車いすバスケ・香西宏昭、東京パラリンピックに向けた取り組み「良いほうに向いている」

藤木直人、高見侑里がパーソナリティをつとめ、アスリートやスポーツに情熱を注ぐ人たちの挑戦、勝利にかける熱いビートに肉迫するTOKYO FMの番組「TOYOTA Athlete Beat」。11月21日(土)の放送では、車いすバスケットボール日本代表の香西宏昭選手をゲストに迎え、お届けしました。


藤木直人、(リモート画面)香西宏昭選手、高見侑里



香西選手は1988年生まれ千葉県出身の32歳。生まれつき両膝から下がない香西選手は、12歳のときに体験会に参加したことをきっかけに車いすバスケと出会い、名門「千葉ホークス」で本格的に競技をスタート。高校卒業後、単身アメリカに渡り2年半英語を勉強したのち、車いすバスケの名門・イリノイ大学に編入。そこで、全米大学リーグのシーズンMVPを2年連続で受賞する活躍を見せ、キャプテンとしてチームを牽引。

そして、2013年からはプロとしてドイツのブンデスリーガでプレー。2021年に開催予定の東京パラリンピックで4大会連続のパラリンピック出場を目指しています。

◆コロナ禍でのトレーニング
藤木:新型コロナウイルスの影響で、今年は練習もままならない時間が長かったと思いますが、香西選手はどのように過ごされていましたか?

香西:4月くらいから2ヵ月近く体育館が使えなかったので、ひたすら家で筋トレ、あるいは競技用車いすに乗ってロードワークでちょっと走ったり、どうにか体(のコンディションを)を落とさないようにやっていましたね。

藤木:競技用の車いすでロードを走れるものなのですか?

香西:走れます。ただ、タイヤが削れてしまうんですけど“もうそんなことは言っていられないな”と思って。“やるしかない”という感じでしたね。

藤木:バスケというと、戦術やチームワークが大切な要素かと思うんですけど、(チーム)練習ができないというのは、やっぱりもどかしかったんじゃないですか?

香西:そうですね。ただ僕たちも、大会が軒並みキャンセルになっているところなんですね。なので、なかなかクラブチームとしての目標を持つのも難しくて……。“あまり焦らずに”と自分のなかでは思うようにしているんですけど、やっぱり、みんなとチームワークやタイミングを合わせることも必要ですし、いろいろなことが少しずつ落ち着いて、チームのみんなと練習ができればいいなと思います。

藤木:香西選手の幼い頃は、車いすバスケと出会う前から球技が大好きだったのですか?

香西:はい。小学校に入ってからは野球がすごく好きになって。僕は千葉出身なので、ロッテ(千葉ロッテマリーンズ)の球場に行ったり、テレビでもよく野球中継をやっていたので、たくさん観たり友達とも遊んだりしていましたね。

藤木:バスケはどうだったんですか?

香西:全然興味がなかったです(苦笑)。

◆渡米を経てプロの世界へ
高見:香西選手は、車いすバスケのどんなところに惹かれていったのですか?

香西:最初は(車いすバスケの)体験会に行ったのがきっかけなんですけど、そのときに乗った競技用の車いすが、すごく簡単に速く動けたりクルクル回せたりして、それが楽しかったのが大きかったですね。

藤木:そして、高校時代は日本選手権のMVPに2度輝きました。卒業してからアメリカへと渡ったわけですが、どのような思いがあったのですか?

香西:僕が車いすバスケを始めた1年目に、後々僕の恩師になるマイク・フログリーさんという「車いすバスケ界で史上最高のコーチ」と言われている方がいらして、その方とお会いする機会があったんですね。

これも、車いすバスケの3日間のクリニックのようなものに参加したのがきっかけで、その当時、マイクさんはイリノイ大学のコーチだったんですけど、マイクさんが13歳の僕に、「イリノイ大学に来ないか?」とか「アメリカには大学リーグがあるんだよ」とかいろいろと教えてくださって。正直、当時は“口のうまいおじさんだな”としか思えなかったんですけど(笑)、中学、高校と少しずつ年齢を重ねるにつれて連絡が増えてきて。

藤木:定期的に連絡をくださっていたんですか?

香西:そうなんです。「中学卒業おめでとう」とか、高校に入ってからは「大学ではどんなことを勉強したいのかな?」と、どんどん具体的な質問に変わっていって“あ、本気だったんだな”って、ちょっとずつ思うようになって。イリノイ大学に行ったのは、やっぱり“選手としても人間としても成長したい”という一心で行きました。ただ、めちゃくちゃ不安だったり怖かったりして、出発の日は空港でビービー泣いちゃったんですけど(苦笑)。

藤木:今の香西選手の風貌からはちょっと想像がつかないんですけど(笑)。でもそこからスタートして、結局はイリノイ大学でキャプテンをつとめてMVPも獲得。そして、卒業された後はドイツでプロの道を選ばれましたよね。

香西:在学中から、既に僕の先輩選手がヨーロッパで活躍しているのをSNSなどで見る機会があったんですね。僕も“ヨーロッパに行って、もっとレベルアップすることが当たり前”みたいに自然と思っていたところがあったんですよね。結果的に、ハンブルグのチームにお世話になることになりました。

藤木:今は帰国されて日本のチームに戻られていますが、これはやはり東京パラリンピックを見据えてのことなんですか?

香西:そうですね。ドイツにいたときは代表合宿に参加できないことも多々あったので。それこそ、速い展開のなかで細かい動きを合わせるのは、何回も繰り返しやっていかないと合わなくなるので、帰国して(代表チームと)合わせる時間が増えているというのは、良いほうに向いているんじゃないかなと思います。

次回11月28日(土)の放送も、引き続き香西選手にお話を伺います。どうぞお楽しみに!

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聴取期限 2020年11月29日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:TOYOTA Athlete Beat
放送日時:毎週土曜 10:00〜10:50
パーソナリティ:藤木直人、高見侑里
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/beat/