「時短協力金対象外の業種」をどう支援するのか? 緊急事態宣言延長に伴う「追加の支援策」を考える

声優としても活躍中の鈴村健一(月〜木曜)と俳優の山崎樹範(金曜)、フリーアナウンサーのハードキャッスル エリザベスがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「ONE MORNING」。2月3日(水)放送のコーナー「リポビタンD TREND NET」のテーマは「10都府県で延長が決定した緊急事態宣言」。元経済産業省の官僚で制度アナリストの宇佐美典也(うさみ・のりや)さんに話を伺いました。


※写真はイメージです



政府は2月2日(火)の新型コロナウイルス感染症対策本部で、11都府県に発令中の緊急事態宣言について、栃木県を除く10の都府県で3月7日(日)まで延長することを決めました。

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鈴村:こちらのニュースを、どのようにご覧になっていますか?

宇佐美:妥当な判断かと思います。今、政府はコロナ禍の緊急度合いを6つの指標で見ています。

6つの指標は「病床使用率」「10万人あたりの療養者数」「PCR陽性率」「10万人あたりの新規感染報告数」「直近1週間と先週1週間の増加比率」「感染経路不明割合」。おおむね改善傾向が見られているのですが、残念ながら病床使用率がなかなか下がらず、高止まりしています。

例えば、東京の病床使用率は全体で72%。特に重症者用の病床が113%ということで、すでに容量を超過しています。現在の医療資源がひっ迫している状況が改善されるまでは、緊急事態宣言を継続すべきだと思います。

◆新規感染者数は減少傾向にあるのか?

鈴村:新規感染者数だけを見ると、減ってきているように感じるのですが、いかがでしょうか?

宇佐美:感染者数は確実に減ってきています。一番多いときは、全国で1日8,000人近くが感染していたのが、2,000人前後水準まで下がりました。「実行再生産数」(1人の感染者が平均して何人に感染させるかを示す指標)も、現在は「0.8」前後とみられています。

ただ、ここで緊急事態宣言を解除すると、また徐々に上がっていくことが予測されます。前回の緊急事態宣言解除時の実行再生産数は「0.5」くらいでしたので、その水準近くまで下げる必要があるのではないかなと思います。

鈴村:緊急事態宣言の延長に伴い、「追加の支援策が必要ではないか?」という声も上がっています。どう思われますか?

宇佐美:時短営業を要請されながら、協力金の対象外になっている業種があります。例えば、ゲームセンター、麻雀店、パチンコ店などです。このような風営法で規制や罰則などが定められた業種は、規制が厳しい上に、事業転換もかなり難しい状況です。このような“支援から漏れている業種をどう支援するのか?”が重要なテーマになってくると思います。

助成に関しては、今までリーチしていなかったところにどうリーチしていくのか。例えば、規制の緩和だったり、事業転換をしやすくしてあげたりする必要があると思います。

鈴村:そうですよね。「大変なのは飲食店だけではないんだ」という声も聞こえてきます。いろんな角度から広く理解していかなければならないし、それに対する補償は必要だと感じます。

◆コロナ禍で雇用環境も悪化している?

宇佐美:徐々に悪化していますね。求職活動の難しさを示す指標「有効求人倍率」を見ると、近年は「1.5倍」程度が、「1.06倍」とかなり下落しています。この数字には偏りがあり、特に飲食業、エンタメ業、小売り業などでの求人の減少が目立ちます。そもそも、仕事を探す活動を控える人も増えているので、実際はもっと厳しいのではないかと思います。失業率も上昇傾向にあります。近年は2%台前半のところ、3%に迫って急速に上昇しています。

鈴村:雇用環境を改善するためには、どのような対策が必要だと思われますか?

宇佐美:全体で見れば有効求人倍率は「1」を超えています。いわゆる“就職氷河期”と比べると、まだ「すごく厳しい」とまでは言えない状況で、働き口自体はある状況です。

ただ問題は、一部の業種の雇用環境の悪化が著しいので、働きたい業種で働けないという問題が生まれています。これを解消するには、今までと違う業種で働いてもらうことになり、“学びなおし”“職業訓練”などの支援をする必要があります。

現在でも「求職者支援制度」という、学びなおしをしている方々に対して月額10万円支援する制度があります。こういう制度をもっと使いやすくして、他の業種に転職しやすい制度を作る必要があると思います。

鈴村:なるほど。この制度をご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、もっと広く知らせないといけないですよね。こういう制度があると分かれば、新しい業態に進む意欲が出てくる可能性もありますしね。

また、「追加の支援策が必要ではないか?」という話に戻りますが、今のままではダメだと感じる方もいると思います。飲食店だけではなく、それ以外にも大変な方もいると思います。時短要請に応じた飲食店の協力金が、1日一律6万円でいいのか? と思いますし、続くのであればもっと政策を整えなければいけないのではと改めて感じました。この状況でも仕事ができている方、そうではない方に差があるのは仕方がないことではあります。だからこそ、できない方々を救う手立てを考えていかなければいけないと思います。

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<番組概要>
番組名:ONE MORNING
放送日時:毎週月〜金曜6:00〜9:00
パーソナリティ:鈴村健一(月〜木曜)、山崎樹範(金曜)、ハードキャッスル エリザベス
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/one/

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