まるでSFの世界!? 今、この「AR」アプリが面白い!

まるでSFの世界!? 今、この「AR」アプリが面白い!

まるでSFの世界!? 今、この「AR」アプリが面白い!

さまざまな趣味と娯楽の奥深い世界をご紹介するTOKYO FMの番組「ピートのふしぎなガレージ」。12月9日(土)放送のテーマは「AR」。昨年の「ポケモンGO」(「Pok?mon GO」)ブームも記憶に新しいと思いますが、現実世界にいろいろな情報を付加できるAR(拡張現実)は、医療分野やカーナビなどにも応用され、未来の生活に欠かせない技術としても注目されています。今回はARの最新情報や未来の姿を、TOKYO FMの番組の中で詳しい方々に教えていただきました。
(TOKYO FM「ピートのふしぎなガレージ」2017年12月9日(土)放送より)


まるでSFの世界!? 今、この「AR」アプリが面白い!



◆「ARでこんなことが実現しています!」
AR三兄弟 川田十夢さん

── ARってどういう技術なんですか?

ARは「Augmented Reality(拡張現実)」の略で、現実世界を舞台にゲームなどのデータをレイアウトしていくイメージですね。その基本になるのが、カメラの認識技術です。スマホのカメラで撮った写真の輪郭を検出して「これはコップである」みたいなことを認識し、その空のコップにコーヒーが入ってるような表現をする。これが初歩的なARです。

テーブルを認識できれば、その上に何かを置くのもARで表現できます。「小さな妖精がテーブルの上に現れた」なんて、昔はただの不思議な人の話でしかありませんでしたが、それを画像として保存してSNSでシェアできたりするのがARのすごいところです。

── 具体的に川田さんはARでどんなことをやってきたんですか?

たとえば東京のどこかを歩いていて「このへんって昔はどうなっていたんだろう?」と思ったときに、時間軸をさかのぼってその場所にかつてあった建物を再現する……みたいなことをやりました。普及度の都合でスマホを利用することが多いのですが、プロジェクションマッピングや街頭モニタを使っても良いと思います。

人間の五感を拡張して感じさせるのがARなので、視覚に限りません。ラジオだって聴覚の拡張で、聴覚越しにいろんな場所へ行けたり時間をさかのぼったりできるのは、まさにAR的な体験です。それから風が吹くとチリンと鳴る風鈴は風を音に変換していますし、本来は無臭のガスに臭いを付けて漏れたときに知覚できるようにするのも、ある種の拡張現実。そんな拡張をテクノロジーで実現するのがARです。

── とはいえARといえば、今はやっぱりスマホですよね。

そうですね。最近のスマホはカメラが二眼(ステレオ/デュアル)になっていて、三角測量の要領で対象との距離をだいたい測ることができます。それで「このスペースにあの家具が入るだろうか」「モデルさんは背が高いって聞くけど実際はどれくらいなんだろう」なんて実物大の世界を体験することが可能になりました。

僕が作ったものでしたら、実寸大のファッションモデルが最新の服を着て登場するアプリがあります。「この服いいな」と思ったら説明を読めますし、回り込んでどう着こなしているかを確認したり、一緒に写真を撮ったりできます。今の技術なら現実の照明環境をアプリ内の3Dモデルに反映できるので、ほとんどSF映画の世界ですね。


◆「進化するAR技術の未来とは」
Kudan株式会社 千葉悟史さん

── 千葉さんはどんな研究をされているのですか?

我々はARの裏側、つまり「どういうふうにコンピュータが現実世界を認識するか(人工知覚)」を研究開発しています。たとえばARのデータとしてお店の看板を作っても、コンピュータが場所を正確に把握するのが難しいので、どうしても看板の位置がズレてしまうんです。GPSを使ってもデータが荒すぎて、正確な位置に看板を出すことができません。

そこで利用するのが人間の知覚です。コンピュータが人間の目と同じように知覚できれば「ココに看板を」という指示を正しく実行できます。それによって自分だけでなく、みんながARの看板をちゃんとした位置で見られるようになるんです。この技術によってデジタル情報がとても自然に現実と重なった世界を実現できます。

── そんなことが本当に可能なんですか!?

