防護服での看護に「看護師たちは申し訳なさを感じている」コロナ最前線で闘う医療現場の声

防護服での看護に「看護師たちは申し訳なさを感じている」コロナ最前線で闘う医療現場の声

防護服での看護に「看護師たちは申し訳なさを感じている」コロナ最前線で闘う医療現場の声

本部長・マンボウやしろと秘書・浜崎美保がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「Skyrocket Company」では、毎週木曜に、新型コロナウイルスと最前線で戦う医療現場の「リアルな現状や課題」を情報発信するべく、在京民放ラジオ放送局5社連携でスタートした共同プロジェクト「#医療現場を応援」と連動したコーナーをお届けしています。

5月14日(木)の放送では、医療法人社団永生会 南多摩病院 看護部長の切手純代(きって・すみよ)さんに生電話でお話を伺いました。


写真はイメージです



◆当たり前の看護ができない“もどかしさ”
やしろ:いま南多摩病院で、新型コロナウイルスの影響はどのように出ているのでしょうか?

切手:いまは随分(新型コロナウイルス感染症による)患者さんの数が減少してきて、病床数も余裕が出てきました。しかし、自粛緩和に伴って“また陽性者が増えていくのでは”と懸念されているなかで、現在空いている新型コロナウイルス感染症用の病床をほかの患者さんに使うわけにもいかず、使用できない空きベッドが出ているのが現状です。

やしろ:そうなんですね。

切手:でも、この機会に今までずっと気を張り詰めて頑張ってきた看護師たちに、交代でお休みを取ってもらうことができているので、それはありがたいな、と思っています。ただ、3月〜4月まではとても大変でした。2月から新型コロナウイルス感染症の患者さんの受け入れを始めたのですが、患者さんがどんどん増えていくに伴って、病床も拡大して対応してきています。熱があるというだけで新型コロナ感染(の可能性)があるからと診てもらえない方が、「ほかの病院で断られた」と言って、まわりまわってうちの病院に来られることも多かったです。

やしろ:はい。

切手:PCR検査をして、結果が出るまでに2〜3日かかるんですね。それまでは感染の疑いがあるということで個室に隔離して、感染防止の対策をしています。陽性反応が出れば、陽性用の病棟に移るのですが、陰性でも症状と合わせて判断していかなければならないので、人によっては2〜3回陰性の確認をしてから、隔離解除するということもありました。

やしろ:症状的には明らかにコロナ(感染)の可能性が高いなと思っても、検査結果で陰性が続くということもあるのですね。

切手:そうですね。肺炎の症状があって、“ちょっと怪しい”と思っても、一応もう1回痰(たん)からも検査をしてみようとか。2〜3回やっても陰性だったから「違ったんだね」って。きちんと病状を把握して陰性という確認をしないと、一般病棟には移せないですね。

やしろ:現状で、一番大変なことは何ですか?

切手:勤務者は、各病棟の志願者で構成したので、「嫌だ」と言う人はいないですけど、とにかく防護服を着るのがすごく大変で。着るのは簡単なのですが、脱ぐときにはウイルスが付着している防護服を脱ぐので、周囲にウイルスをまき散らしたり、汚染したりしないように細心の注意を払わなければならない。あと、着ているときはすごく視野が狭くて、動きにくくて暑いです。最近、(気温が)暑くなってきているので、マスクをしているだけでつらく感じる人も多いのではないかと思いますけど、医療用マスクはさらに密閉性が高くて、そのうえ帽子を被って、目も覆って、防護服を着て汗だくで仕事をしているんですよね。

やしろ:番組サイトに医療従事者からの書き込みもあって紹介したのですが、まさに防護服がここ数日間きついと。

切手:そうなんです。あと、つらいのは、いままでは当たり前のようにやってきた患者さんの手を握るとか、背中をさするとか、痛いところに手を当てるなどの看護が、防護服を着て手袋を着用した手でしかできない。病んでいるときって人の温もりとか体温にすごくやすらぎを感じたり、癒されたりするものだと思うので、すごく大切にしたいところですけど、それができない“もどかしさ”を感じています。現場の看護師たちは、そもそも防護服を着て対応することに申し訳なさを感じているのも事実です。

やしろ:いま不安に思っていることはありますか?

切手:これからPCR検査を増やすと言われていて、それはとてもいいことだと思うのですが、PCR検査の結果だけで安心するのはすごく心配だなと思っています。新型コロナの感染だけに気をとられてしまって、陰性結果に安心して、重大な病気を見落としてしまうことが懸念されると思っていて。

やしろ:はい。

切手:うちでは発熱者外来をしていますけど、発熱して風邪に似た症状で来られた方のなかに髄膜炎や白血病などの病気が見つかった方もいらっしゃるので、PCR検査だけをするのではなくて、医師がきちんと問診をして、症状に合わせた臨床診断をしてほしいと思います。

やしろ:全然違う病気で症状が出ている可能性も大いにありますもんね。最後に、これを聴いているリスナーにひと言お願いします。

切手:つい最近まで当たり前だった日常がそうじゃなくなったいま、たぶん多くの方がさまざまに大変な思いをされていると思います。1日も早く元の日常に近い日々に戻るためには、全員がやるべきことをきちんとやって、やってはいけないことは絶対にしない。一人ひとり、その意識を高く持つことが大切だと思います。

なお、「#医療現場を応援」と連動したコーナーは、TOKYO FMでは毎週木曜の「Skyrocket Company」のほか、「Blue Ocean」でも毎週火曜9:12ごろからお届けしていますので、ぜひ現場の声に耳を傾けてみてください。

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聴取期限 2020年5月22日(金) AM 4:59 まで

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<番組概要>
番組名:Skyrocket Company
放送日時:毎週月〜木曜17:00〜19:52(※コーナーは毎週木曜18:40ごろ〜)
パーソナリティ:本部長・マンボウやしろ、秘書・浜崎美保
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/sky/
番組公式Twitter:@Skyrocket_Co

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