【漢字トリビア】「働」の成り立ち物語

【漢字トリビア】「働」の成り立ち物語

【漢字トリビア】「働」の成り立ち物語

「漢字」、一文字一文字には、先人たちのどんな想いが込められているのか。時空を超えて、その成り立ちを探るTOKYO FMの「感じて、漢字の世界」。今日の漢字は「働く」、「労働」の「働(ドウ)」。
(TOKYO FM「感じて、漢字の世界」2019年11月23日(土・祝)放送より)

「働く」という字は「にんべん」に「動く」と書きます。にんべんは、人の行為や性格に関する部首。「動く」という字は「重たい」に「力」と書きます。「重たい」という字は、上下をくくった袋の中に穀物が入っている様子。「力」は農作業で使う道具「鋤(すき)」の形を表します。そこから「動く」という漢字は「農作業に従事する・はたらく」という意味になったのです。

ところが、いつしか「動く」という文字から「はたらく」という意味が薄くなり「うごく」という意味だけで使われるようになります。そこで、明治の近代化にともなって欧米語を翻訳する際に必要になり、「動く」に、にんべんを添えて「働く」という漢字が出来ました。日本で作られたこの「国字」は、逆輸入されて中国でも使われています。

ではここで、「働く」という字を感じてみてください。

ときに、誰かのしもべのように「働かされている」という気分になってしまうことがあります。そこで「勤労感謝の日」の今日は、まず、働くことのできる自分のすこやかさに、感謝。私たちのために働く人たちにも、もちろん感謝。さらに、シュバイツァーのこんな言葉を、かみしめてみます。

――本当の幸福を得ることができるのは、人に奉仕する道を探し求め、それを見出した者だけである。

漢字は、三千年以上前の人々からのメッセージ。その想いを受けとって、感じてみたら……。ほら、今日一日が違って見えるはず。

*参考文献 『常用字解(第二版)』(白川静/平凡社)
『心に寄り添ういい漢字』(向谷匡史/青志社)
『成り立ちで知る 漢字のおもしろ世界【道具・家・まち】編』(伊藤信夫/スリーエーネットワーク)

11月30日(土)の放送では「尊」に込められた物語を紹介します。お楽しみに。


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聴取期限 2019年12月1日(日) AM 4:59 まで

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<番組概要>
番組名:感じて、漢字の世界
放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国38局ネット
放送日時 :TOKYO FMは毎週土曜6:40〜6:45(JFN各局の放送時間は番組Webサイトでご確認ください)
パーソナリティ:山根基世
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/kanji/

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