「アメ横」が“魚屋”のイメージになった理由

「アメ横」が“魚屋”のイメージになった理由

「アメ横」が“魚屋”のイメージになった理由

さまざまな趣味と娯楽の奥深い世界をご紹介するTOKYO FMの番組「ピートのふしぎなガレージ」。12月2日(土)放送のテーマは「アメ横」。気がつけばもう12月。そろそろ大掃除やお正月の買い出しの準備をする時期ですね。お正月の買い出しといえば、年末のニュースでは大勢の人で賑わう上野「アメ横」の映像が定番ですが、実はすごくユニークな商店街で、最近は新しい取り組みにも挑戦しているそうです。今回はそんなアメ横の魅力を、TOKYO FMの番組の中で詳しい方々に教えていただきました。
(TOKYO FM「ピートのふしぎなガレージ」2017年12月2日(土)放送より)


「アメ横」が“魚屋”のイメージになった理由



◆「アメ横は1日中いても飽きません」
『散歩の達人』編集長 土屋広道さん

── アメ横、すごい活気ですね!

土曜日の夕方になると歩くのも大変なくらいの人出ですね。アメ横は東京・上野駅から御徒町駅の間の商店街で、500mくらいの通りに400店近くのお店が密集しています。お店の種類も豊富で、食材のお店、お菓子屋さん、化粧品屋さん、洋服のお店などが多いですね。ただ安いだけじゃなくて、インポートの洋服を都内で初めて扱うようなお店もあります。

最近はアジア食材のお店も増えました。アメ横センタービルの地下に行くと、パロットというふ化直前のアヒルの卵や、ブタの頭などを売っているお店があります。日本ではあまりなじみがない食材が並んでいる光景は、かなりコアでおもしろいですよ。我々でも食べやすいものなら、ケバブのお店がものすごく増えています。

── 特に有名なお店はありますか?

今は全国各地にある「ABCマート」は、ここ、アメ横が発祥です。それから、セレクトショップの「シップス」も確か、アメ横が最初だったはず。アメ横には「ハナカワ」のような老舗セレクトショップが今でも残っていて、時代に合わせた良いモノを揃えているので、男女問わず覗いてみる価値があります。

アメ横は古着屋さんも多いのですが、90年代の古着だけを集めているお店や、アメリカのスリフトストアのような形態のお店など、最近はいろんなスタイルのお店が増えています。高架下からちょっと離れた場所にある「ハレル スリフトストア」がそんな新しい古着屋さんです。

── お店以外でアメ横の名所や見どころといえば?

アメ横通りをちょっと歩いて御徒町駅寄りに行くと「摩利支天 徳大寺」があります。ここは「二木の菓子」というお店の屋上に建っているユニークなお寺で、勝負の神様なのでアメ横観光のついでに寄ってみてはいかがでしょうか。つい、下の二木の菓子にも寄ってしまいますが(笑)。

アメ横は1日いても歩き足りないくらい楽しいところです。基本的にどのお店も安いので、さらに値切ってもらうことはあまり期待しないでください。その代わりにオマケをつけてくれることは良くあります。チョコレートのたたき売りをしている「志村商店」などに行くと、気っぷの良い店員さんが「コレもつけちゃう!」と言っている光景をよく見かけます。


◆「アメ横が魚屋のイメージになったワケ」
アメ横商店街連合会 会長 星野勲さん

── アメ横は外国人観光客も多いようですが。

アメ横は中国本土よりも台湾の方が多いのが特徴で、そのほかにも香港、マレーシア、シンガポール、タイの方が大勢いらっしゃいます。調べてみると、中国本土の方は秋葉原や新宿に行くのだそうで、それをアメ横に呼ぶためにQRコードを使ったスマホ決済を導入しました。中国の「アリペイ」と「ウィーチャットペイ」を使えるお店がすでにいくつかあります。

なにせ中国は人口が多いですから、スマホ決済を利用している人がすでに9億人もいます。そのうちの1割が富裕層だったとしても9000万人。そういう方にお買い物していただけるよう、スマホ決済を導入しました。商店街として導入したのはアメ横が全国で最初だったそうです。フリーWi-Fiも使えるようにしたり、新しい取り組みにいろいろ挑戦しています。

