梅雨明けにやってくる台風シーズン…水害が起きたあとには“感染症”に要注意!

手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMの番組「防災FRONT LINE」。7月25日(土)の放送では、感染症に詳しい、国立国際医療研究センターの忽那賢志(くつな・さとし)さんに「水害が起きたあとに注意すべき感染症」について伺いました。


※写真はイメージです



今年は、奄美地方で過去最も遅く7月20日(月)に梅雨明けを迎え、関東甲信地方の梅雨明けも遅かったですね。そして梅雨が明けたあとは、台風シーズンがやってきます。

水害が起きたとき、新型コロナウイルス以外の感染症にも注意しなければならないことをご存知でしょうか?

忽那さんは、「(水害で)体が水に浸かってしまった方は、『レプトスピラ症』という病気が流行ったり、災害で怪我をして破傷風になったり、特定の感染症が流行することがあると言われています。雨のあともそうですが、避難所で集団生活をすること自体が、感染症のリスクを高めることになり得る」と言います。

レプトスピラ症という感染症を初めて耳にする方も多いのではないでしょうか?

これは、「ばい菌の感染症なのですが、ネズミのおしっこのなかに生息しています。ネズミのおしっこが汚染された川の水などに浸かることによって、皮膚からばい菌が入って感染する病気です」と忽那さん。潜伏期間は、3〜14日ほどで、発熱や腎臓障害、意識障害などの症状が出るそうです。

対策としては、丈夫な長靴や手袋を着用すること。なるべく、長袖や長ズボンなどを着用し、肌の露出を控えることも大切です。

忽那さんが、もう1つ注意すべき感染症として挙げたのは「レジオネラ症」。「水のなかにいるばい菌です。日本だと、温泉とか循環風呂などに浸かって発症することがあります。肺炎を起こす病気ですね」と説明。

レジオネラ症は感染から2〜10日で、発熱、倦怠感、咳、息苦しさ、意識障害などの症状が出ます。

2018年の西日本豪雨の際は、レジオネラ肺炎にかかった方も多く報告されています。対策としては、マスクをつけることが重要です。マスクを2〜3枚重ねたり、濡れマスクを利用したりするのも効果的だと言われています。

そして、「破傷風」については「ケガとか、動物に噛まれて感染することのある病気で、筋肉がけいれんしてしまって呼吸ができなくなることもあります。普通は、子どものときにワクチンを打っている方に多いです。ただ、1968年より前に生まれた人は定期接種として打っていない人も多いので、注意してもらいたいです。ボランティアなどに参加する前には、予防接種歴を確認してください」と注意を促していました。

忽那さんが話していたように、破傷風は小さな傷や擦り傷など傷口から入り、感染すると命を落とす危険もあるという怖いウイルスです。新型コロナウイルス以外にもこんなに怖い感染症が潜んでいるのですね。

一般社団法人 日本感染症学会は、「避難所における感染対策マニュアル」を出しています。こうした感染症対策は、自分の身を守ることはもちろん、周りの人を守ることにもつながります。ぜひ参考にしてみてください。

<番組概要>
番組名:防災FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25〜8:30
パーソナリティ:手島千尋
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/bousai/