死んだふりで逆ギレ!? 江戸の奇人絵師「司馬江漢」の珍行動

死んだふりで逆ギレ!? 江戸の奇人絵師「司馬江漢」の珍行動

死んだふりで逆ギレ!? 江戸の奇人絵師「司馬江漢」の珍行動

江戸の粋から古き良き昭和まで、東京の過去を旅する、TOKYO FM「シンクロのシティ」のコーナー「ハナコマチ」。江戸時代には面白い人たちがたくさんいるのですが、やっぱり名を残しているのは「奇人かつ、才能がズバ抜けている人」。今回は、ある絵師のエピソードをご紹介します。


死んだふりで逆ギレ!? 江戸の絵師「司馬江漢」の珍行動



近くにいたらびっくりするけど、でもなんとなく憧れてしまう、奇人と呼ばれる人々。
江戸時代には、そんな奇人たちが溢れていました。
ただ変わっているだけでなく、自由に生き、そして才能も開花させていた彼らを、やはりどこか羨ましくも感じます。
今回ご紹介するのは「司馬江漢」という、ひとりの絵師です。

江漢は江戸中期の生まれ。
小さな頃から好奇心が強く、あらゆる名人に習い、絵の技術を会得しました。
中国の絵師から写実画を学び、西洋版画や油絵にも興味を持ちます。
当時にしては画期的で、なんと「『覗眼鏡(のぞきめがね)』で見ると立体的に見える」という3Dのような作品も描いたのです。

才能のカタマリであった江漢ですが、やはり残っているエピソードは、奇人ド真ん中。
ある日、江漢の知人たちに突然こんな手紙が送られてきたのです。

「江漢先生は老衰し、絵も描かなくなってしまいました。蘭学や天文にも飽きてしまい、ただあるがままの自然に任せる生活を楽しんでいました。昨年は1年京に滞在しましたが、また江戸にもどり、相模のお寺の僧侶の弟子となって、悟りを開いたのち、76歳で死にました」

江漢の突然の死亡通告書に、驚き、悲しむ人々。
香典を送ったり、慰め合ったりもしたでしょう……。
それなのに、実は。この通告書、江漢本人が送ったものだったのです!
理由はわかりません。
人づきあいが面倒になったとも、一回死んでみたかったとも言われています。
しかもこのとき、江漢67歳。9歳も歳をごまかして、死んだことにしたのです。

あるとき江漢が、やむを得ず外出した際、知り合いに見つかってしまいます。
「あれっ!? 江漢先生ですよね? 先生! 先生!」……当然驚いて呼びかける知人。
無視して早足で去る江漢ですが、「ねえ先生! 先生ですよね?」としつこく話しかけてきます。
イライラした江漢は、振り返りこう言ったそうです。
「死人がしゃべるかい!!」

見事な奇人、司馬江漢ですが、とても仲が良かったという人物が平賀源内。
類は友を呼ぶって、本当なんですね。

文/岡本清香


TOKYO FM「シンクロのシティ」にて毎日お送りしているコーナー「トウキョウハナコマチ」。江戸から現代まで、東京の土地の歴史にまつわる数々のエピソードをご紹介しています。今回の読み物は「死んだふり!? 司馬江漢の奇人エピソード」として、10月19 日に放送しました。


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<番組概要>
番組名:「シンクロのシティ」
放送日時 :毎週月〜木曜15:00〜16:50
パーソナリティ:堀内貴之、MIO
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/city/

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