── 古い商店街というイメージだったので意外です。

アメ横は戦後間もない頃から続いているお店も少なくないので、3代目に入っているところも出始めています。アメ横センタービルの2階の「ハナカワ」や1階の「守屋商店」などは昔からずっと洋服屋をやっていますね。「マルセル」はGパンという呼び方の発祥の店です。進駐軍から払い下げられたGIのズボンという意味でGパンと呼んだそうです。

昭和40年代にはアメ横で新巻鮭のバブルが起こりました。当時、暮れになると新巻鮭をお歳暮として地方発送するのが大ブームになり、「1本1000円だ〜!」なんて声がアメ横で飛び交ったんです。それで「アメ横といえば魚屋」というイメージが定着したんだと思います。当時は新巻鮭から落ちた塩で、そこら中が塩まみれになったほどでした。

── お歳暮の新巻鮭、ニュース映像で観たことがあります!

最近は新巻鮭じゃなくてカニになりましたが、暮れの3日間はそういう品を求めるお客さんだらけになるので、洋服屋は商売になりません。そこで魚屋が、隣の洋服屋の軒下をお金を払って借りて商売しています。それで暮れに初めてアメ横を訪れた方は「アメ横は魚屋がすごく多い」と思うんですが、実は普段はそこまでではありません。

ちなみにアメ横の魚屋は1000円単位です。3000円の魚を2つで5000円でどうだ、みたいな感じですね。とにかく暮れは人出がすごいので、釣り銭を数える余裕がないんです。マイナスにならず、いくらかでも儲けが出れば良い、という感じで商売をしています。


◆「ぶらりアメ横 買い物の旅」

◎今回、『散歩の達人』編集長の土屋広道さんに案内していただいたアメ横の商店街から、「志村商店」「ハナカワ」「中田商店」の方々にコメントをいただきました!

■チョコレートのたたき売り「志村商店」さん

「はい、どうぞいらっしゃい! いれますよ、いれますよ、オマケだよ! テレビを観た方、手を上げて。ラジオを聴いた方、手を上げて。生キャラメルチョコも入れちゃう! 血液サラサラの70チョコも2個入れちゃおう! 年末だからもう1個入れちゃえ、オマケだ〜! え〜い、特別だよ、もう1個! 消費税もサービスで1000円! 楽に2000円分は入ってますから半額以下です、年の瀬だから!」

■インポートのセレクトショップ「ハナカワ」さん

「私はここの二代目の花川と申します。この店は先代が昭和21年、戦後の闇市の時代から飴屋として始めました。そして40年くらい前からアメカジのお店になって、今は大人向けのカジュアルなインポートものを中心に取り扱っています。無地のTシャツなども昔から扱っているのですが、当時はTシャツといえばプリントものばかりで、無地はあまりなかったんですよ」

■ミリタリーショップ「中田商店」さん

「ここは創業60年くらいのアメ横でもかなり昔からやっているお店で、米軍からの払い下げ品を取り扱ったのが最初でした。去年はMA-1のようなフライトジャンパーが流行りましたが、今年は寒いせいかN-3Bなんかがよく出ています。アメリカは防寒具にすごくお金を使う文化があるので、良いモノが多いですね」


TOKYO FMの「ピートのふしぎなガレージ」は、《サーフィン》《俳句》《ラジコン》《釣り》《バーベキュー》などなど、さまざまな趣味と娯楽の奥深い世界をご紹介している番組。案内役は、街のはずれの洋館に住む宇宙人(!)のエヌ博士。彼のガレージをたまたま訪れた今どきの若者・新一クンと、その飼い猫のピートを時空を超える「便利カー」に乗せて、専門家による最新情報や、歴史に残るシーンを紹介します。

あなたの知的好奇心をくすぐる「ピートのふしぎなガレージ」。12月9日(土)の放送のテーマは「AR」。お聴き逃しなく!


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聴取期限 2017年12月10日(日) AM 4:59 まで

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<番組概要>
番組名:ピートのふしぎなガレージ
放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国37局ネット
放送日時:TOKYO FMは毎週土曜17:00〜17:50(JFN各局の放送時間は番組Webサイトでご確認ください)
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/garage

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