り場の横だったり、駅の事務室で「スタンプありますか?」と聞かないと出てこないこともあります。だから私は駅で降りるとキョロキョロ周りを見て、スタンプ台が設置されていないか確認するんです。見つからなければ駅員さんに聞きますが、「ありません」と言われることもよくあります。

イベントのスタンプラリーだと正規の台紙にスタンプを押さないと後で景品がもらえません。でも“押し鉄”は特に景品もないので、それぞれのスタンプ帳を使っています。ただ、仲間とスタンプを交換するために、一度に10〜20枚も押す人もいるそうです。

── そういうコミュニティもあるんですね

スタンプの押し方が上手い人に頼むケースもあるみたいですね。そういう人は歯ブラシやウェットティッシュ、5〜6色のインクを持ち歩いて、スタンプのゴミをとり、キレイに拭いて、備え付けのインクに合わせた色でスタンプを押すのだとか。私はかすれたスタンプも一期一会だと思うので構いませんが。

駅スタンプは駅によって図柄が違います。東京駅に最初のスタンプが設置されたのは昭和7年ですが、そのときに描かれていたのは皇居の二重橋と丸の内の赤レンガ駅舎でした。その後、何度もスタンプは変わりましたが、モチーフの二重橋と駅舎は変わっていません。

── 昭和7年というと戦前から変わっていないんですか!

逆に田町駅のスタンプは、戦前は野球のボールの形をしてました。これは近くの慶應大学が野球で有名だったからです。しかし次のスタンプは、やはり近くにあった薩摩藩邸にちなみ、西郷隆盛と勝海舟の江戸無血開城の会談の図柄に。さらに最近スタンプを押しに行ったら、レインボーブリッジの何周年かを記念する図柄になっていたので、変わる駅もあります。

ちなみに“押し鉄”は鉄道ファンの中ではそれほど主流ではないと思います。私もそうですが基本的には“乗り鉄”で、その中で駅に降りたときにスタンプを押す人が“押し鉄”ですから。でも専用のスタンプ帳「わたしの旅 スタンプノート」は1971年から発行され続けているロングセラー。だから根強いファンがいることは間違いありません。熱心な人たちは戦前からいたと聞いています。

<番組概要>
番組名:ピートのふしぎなガレージ
放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国37局ネット
放送日時:TOKYO FMは毎週土曜17:00〜17:50(JFN各局の放送時間は番組Webサイトでご確認ください)
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/garage

関連記事(外部サイト)