実はこの技術はすでに提供が始まっています。今はARという特別な言葉があって、特別な端末を使って見たときだけ表示される特別なものというイメージですが、これからはARがどんどん自然にあるものになっていくでしょう。

ちょっと前に話題を呼んだスマホアプリ「セカイカメラ」は、カメラで映した画面にGPSの位置情報を使ってお店のデータなどを表示させるものでした。しかしGPSでは位置がズレたり、GPSの使えない地下街では使えなかったんです。それから「ポケモンGO」も最初は皆さん「すごい!」と仰るものの、慣れてくると「やっぱり現実とは違うよね」と要求レベルが上がっていきます。

それがここへ来てARが盛り上がり、研究開発のスピードも飛躍的に伸びました。メガネを掛けて見る景色が現実なのかヴァーチャルなのかわからない時代、それをみんなが自然と受け入れている世界が、もう3〜5年で訪れるかもしれません。

── メガネ……やっぱり将来もARといえばメガネなんでしょうか?

情報を表示する画面はどんどん目に近づいています。最初はパソコンで、どこか決まった場所に置かれているものでした。それがスマホになって常に手元にあるようになり、それがさらに近づくとメガネに……ここまではすでに実現しています。そしてまだ研究段階ですが、将来はもっと近づいてコンタクトレンズになるかもしれません。さらにその先ではまぶたにチップを埋め込んで網膜に直接投影する研究も行われています。そうやってARがごく自然に生活の中に入っていくだろうと思います。


◆「このARアプリが面白い!」
フリーライター 佐野正弘さん

── 佐野さんおすすめのARアプリといえば?

「ワールド・ブラシ」はスマホをかざした場所に落書きができるARアプリです。ARなのでその落書きはずっと残っていますし、落書きを怒られることもありません。子どもなんかはとても楽しいだろうと思います。

ARの技術は年々高まっていて、Appleは今年から「ARKit」という開発ツールを提供しはじめました。Googleも似たようなツールを出していますが、それらによって開発者がARアプリを作りやすい環境が整いつつあります。昨年、「ポケモンGO」の大ヒットによってARが脚光を浴びたこともあり、現在はARの第2次ブームと言われるほどです。

── 「ポケモンGO」は、どのへんが人気の理由だったんでしょう?

「ポケモンGO」を開発したナイアンティック社は、もともと位置情報を使ったスマホゲーム「イングレス」を出していました。これは現実世界のさまざまな場所をARの世界で奪い合う陣取りゲームで、ARですからチェックポイントみたいな場所に行っても特に何かがあるわけではありません。でも、スマホを見るとそこがチェックポイントになっていて、みんなで戦って奪い合うというゲームです。

このイングレスをベースに開発されたのが「ポケモンGO」でした。イングレスのポータル(チェックポイント)がポケストップという名前になり、そこにポケモンが現れる仕組みになっています。AR世界にいるポケモンを現実世界の中で見つける設定は、とても面白い取り組みだったと思います。

── ARゲームの今後の展開はどうなりそうですか?

ARとVRを組み合わせたMR(複合現実)のゲームも登場しています。たとえばLenovoの「ジェダイ・チャレンジ」。これはスターウォーズの世界をスマホと専用ゴーグルとライトセーバーふうのコントローラーで遊べるのですが、たとえば目の前に現れるダークサイドの騎士とコントローラーを振り回して斬り合ったりするゲームです。

また、FacebookもこれからARプラットフォームに力を入れると言っていて、SNSの最大手だけにARを使ったコミュニケーションを研究しているようです。さらに「ポケモンGO」のナイアンティック社は2018年に「ハリー・ポッター」のARゲームを出すと発表しました。具体的な内容はまだ発表されていませんが、非常に楽しみです。


TOKYO FMの「ピートのふしぎなガレージ」は、《サーフィン》《俳句》《ラジコン》《釣り》《バーベキュー》などなど、さまざまな趣味と娯楽の奥深い世界をご紹介している番組。案内役は、街のはずれの洋館に住む宇宙人(!)のエヌ博士。彼のガレージをたまたま訪れた今どきの若者・新一クンと、その飼い猫のピートを時空を超える「便利カー」に乗せて、専門家による最新情報や、歴史に残るシーンを紹介します。

あなたの知的好奇心をくすぐる「ピートのふしぎなガレージ」。12月16日(土)の放送のテーマは「スープ」。お聴き逃しなく!


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聴取期限 2017年12月17日(日) AM 4:59 まで

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<番組概要>
番組名:ピートのふしぎなガレージ
放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国37局ネット
放送日時:TOKYO FMは毎週土曜17:00〜17:50(JFN各局の放送時間は番組Webサイトでご確認ください)
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/garage

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